- Cloudflareが初のMedia over QUIC(MoQ)ベースのCDNを正式公開
- MoQはリアルタイムメディア配信のための新しい標準で、WebRTC、HLS/DASH、RTMP/SRTを置き換えることが期待されている
- 現在は開発者プレビュー段階で、Cloudflareの公開エンドポイントを通じて複数のクライアントやライブラリでテスト可能
- リアルタイム配信の送出と視聴、AIベースの字幕などの試験的機能がWebおよびRustクライアントで提供される
- まだ認証、Safari対応、ANNOUNCEなどの主要機能は未実装で、関心のある開発者は自分でMoQリレーを運用することもできる
Cloudflare、初のMoQ CDNを正式リリース
紹介
- CloudflareがMedia over QUIC(MoQ)標準ベースのCDNを正式リリースしたことで、リアルタイムメディア配信分野に大きな変化を予告している
- MoQは、リアルタイム動画や音声などのライブメディアデータ配信において、既存のWebRTC、HLS/DASH、RTMP/SRTプロトコルをすべて置き換える次世代標準として注目されている
- 今回の公開は正式な製品の形で行われ、世界中のAnycastネットワーク上で実際の利用者が直接テストできる
- Cloudflareは最初のMoQ CDN事業者となり、この技術はリアルタイムメディア配信エコシステムの革新を促進すると見込まれる
現在提供されている機能
- 本技術はプレビュー版であり、サービスの安定性と機能範囲には制限がある
- Cloudflareは
relay.cloudflare.mediaoverquic.comという公開エンドポイントを公開している
- 以下のようなさまざまなオープンソースライブラリやクライアントを通じてテストできる
- Webデモやライブラリを使って、ブラウザ内でリアルタイム配信の送出と視聴が可能
- AIベースの字幕処理機能を試験適用
- ブラウザ内で[silero-vad]、[whisper]、[transformers.js]、[onnxruntime-web]、[WebGPU]などの技術により字幕を生成・配信
- Web Component方式のAPIだけでなく、JavaScript APIによる高度な活用にも対応
- Rustライブラリにより、MP4インポート、ffmpeg連携、gstreamerベースの配信送出・視聴など、JavaScriptを好まない層向けの環境も用意されている
未実装の機能
- 現在提供されているバージョンは、限定的なDraft-07サブセットのみをサポートする
- まだ提供されていない主な機能
- 配信認証未対応: 各配信ごとに推測されにくい名前を自分で指定する必要がある
- ANNOUNCE未対応: 配信開始・終了の検知機能がない
- Safariブラウザ未対応: WebTransport対応の問題によりSafari互換がない
- 最適化未完了: ユーザー体験などは段階的に改善予定
- 必要に応じて、直接moq-relayインスタンスを構築し、高度な機能を活用できる
- JWTベースの認証、Safari/TCP向けのWebSocketフォールバックなどの追加機能を開発中
- terraformモジュールでグローバルなCDNネットワークを構成することも可能
MoQとCloudflareの意味
- MoQの標準化作業は3年以上続いており、実際に世界的に採用されるまでにはかなりの時間がかかる見込み
- CloudflareはRFC採択前に実製品を迅速に投入することで、開発者と利用者から実質的なフィードバックを引き出す大胆な判断を下した
- MoQ技術はWebRTC/HLS/RTMPなど既存のメディアプロトコルを置き換える潜在力を持つ
- 標準草案やコードの課題に関する議論は今後も続くが、実運用の経験が標準の発展に大きく貢献すると見られる
- 今後、MoQベースのメディア配信市場ではGoogle、Akamai、Fastlyなども自社ネットワークやサーバーにコードを展開し、実際に必要な要件を把握する必要がある
今後の計画とコミュニティ
- 今後はWebRTCおよび既存プロトコルをWebベースの最新APIとして再実装するための多くの作業が残されている
- 現段階の性能や機能だけでMoQ全体を評価すべきではなく、積極的なテストとフィードバックへの参加が必要
- コミュニティ(Discord)には900人以上が参加しており、質問や協力の提案が可能
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