MacBookにはスクリーンのヒンジ角度を正確に認識するセンサーがある
(twitter.com/samhenrigold)- MacBookには、ユーザーが画面を開閉するときにリアルタイムで角度を認識する高精度な角度センサーが内蔵されている
- このセンサーは画面の傾きの変化を非常に細かく検知し、ノートPCのさまざまな動作に影響を与える
- このセンサーデータは、画面のオン/オフ、自動輝度調整、省電力機能など、さまざまなユーザー体験の改善やハードウェア保護機能に使われる
- オープンソースとして Lid Andgle Sensor を公開
- MacBookに内蔵されたリッド角度センサー(lid angle sensor)の値を表示し、ゆっくり動かしたときは木のドアがきしむ効果音を再生するシンプルなツール
- この角度センサーは2019年版16インチMacBook Proから導入された
- ただし、**M1シリーズ(M1 MacBook Air、M1 MacBook Pro)**では動作しない
- Pythonライブラリ pybooklid: 同じセンサーを活用できる別のツール
2件のコメント
測定が正確ではないと思っている人が私以外にもいるのか気になる。
最初の動画では、画面を開いたときに300度を超える角度が表示されている。これは実際の角度とかなり差がある。
Hacker Newsのコメント
MacBookのふたの角度センサーはメインボードとシリアル番号までひも付けられているため、センサーやメインボードを交換するとキャリブレーション作業が必要になる。この作業はApple正規サービスセンターでしか行えず、あるいは欧州のようにAppleが部品を正式提供している地域では、Appleから当該センサーを購入し、交換後にインターネット接続を経て初めてキャリブレーションが可能になる。このとき必ずAppleから購入したセンサーしか使えない。つまり実際のハードウェアはキャリブレーションに対応しているが、リサイクル部品やサードパーティ製センサーをユーザーが自由に交換できないよう制限している。
関連事例 - ifixit Q&A
Appleのいう「キャリブレーション」は、実質的にはシリアル番号データをEEPROMに書き込む手順程度ではないかと思う。iPadでは交換したスクリーンのシリアル番号が一致しないと正常動作はするものの微妙に性能が低下したり、純正部品同士の交換でもカメラが正常に動作しなかったりと、こうした不透明なやり方が多いので、Apple製品を絶対に買うことも勧めることもしたくない。
HN関連事例1
HN関連事例2
これを否定的に見ればベンダーロックインだが、肯定的に見れば盗難防止の目的もある。デバイスを完全にロックして暗号化し、単に初期化や再インストールするだけでなく、分解して部品として売ることまでできないようにしている。初代iPhoneが発売された頃は盗難対象の最優先だったので、こうした選択にも納得できる面がある。そのため自分も一時期はiPhoneの購入をためらっていた記憶がある。
10分前まで知らなかった機能のせいで怒るのも、少し変だと思う。
MacBookにこうした角度センサーが入っている理由が気になるなら、おそらくDesk ViewというAppleサポートの機能のためかもしれない。Desk Viewはウェブカメラを通して机の上の物体を真上から見ているような映像で表示するが、このときディスプレイの角度情報を使って歪み(キーストーン)補正ができる。
単にDesk Viewのためだけではないと思う。いつ画面を消すべきか、スリープ状態に入るべきか、完全に閉じていなくても少しだけ閉じたときに「プライバシーシールド」のように画面を先に消せるよう、ソフトウェア的な調整が可能だからだ。センサー方式なら今後のアップデートもしやすく、単純なオンオフスイッチ方式より柔軟だ。
Desk View専用のセンサーではないはずだ。Desk Viewは2024年以降のワイドアングルカメラを搭載したMacでしか動作しないが、ふたの角度センサーはすでに2019年モデルから搭載されていた。
Desk Viewの実装方式が面白い。単なる画像変形なのか、Gaussian SplatベースのAIモデルなのか気になる。
実際にはカメラにMacBookの一部だけ映っていれば角度を推測できる。
他のノートPCにもこうした角度センサーはあり、Linuxにも関連ドライバがある。センサー値は
/sys/bus/iio/devices/iio:device*/in_angl0_rawのようなファイルとして公開されていて、設定ファイルで使った記憶があるが、最近はノートPCでうまく動かない。一時期「ばかなボリュームコントローラー」トレンドとして、このセンサーで音量調整するアイデアもあった。面白いと思う。
外部モニターを使っていて、ヒンジが壊れる覚悟があるなら、Trombone Champに完璧に使える。
Trombone Champリンク
電話をかけるときの番号入力用に使ったら、もっと面白そうだ。
アコーディオンのようにも使えそうだ。
ちょっと笑った。
「The Laptop Accordion」というプロジェクトは2016年にすでにあった。
YouTube動画
プロジェクト文書
Twitterの投稿で見たことがあるが、Apple Storeで画面角度を76度に合わせるのにこのセンサーを内部的に使っているのか気になる。
本当なら最近導入されたのだと思う。自分が大学時代にAppleの小売店で働いていた頃は、角度はひとつひとつ感覚で合わせていて、熟練したスタッフでなければすぐ修正されていた。その代わり、アクセサリーやマウス、キーボードなどは机の木目を基準に並べて、常に整頓された印象を与えることが重要で、陳列の手直しも客に気づかれないよう頻繁に行っていた。特別な用語もあったが、15年ほど経って忘れてしまった。
投稿された写真を見ると、実際の角度は70度、あるいはユーザー視点では110度だ。
写真では確かに70度と出ている。
角度が重要なのは実際の角度そのものではなく、展示された製品ごとの角度がばらばらで雑然として見えるのを防ぐためではないかと思う。
店のハムマネージャーが、MacBookの角度が76度でないたびにTim Cookから怒りのメールを受け取る場面を想像してしまう。
こうしたセンサーを使って、ふたを閉じるときに巨大な木の扉が閉まる音を再生できたらよかったのにと思う。アップデートされるなら期待したい。
Venjentが作ったさまざまなドア音トラックは本当に印象的だ。
Venjent動画1
Venjent動画2
そしてクラシックなMiles Davisのドア音も忘れてはいけない。
Miles Davisのドア音
BBCが多くの効果音を公開していた記憶がある。
BBC Sound Effects
ここにドア音もありそうだ。
ふたを閉じるとき、音が急に途切れてしまうのが惜しい。
人々がStar Trekのテーマ曲をMacBookのヒンジで演奏したり、ギターのような楽器の音を再現しようとして、ヒンジを壊すことが増えそうだ。Appleに修理理由を聞かれたら、「ただ開けただけです」と答えるのかもしれない。
それでもSmackbookよりはましだろう。HDDの衝撃センサーでアプリを切り替えるプロジェクトだったが、
Smackbook YouTube動画
「Safariに行こうとしてノートPCの横を叩きました」くらいには面白かったものの、HDDが使われなくなってサポートも終了した。
Appleはおそらく画面角度の値をログに残していて、修理時の争いに使いそうだ。
Appleが別個のセンサー部品にまでそれなりのコストをかけているはずなのに、なぜこれを入れたのか気になる。閉じたことを検知する磁石が壊れたときのバックアップなのか、明るさやTrue Toneのようなセンサー入力に使うのか、あるいはハードウェア保証の確認(ヒンジ故障原因の追跡)のためなのかと推測している。
センサー情報はほぼただ同然だ。磁石は閉状態の検知用で、Hall効果センサーで角度を認識するが、磁石から生じる信号は連続的なので、閾値でon/offだけ判定するのでなければ角度測定も可能になる。今では高機能なHallセンサーと低機能なものに価格差がなく、大量生産されるICなので、むしろ角度まで分かるほうが自然で、供給面でも有利だ。
ノートPCの閉状態検知にはずっと以前からHallセンサーが使われてきたし、自分の2013年製ThinkPadにもヒンジの中央にそういうセンサーがあった。センサーを単にヒンジ近くへ移せば角度も無料で分かるし、角度測定専用センサーでさえ同価格だ。だから設計を少し工夫するだけで、ほぼ無料で実装できる。
Desk View機能をサポートする目的もあるのだと思う。
Desk Viewサポートリンク
少し突飛だが、ユーザーがふたを開けた瞬間にすぐスリープ解除信号を受け取れれば、数百ミリ秒でも起動速度を縮められるのではないかと思う。
自分の推測では、冷却や発熱制御と関係していそうだ。MacBookの通気口はヒンジの下にあり、ふたの角度によって通気量が変わるからだ。
このごく小さなセンサーのせいで、M2 MacBook Airが大量に故障する現象もある。
自分も気になっていたが、実際にMacBook AirやMacBookで画面が点かない症状を3台経験したし、サードパーティ修理店でもよくある話だと聞いた。
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