7 ポイント 投稿者 GN⁺ 17 일 전 | 2件のコメント | WhatsAppで共有
  • exp(x) − ln(y) という形の単一の二項演算子 EML によって、すべての 初等関数と定数 を生成できることが示された
  • この演算子と定数 1 だけで、算術演算、超越関数(sin, cos, log, √ など)、複素定数(e, π, i) をすべて表現可能
  • すべての EML 式は 同一ノード構造の二分木 で構成され、記号回帰と勾配ベース学習 に活用可能
  • EML は NAND ゲートの数学的対応物 であり、連続数学における 単一の普遍演算子 として機能
  • この発見は すべての初等関数が単一の生成規則へ還元可能であること を示し、数式探索とシンボリックAI の新たな可能性を提示

単一二項演算子 EML の定義

  • eml(x, y) = exp(x) − ln(y) という形の単一の二項演算子が、すべての 初等関数 を生成できることが示された
    • この演算子と定数 1 だけで、算術演算(+, −, ×, /, べき乗)超越関数(sin, cos, log, √ など)定数(e, π, i) をすべて表現可能
    • 例として e^x = eml(x, 1)ln x = eml(1, eml(eml(1, x), 1)) の形で表現可能
  • EML(Exp–Minus–Log) 演算子は 複素数領域(C) で計算を行う
    • 定数 1 は ln(1)=0 によって対数項を無効化する役割を果たす
    • ln(−1) の計算により iπ などの複素定数を生成可能
  • この演算子は、デジタル論理の NAND ゲート に対応する 連続数学の単一基本演算子 として提示される
    • NAND がすべてのブール論理を構成するように、EML はすべての初等関数を構成する

単一演算子ベース計算機の概念

  • 「2ボタン電卓」 という概念を提示
    • 1つの二項演算子(EML)と 1つの定数(1)だけで、科学計算機のすべての機能 を実行可能
    • 追加の演算子がなくても すべての実数および複素数の初等関数 を計算可能
  • これ以上の演算子数の削減は不可能
    • 少なくとも 1つの二項演算子と 1つの終端記号(定数)は必要

EML 表現の構造的特徴

  • すべての EML 式は 同一ノードで構成された二分木構造 を持つ
    • 文法形式: S → 1 | eml(S, S)
    • これは Catalan 構造 および 完全二分木 と同型な 文脈自由言語 として解釈可能
  • このような均一構造により、記号回帰(symbolic regression)勾配ベース最適化(Adam など) を適用できる
    • EML ツリー を学習可能な回路として用い、浅い木の深さ(最大 4)正確な閉形式の初等関数の復元 が可能
    • 生成法則が初等関数である場合、学習された重みが 正確な数式形 に収束する可能性がある

発見過程と数学的含意

  • EML 演算子は 体系的な全探索(exhaustive search) によって発見された
    • 探索の結果、EML が 科学計算機の完全な演算基盤 を構成することが確認された
  • 演算子数を段階的に減らす「壊れた電卓(broken calculator)」アプローチ を使用
    • 4個 → 3個 → 2個 → 1個の演算子へと縮小しながら完全機能を維持
  • EML は 予想外の単純さ を持ち、初等関数そのもので定義された二項演算子 である
  • EML の存在は、初等関数がはるかに単純な生成階層に属している ことを示す
    • 多様な関数が exp と ln の組み合わせ に還元可能であることを拡張する
  • 単一の反復可能な構成要素 であらゆる数式を表現できるため、
    • 電子回路のトランジスタベース構成 に似た 数式の回路的表現 が可能
  • このような均一回路表現は、数式探索、評価、学習 に新たな可能性を提示する

関連概念と歴史的文脈

  • 単一基本要素の普遍性 は、数学・工学・生物学全般で重要な概念として扱われてきた
    • 例: NAND/NOR ゲートReLU 活性化関数K,S コンビネータOISC(SUBLEQ)Rule 110 セル・オートマトン など
  • Sheffer 型要素 はまれであり、その発見には 時間・計算・運 が必要
    • EML はそのような Sheffer 型連続演算子の一例として提示される
  • 対数と指数の相互表現性 (x×y = e^{ln x + ln y}, x+y = ln(e^x × e^y)) および オイラーの公式(e^{iφ} = cos φ + i sin φ) など、既存の縮約関係に基づく

初等関数集合と今後の拡張

  • 研究は 科学計算機レベルの初等関数集合 を出発点としている
    • 定数: π, e, i, −1, 1, 2, x, y
    • 単項関数: exp, ln, inv(1/x), minus(−x), √, sqr(x²), σ(1/(1+e^−x)), sin, cos, tan, arcsin, arccos, arctan, sinh, cosh, tanh など
    • 二項演算: +, −, ×, /, log, pow(x^y), avg((x+y)/2), hypot(√(x²+y²))
  • この全体集合を 単一演算子 EML と定数 1 によって完全に置き換えられることを証明
  • 初期探索では より強力な性質を持つ類似演算子 も発見された
    • 例: 定数を必要としない三項(ternary)変形演算子
  • EML は、連続数学における単一生成演算子の存在可能性 を示す 出発点 として提示される
    • 今後、数式の自動発見、シンボリックAI、数学的表現の最適化 など多様な応用可能性がある

2件のコメント

 
carnoxen 14 일 전

式で表すと、$eml(x, y) = e^x - ln(x)$ということですね。

ただ、$e^x$や$ln(x)$を一度に計算できるプロセッサが登場してこそ真価を発揮しそうです

 
GN⁺ 17 일 전
Hacker Newsのコメント
  • このアプローチが特別だったり、計算量が最小の方法というわけではない
    たとえば f(x, y) = 1/(x - y) と定義しても、これも普遍演算子になる
    x#y = 1/(x - y) とすると、x#0 = 1/x で逆数が得られ、(x#y)#0 = x - y で減算を表現できる
    このように、逆数と減算だけで四則演算を構成できるというのはよくある問題だ
    関連する短い証明はこのノートにある

    • 興味深いのは、このアプローチが定数 e, π, iまで含んでいる点だ。加算、乗算、指数、対数など超越関数まで扱っている
    • 君が言う f(x, y) の方式では、ある概念を表すのに極限(limit)が必要だが、EML アプローチはシステムモデルを表す計算木構造になっている
    • いい発見だ。1935年の論文(PNAS論文)を引用していて、関連する議論はMathOverflowでも続いている
    • では、このような単一表現から三角関数も導けるのか気になる
    • ただ、この方式では e、π、exp、log のような標準的な定数や閉形式表現は扱いにくそうだ
  • FRACTRAN 形式のアイデアがメインページに載っていてうれしい
    1ビットのスタックを2進数にエンコードする方式を思い出した。
    0 を push すると数を2倍し、1 を push すると2倍してから 1 を足す。pop は 2 で割るのと同じだ
    私はこうしたアイデアに基づく Rejoice という連結型言語を使っている。データは乗算で合成されるマルチセットとして表現される
    Rejoice wiki

    • スタックのサイズを追跡しないと、先頭の 0があるかどうかわからないのでは?
    • 今の説明は単に2進数の基本原理を言い換えているだけに見える
  • これは LLM の性能を試すのに良いベンチマーク

    論文: https://arxiv.org/pdf/2603.21852
    "2x + y"を EML の組み合わせで表現せよ
    

    Opus(paid) は「2」は循環的だと言って失敗したが、ChatGPT はすでにやっていたので成功した
    ChatGPT(free) は一発で成功、Grok は深さ推定、Gemini は成功、Deepseek は PDF を読み込めず、Kimi は途中で止まり、GLM は悪くなかった

    • LLM は**挑発(taunt)**するとよりよくできる、ということを今日学んだ。競争心があるのかもしれない
    • DeepSeek に要旨だけコピーして貼り付けたら結果を出した。PDF を知らないからと減点するのは不公平だ
    • こういう実験が好きなら、Terminal Bench Scienceへの貢献を勧める
    • プロンプトをこう変えてみた:
      eml(x,y)=exp(x)−ln(y)
      sin(x)/xを EML と定数 1 で表現せよ
      
    • meta.ai の instant モードも一発で成功した
      2x + y = \operatorname{eml}\Big(1,\; \operatorname{eml}\big(\operatorname{eml}(1,\; \operatorname{eml}(\operatorname{eml}(1,\; \operatorname{eml}(\operatorname{eml}(L_2 + L_x, 1), 1) \cdot \operatorname{eml}(y,1)),1)\big),1\big)\Big)
      
      Gemini は EML を “elementary mathematical layers” と勘違いした
  • 単一変数の36種類の異なる2段階 EML 関数を可視化した
    最初の18個は実数を出力し、残りは途中で複素数値を含む
    画像リンク

    • このように固定深さの二分木関数をすべて分類し、木を2進数にエンコードすると面白そうだ
      古い数学書の関数表も、単なるハッシュ検索として再解釈できるかもしれない
  • 「EML と数字の 1 だけであらゆる計算が可能」という話はIota combinatorを思い出させる
    最小限の形式体系でチューリング完全性を達成する発想に似ている

  • 今の論文リンクは v1 で、図が抜けている。v2 に差し替えるべきだ
    まだ読んでいる途中だが、本当なら数年ぶりの大きな発見かもしれない
    スプラインや多項式の代わりにEML 木でデータや波動関数をフィッティングできるなら、
    多変数関数もgradient descentで学習して EML 近似木に変換できる
    シュレーディンガー方程式の導関数条件を満たすように学習することもできそうだ
    良すぎて疑わしいが、こういうことが実際に起きた例はある

    • 私が1年間この分野を研究した経験では、EML は強力だが式の爆発が問題だ
      乗算ひとつ表すのにも深さ8の木と41個以上の葉が必要になる
      最小演算集合の優雅さと表現長のトレードオフがある
      私はOperad 理論Category Theoryを使って、スペクトルニューラルネットワークとsymbolic regressionを組み合わせるアプローチに取り組んできた
    • すべてのブール論理を NAND だけで実装しないのと同じだ。計算効率の問題だ
      多項式は表現力に対して計算が速い
    • 論文は興味深く優雅だが、回帰や最適化の競争力ある代替案ではない
      君の言うものは既存のsymbolic regressionに近い。すでに成熟した分野だ
    • EML ベースは見事だが、単純な関数(例: +)でさえ表現が難しい
      それでも非常に興味深い発見ではある
    • うまいトリックではあるが、重大な発見と言うには少し大げさに思える
  • -x の導出過程が間違っているように見える
    スタックマシンの実行トレースを見ると、eml(z, eml(x,1)) = e^z - x の形だが、
    これが -x になるには e^z = 0 でなければならない。しかし、そのような複素数 z は存在しない
    実際に z を展開すると ln(0) のような問題が出てくる。x^-1 も似たようなものだ
    ln(0)=∞、x/∞=0 といった仮定を置けば「それらしく」は動く

    • 著者は RPN 記法に触れているが、式は画像でしか提供されていないので不便だ
      計算順序を見ると ln(1)=0 → e-ln(0)=+∞ → e-ln(+∞)=-∞ の順に進む
    • 論文でもこの問題を認めている。判断が早すぎた
  • いくつか面白いアイデアを思いついた

    1. 絶対値を sqrt(x*x) として追加すれば、min、max、signum も導ける
    2. f(x) と f⁻¹(x) が eml() で表現可能な全単射関数なら、eml(f(x), f(y)) と f⁻¹(1) を使って別の普遍的基礎を作れる
    3. 自然対数の代わりに 2^x - log₂(y) 形式の基礎を使えば、計算的により効率的かもしれない。Elias omega codingを連想する
    4. eml() 木の導関数計算アルゴリズムがあれば、ある関数が記号的な不定積分を持てないことを明確に証明できそうだ
    5. 複素数領域への拡張は複素真理値ファジー論理ともつながるかもしれない。Lukasiewicz と乗法論理を統合できる可能性がある
  • 遊びで昨日 emlvm プロジェクトを作ってみた

  • 「深さ 4 以下の EML 木で閉形式関数の復元が可能」という部分は本当にすばらしい
    こんなことが可能なのかとずっと気になっていた