- アンドリュー・ンは AIエージェントとエージェンティック(agentic)システム の概念を中心に、エージェントの定義をめぐる議論よりも 自律性のスペクトラム に注目することを提案
- 現在の実際のビジネス機会は、複雑な完全自律エージェントよりも、単純で線形的、あるいは小さな分岐しかないワークフロー に多い
- エージェンティックシステムの設計と運用に必要な 実践的スキル(タスク分解、評価システム、データ接続など)が依然として希少 であり、多様なツールを活用する能力が重要
- 評価(evals)、音声スタック(voice stack)、AIコードアシスタント などが、十分に注目されていない中核ツールとして挙げられる
- スタートアップ成功の鍵は 実行速度と深い技術理解 であり、AIツールの進化によって より多くの非開発者も基本的なコーディング能力を身につけることが、生産性向上に役立つ
Introduction
- アンドリュー・ンが LangChain などさまざまなAI/エージェントプロジェクトやコミュニティに貢献してきた背景を紹介
- エージェント定義論争の代わりに、エージェンティックシステムは自律性の度合いが多様であり得ることを強調
- 「本当のエージェントか」を問うよりも、自律性の大小をスペクトラムとして捉え、実用的にアプローチすることを提案
Opportunities: 実際のビジネス機会
- 実際には多くのビジネスワークフローは 線形的な流れ、あるいはわずかな分岐しか含まない
- 例: Webフォーム入力、データベース照会、単純検索などの反復業務の自動化
- タスク分解と微調整(マイクロタスク化)、評価指標の設計、ワークフロー改善などの実務能力が希少
- 複雑なエージェンティックワークフローも重要だが、価値創出の大半は単純な反復構造から生まれる
Skills: エージェントビルダーが備えるべき能力
- ビジネスプロセスを把握したうえで、データ収集/統合・プロンプト・プロセス分割 などを体系的に設計する能力が求められる
- 自動評価システム(システム/コンポーネントごとの性能追跡、評価フレームワーク構築など)が重要
- 経験豊富なチームは「不要な改善」に執着せず、効率的に問題を回避/代替する
- さまざまなAIツールやフレームワークを実際に使いながら、意思決定・試行のスピードとツールの組み合わせ(レゴブロック的な活用) が速い
AI Tools & 変化
- この2〜3年で、AIツール(例: Langgraph、RAG、チャットボット、メモリ管理、評価/ガードレールなど)のエコシステムが多様化 してきた
- ツールは レゴブロック のように多彩に組み合わせられるため、実際の活用経験が蓄積するほど迅速な意思決定が可能になる
- LLMの コンテキストウィンドウ拡大 により、RAGなど一部手法の実質的な役割が変化し、ハイパーパラメータ調整の重要性は低下
Underrated Tools: 過小評価されている中核ツール
- Evals(自動評価): 多くのチームは過度に難しく捉えがちだが、小さな例から素早く実装・改善する習慣が重要
- Voice stack(音声ベースのワークフロー): 大企業で需要と活用度が急速に高まっている一方、開発者コミュニティの関心は不足
- AIコードアシスタント: AI支援コーディングで生産性が向上し、すべての構成員が基本的なコーディング能力を身につければ職務ごとの生産性も改善
- AI Fundの事例: 受付担当、CFO、弁護士まで全員がコーディングを学び、業務効率を向上
Voice Applicationの特性
- テキストプロンプトより音声入力のほうがユーザー負担を減らし、より速い情報入力を促す
- 音声ベースのエージェントでは 応答時間(レイテンシ) が非常に重要で、理想的には1秒未満。リアルタイムインタラクションのためにさまざまなUX上の工夫(例: プリレスポンス、バックグラウンドノイズ)を活用
- 音声インターフェース が適用される領域と活用可能性は非常に大きいが、開発者ツールと支援インフラがさらに必要
MCP: 標準化とデータ統合
- MCP(Mesh Capability Protocol): さまざまなデータソース・API・ツールを標準化されたインターフェースで接続する業界トレンド
- MCP標準はまだ初期段階だが、複雑なデータ・ツール統合を簡素化する中核軸 へと発展する見込み
- n個のエージェントとm個のデータソースを接続する際、n*mではなくn+mのコストで統合できるようにするビジョン
Agent-to-Agentシステム
- マルチエージェント、エージェント間相互作用 は非常に初期段階で、現時点では同一チーム内でのみ実質的な成功事例が多い
- 異なるチーム/企業間でのエージェント相互作用は今後の発展領域
Vibe CodingとAIコーディング
- AIアシスタントと一緒にコーディングする「Vibe Coding」 という現象は、実際には高い集中と知的労働を要し、名前とは異なり「雰囲気だけ」でコーディングするものではない
- AIコードアシスタントの進化により、より多くの非開発者やさまざまな職種で コーディング能力の重要性 が高まっている
- コーディング学習は将来の生産性の鍵であり、プログラミング言語(特にPython)を1つは習得しておくことを推奨
Advice for Startups: AIスタートアップへの助言
- スタートアップ成功の最優先は実行速度、次に重要なのは技術への深い理解
- マーケティング/営業/価格設定なども重要だが、技術の実際の動作原理や最新技術の変化への理解のほうが、より希少で重要
- 深い技術的本質への感覚 を持つチームほど、迅速かつ効率的に問題を解決できる
2件のコメント
MCP(Mesh Capability Protocol) の部分は誤字ですよね?
エージェントでどのように機能と権限を分割し、ワークフローを構成するかが成功の鍵のようです。
MCP は最近出てきた用語なので、LLM が学習しておらず、変な単語を使っているようです(笑)