43 ポイント 投稿者 GN⁺ 2025-06-19 | 3件のコメント | WhatsAppで共有
  • AIコードエージェントの登場によって開発者の役割が消えるようにも見えるが、むしろ今こそ開発を学ぶのに良い時期だという主張
  • 開発者は単にコードを書く人ではなく、問題の本質を見つけ出し、現実と要件をすり合わせる存在である
  • AIは見た目には動くコードをすばやく生み出すが、実際には間違った問題を解いたり、幻想を作り出したりすることが多い
  • 基礎を学び、AIをうまく活用できる開発者は、むしろより大きな生産性と影響力を持つようになる
  • 変化は避けられないため、AIを使いこなせる人間の専門家の重要性はさらに高まる

What do you do while awaiting the agents writing your code?

  • コードエージェントが作業している間、筆者は運動をしたり、新しいエージェントを試したりして過ごす
  • しかし複数のエージェントを同時に扱うのは簡単ではなく、ときには十分に理解しないまま「直して!!」という依頼を繰り返してしまう
  • それでもこの環境を楽しんでいる筆者は、むしろ開発者の終焉を警告する空気とは逆に、今がいちばん良い時期だと主張する

Developers are highly-paid farmers. LLMs are the combine harvesters.

  • Tom Blomfieldのツイートを引用

    "開発者は高給取りの農家で、LLMはコンバイン収穫機だ"

  • AIは、1人の開発者が過去よりはるかに多くの仕事をこなせるようにしており、その能力は急速に広がっている
  • AIが人間の開発者の役割を代替できるという認識もあるが、むしろ道具として活用できる人の重要性が増している状況である
  • これは開発者の役割が消えるという意味ではなく、むしろより強力になったという意味に解釈できる

1. It’s your moat, too

  • 開発者が会社の競争力(moat, 堀)であるという事実は、裏を返せば開発者自身にも当てはまる
  • AIによって競合他社も強化される状況で、既存の開発者を解雇するのは自殺行為に近い
  • 競合がAIを活用して勢力圏を広げている状況で、防御ばかりしていては取り残されかねない
  • 開発者は今やヘリコプターやコンバインで武装した兵士のような存在であり、彼らをうまく活用する会社が勝つことになる

2. AI grants wishes, developers discover

  • AIはユーザーの表面的な要求をすばやく実装してくれるが、たいていの本当の問題はコーディングではなく定義と設計の問題である
  • 現実への理解不足と誤った依頼によって、見当違いの成果物が生まれることも多い
    • 例: ブロックチェーンベースのアプリはあるが、現実にはパスワード共有のうえ2FAもない
    • 例: 顧客ポータルはあるが、実際のデータはExcelに手作業で保存されている
  • AIは「心地よい答え」を返せるが、それが本当に役に立つ答えかを見極められる専門家が必要である
  • AIを使って学ぶことも可能だが、基礎が足りなければ結局は迷う時間が増えるだけである
  • GDPRやセキュリティのような複雑な概念もAIは実装できるが、利用者がその意味を完全に理解していないことは多い
  • 開発者は本質を見つけ出し、誤った要求をふるい落とす役割を担うため、依然として必要である
  • AIは学習の補助役にすぎず、本当の開発者になるには基礎知識と現実感覚が不可欠である

3. Software is kinda the last problem anyway

  • AIが最後に解決する問題はソフトウェアの問題かもしれず、いまなお多くのソフトウェア上の問題が残っている
  • AIツールはますます増えており、良いツールと悪いツールを見分けられる能力が重要になっている
  • 今は最も学びやすい時期であり、道具も豊富で、問題を解く機会にもあふれている
  • こういう時に「AIが全部やってくれるのだから開発者を減らそう」と言うのは、むしろ成長の可能性を自ら断つ選択である
  • AIとともに成長した開発者世代は将来強大な力を持つようになり、そのため今の投資が重要である

今は学びやすく、生産性が高く、より人間の介入が必要な時期である。AIの判断を検証し、責任を負える人間の専門家の役割は今後さらに重要になる

結論

  • 技術は常に変化し、その方向を正確に予測することはできない
  • しかし人の役割は依然として重要であり、AIの思い込みや誤りを検証し、責任を負う役割を人が担わなければならない
  • AIを使うだけでは十分ではなく、それをきちんと扱える人間の専門家が必ず必要である
  • 結局、開発者は技術のロマンチックな終焉ではなく、新しい始まりを迎える時点に立っている

3件のコメント

 
draupnir 2025-06-20

とても共感します。徐々にノーコードツールでできることが増えていくという点には同意しますが、すでに開発をある程度知っている人や開発を学ぼうとしている人がAIの助けを借りることは……今もう爆発的によくなっている気がします。ある程度の複雑さに好奇心を持って取り組む人たちの知識や経験が増えるスピードは、知らなくてもできる日を待つことよりも速く、そしてもっと楽しいのではないかと思います。

 
fanotify 2025-06-19

しかし、(少なくとも国内では)企業はこのように適用しています。

〇〇〇グループは人工知能を中心に組織を再編する。... サービス保守のような必要不可欠な業務はカンボジア開発センターの開発人材を活用し、開発者を含む国内社員の一部は人工知能教育を修了した後、製品チームへ転換する作業を進めている。開発者を含む新規人材の採用は中断した状態だと、〇〇〇副会長は説明している。

念のため回避されるかもしれないのでマスキングしましたが、実際の記事です: hティティps://news.nate.com/view/20250610n33754

 
GN⁺ 2025-06-19
Hacker Newsの意見
  • 正直に言うと、AIツールがもたらすあまり語られていない大きな利点の一つは、「心理的な支え」だという点を強調したい。仕事で行き詰まったときに、小さなやる気や元気をもらえるのはかなり大きい。完璧な答えでなくても、もう一度前に進めるようにしてくれる存在感がある。一人で働いているわけではないと感じられることは、実際には多くの人が思っているよりずっと重要だ

    • 人それぞれだとは思うけど、自分はLLMと30分話すだけで完全に消耗する。知ったかぶりの愚か者と話している気分になる。LLM同士で会話させてみると、会話がすぐ崩壊する様子を見てもやる気は出ない。Googleで検索して、上に出てくるしばしば間違ったLLM要約は無視し、本当に専門的なWebサイトで答えを探すほうがずっと信頼できる。そこにはたいてい、LLMが写したコードの元の作者たちがいる
    • 学生たちにAIに関するジョークを作ってくるように言った。ユーモアは、人々の恐れを率直に引き出す最良の方法の一つだと思う。ある学生はこう書いてきた。「その日、早く出社したらモニターがついていて、誰も触っていないのにコードが書かれていた。誰かが私のマシンにログインしてコードを書いていると上司のところへ駆け込んで話したら、上司は心配そうな顔で、それは幻覚を見たんじゃなくてハッカーでもなく、会社の新しいエージェントだと言った。君が寝ている間に、必要だったアプリを作ってくれたそうだ。いつも望んでいた昇進だよ、朗報だ! プロンプトマネージャーへの昇進だ。給料は半分になるが、一日中TikTokを見ていればいい」と。こういう話から本当の心理的な慰めを見出すのは難しいと感じる
    • 状況によっては、答えをすぐ調べずに、もっと深く考えるよう自分を追い込むほうが、学習者にはむしろ良いことがある。簡単に諦めず、問題をよりよく理解しようとする過程も重要な能力だ。TikTok世代のように即時の満足が優先される時代では、こうした深い思考がますます減っていきそうで残念だ。経営陣もこうした行動様式をますます報いるようになっているのが問題だと思う。速い結果だけを重要な価値として扱い、長期的な思考や正しい方向性よりもスピードに執着する姿が増えている
    • 自分はそういう心理的な支えをまったく感じなかった。むしろ士気がくじかれた感じだ。AIに聞けという期待のせいで協力も減ったし、今後はジュニアやミドル級の人材採用がさらに減るしかないので、キャリア開発の機会もその分減っていく空気がある
    • 長所も短所もあると思う。LLMのおかげで没入感が高まるなど助けになるのは事実だが、同時にストレスのはけ口にもなっている。LLMがばかげた振る舞いをすると、わざとかなり意地悪に応対してストレスを発散することもある。人にぶつけるよりはましだと思う。ちなみにSkynetからは絶対にいい扱いは受けられなさそうだ
  • 「朗報です、社長! これでもう専門家でなくても英語で直接コードを書いてデプロイできる新技術を作りました! 高価な開発者を雇う必要がなくなります!」「おお、見せてくれ!」「はい、これです。名前はCOBOLです」

    • FORTRAN(Formula Translator)も一種の「AI」として、自動プログラミングを試みた先駆的なプロジェクトだった。1954年以前は、ほぼすべてのプログラミングが機械語またはアセンブリ言語で行われており、プログラマたちはプログラムを効率的に作るために創意工夫を発揮しなければならなかったという。FORTRANは数学記号で式を書けば、コンピュータが自動的に高速なプログラムを作ってくれるシステムだった (参考リンク1) (参考リンク2)
    • 冗談っぽく言っているが、実際に事実だということはみんなよく分かっていると思う。SQLにも似た主張があったし、宣言的言語で欲しいものを言えば、コンピュータが勝手に処理してくれる構造だ。同じく英語で書く
    • 本当に見事な表現で共感する。技術的革新とは、以前は不可能だったやり方でパイを大きくする現象なのだと強調したい。デジタルカメラが普及して誰もが写真家になり、YouTubeのように創造性が爆発した現象がその例だ。LLMとプログラミングも同じだと思う。結局は、より多くのアプリ、より多くの開発者が生まれる有益な流れだと見ている
    • 私たちがしばしば忘れるのは、こうした高級言語のおかげで、昔なら「非専門家」と見なされていた人たちも新たにプログラミングに参加できるようになったという点だ
    • 数十年後には、「これがまさにDreamweaverです」と言う流れになるのだと思う
  • 何度も繰り返されてきた企業の大げさな対応や、メディアに増幅された万能薬的な流行を見てきた立場からすると、今回のAIブームも以前と似たような展開になるだろうという予感が強い。企業は結局、頭脳労働者に不利な決定を下すが、経営陣の報酬が減ることはない。しかし今回の波は、TFAの筆者のように知的で意欲の高いビルダーにとっては巨大な機会にも見える。今の仕事が危うい、あるいはすでに失ったのなら、これまで忙しかったり疲れていたりしてできなかったことを今こそやってみる時期だ。この過程で企業に振り回されない良い収入源を作れるかもしれないし、中には後で企業が大金で買いたがるものまで作れる人もいるだろう

    • もう始めている。長い間、自分で音声メモを残してきたが、これまではほとんど読み返すだけか、ただ溜め込むだけだった。録音は簡単だが、情報の抽出が難しい。最近はこの音声メモから素早く情報を取り出すソフトウェアを開発している。未来の歴史家だけでなく、自分にとっても直接役立つものになるはずだ。AIがなければ、こういうプロジェクトに集中する時間はなかっただろう。コードの大半と構造は自分の手から出ているが、AIのおかげでスピードがつく
    • 「仕事を失ったり危うかったりするなら、ずっと考えていたものを今作れという助言」も悪くはないが、今すぐ就職が難しい人や、今後ソフトウェアの仕事が減っていく人たちにとっては致命的になりうる。数年前にはAIが仕事を奪うことはないという話も聞いたが、自分はその時点ですでに、素早く別の技能を身につけるべきだと主張していた。開発者として仕事が見つからない状況なら、壁塗りやカーペット施工を学ぶほうが、緊急資金を使い果たす前に必要な生存策だと思う。スタートアップで大金を稼いだり、生計を維持できる確率は極めて低いという点を忘れてはいけない。特に家族を養っているなら、むやみに無謀な賭けに出るなと助言したい
  • 私は日記のようにかなりたくさん書くが、普段は共有しない。走り書きのような文体だと先に断っておく。それでも最近、ソフトウェア開発者の価値をあまりに悲観的に見る流れにバランスを取りたくて共有してみた

    • あなたの文章をもっと頻繁に読みたい。核融合級の長文でも歓迎だ
    • 本当に印象的な文章だった。昔ながらの開発ブロガーのように感じた。今後もぜひ投稿してほしい
    • とても読みやすかった。書いてくれてありがとう
    • ユーモアが新鮮でよかった
    • 最近の開発者ブログは真面目すぎて息が詰まるが、こういう巧妙な風刺はうれしいしありがたい
  • 自分はセキュリティ分野にいて開発者ではないが、学位課程でソフトウェア開発は学んだ。純粋にタイトルだけを見て考えを言うなら、基礎を簡単に習得できる時代には、何を学ぶにも良い時期だと思う。昔はオンラインフォーラムをさまよいながら、バグ修正、概念の説明探し、適用方法などに多くの時間を費やさなければならなかった。LLMはチューターのように、いろいろ質問する、コードにフィードバックする、概念を説明する、エラー箇所を見つけるなど多様な役割を果たせる。実際、私たちが普段探し回っていたのは、たいてい「ばかげた質問」だった。ただ、中級者以上にこの利点がどう当てはまるかは、自分もまだ正確には分からない

    • 自分も同じような理由でかなり助けられている。LLMとアイデアをやり取りしたり、「自分の理解はこうだけど合っているか? 間違っている部分はどこだ?」と聞いたりできる。難しい問題の末端まで正確だと信頼しているわけではないが、推論の方向性は正しいことが多いと思う。そのおかげで詰まる部分が早くほぐれ、自分でより多様で深い質問をするようになるので、学習速度が上がる
    • 中級者以上にとっては、LLMは学習そのものというより、加速器、触媒として活用するのが最も効果的だという結論になる
  • 農業に関する比喩が興味深い点には同意するが、実際にJevonsのパラドックスが当てはまるには需要曲線が非常に弾力的である必要があり、食品は実際には非弾力的だ。現時点で最大の未知数は、ソフトウェア需要がどれほどまだあるのか、そしてAIの能力限界がどこにあるのかだ

    • いずれにせよ一つはっきりしている点がある。19世紀末に建てられた大邸宅は、昔の農民たちが「高すぎる賃金」と呼ばれていた時期をそのまま示している。だが実際には、コンバインが発明されてから50〜75年後にようやくそうした繁栄期が来た。比喩が正しいなら、今の開発者はむしろ未来のLLM時代と比べれば、まだ貧しいほうかもしれない。ただし重要な違いは、昔の農民は自分の仕事を所有する「主人」だったが、現代のソフトウェアエンジニアはたいてい会社に属する「被雇用者」だということだ。結局、歴史が繰り返すのなら、今回も所有者が勝つ可能性が高い
    • 食品需要も弾力的だ。牛肉の価格が上がれば、鶏、豚、豆腐、豆のような代替品の需要が連動して増える。果物や非必需品は需要弾力性が高く、実際に消費支出に占める割合も大きい。安いシリアルがあまりにありふれると、それだけ品質を諦めることになるので、自然と高品質な製品への需要も伸びる。ソフトウェア市場もLLMの発展とともに、品質と高級ソフトウェアに対する要求が着実に高まると見ている
    • 摂取カロリーそのものへの需要は非弾力的だが、食料全体が豊富になると、その結果として環境破壊や非効率、倫理的論争の多い「肉の生産」へと乗り換えることが起きる
    • 先進国では家計の食品廃棄率もかなり高いため、食品需要は直感よりずっと弾力的かもしれないという見方もある
  • 比喩(メタファー)はもっともらしく見えても、実際に裏づける証拠が必要だ。「機械農具」が有効な比喩かもしれないし、あるいはCADツールが機械工学の設計図を手で描いていた時代を置き換えた、という話かもしれない。だが、エンジニアがCADに完全に置き換えられなかったことを考えると、必ずしも農業のような極端な生産性変化と同じ結論になるとは限らないというのが個人的な判断だ

  • この文章のフレーミングすべてに同意するわけではない。特に効率向上の幅がコンバインハーベスターのように巨大だとは思わない。ただ、重要な変化点は単なる「コーディング能力」よりも、ドメイン知識、ビジネスロジックへの理解、そして技術的・非技術的ステークホルダーの間をうまく行き来し、根本の問題を解決する能力へと価値が移っていることだ。すでに20年前のアウトソーシングの波でも、こうした変化を見たと思う

    • コンバインの比喩が魅力的なのは、小麦畑のような広い平面の上で生産量がそのまま増える絵が明確だからだが、実際にはコードは行数を増やすこと自体が必ずしも有用ではないという点を見落としやすい
  • 本質的には昔から繰り返されてきた現象だ。Low-code、No-codeツール導入後に非専門家が実装したソリューションは、結局いつもエンジニアが後始末することになっていた。自分もその後始末の仕事でかなり堅実なキャリアを築いた

    • ChatGPTが作り出したNode/Reactアプリは、今や新しい「VBAマクロ入りExcel」のような存在だ
    • 少なくとも今のAIの水準では、こうした機会はさらに増えると予想している
  • こうした現象を総合すると、企業は開発者の解雇を控えるべきだと思える。だが実際には、すでに解雇は起きている。最近の組織でより多く見られるのは、「リモートなら賃金の安い地域の人材を雇おう」という論理であり、「AIで開発者を置き換えよう」という置換の論理も明らかに既存のHR戦略と結びついている。さらに根本的には、過去20年間に開発者が担ってきた仕事の多くは、結局のところ『注意力の搾取』のような、実消費効果のない業務だったという点も指摘したい

    • それをどう解釈すべきかと問い返したい。ほとんどの組織では、平均以下の人材を解雇し、同じ報酬レンジでは平均以上の人材を採用するのが効果的だ。そして高能力の人材がAIで自分の効果をさらに高めるほど、この差はもっと大きくなるだろう。今後はより強い「上位人材優遇」の流れが来るしかない