UIにおける "Your" と "My" の違い
(adamsilver.io)- ユーザーインターフェース(UI)で "your" と "my" のどちらを使うべきか?
- 多くの場合、あえて接頭辞を付けずに Account, Orders, Cases のようにシンプルに表記したほうが明確
- メニューでは "My cases" が自然に見えても、オンボーディング、メール、カスタマーサポートの場面では混乱を招くことがある
- ユーザーに語りかけるときは "your"、ユーザーがシステムに 応答したり選択したりするときは "my" のほうが自然
- 基本的なライティング原則を守ることが、UXとコミュニケーションの明確さを高める鍵
UIにおける "Your" と "My" の選び方
ユーザーの所有物を指すときの悩み
- "My account" と "Your account"、"My orders" と "Your orders" のような表現ではどちらがよいのか?
- しかし大半の場合、接頭辞なしで "Account"、"Orders" などと表現しても十分
- Amazonのように、ユーザーにとって 自分のアカウントであることは明らか
- ただし、複数人の情報を含むケース管理システムであれば、"My cases" と "All cases" の区別が必要
"My" を使うことの問題点
- メニューで "My cases / All cases" のように区別するのは問題なさそうに見える
- しかし実際の会話や案内の場面では問題が起きる:
- オンボーディングメッセージで "Go to my cases" と書くと、話し手自身のケースだと誤解される可能性がある
- カスタマーサポートで "Go to your cases" と伝えた場合、画面には "My cases" と書かれていて 不一致と混乱 が生じる
- 調査では、"your" を使うとこうした問題は発生しなかった
フォーム入力と選択場面の例
- ラジオボタンなどでユーザーが自分の意思を直接表明するときは "my" が適している
- 質問: "Do you want to share your profile photo?"
- 選択肢を "Yes, share your profile photo" にすると、システムが他人の写真を共有するように聞こえて不自然
- "Yes, share my profile photo" なら、ユーザーの応答という文脈に合って 自然
結論と推奨事項
- ユーザーに伝えるときは "your" → UI内の指示文、案内文
- ユーザーが応答したり自分の行為を選んだりするときは "my" → ラジオボタン、チェックボックス、フォーム入力
- この原則を適用すれば、混乱のないインターフェースを設計できる
7件のコメント
Hacker News の意見には、いろいろな意味で面白いものが多いですね!
日本語でもこういうケースがあるのか気になります。
英語でもテキストとしては Go to my cases -> Go to "My cases" menu. と書けば問題ないのでは、と思います。
具体的に考えると、こういうのはけっこうあるんじゃないでしょうか。
使ったことはありませんが、
배민사장님のような店舗運営アプリで、タブに注文 or 自分の注文 or 顧客の注文
があるとしたら、どれを選んでも
「自分」がどこかで何かを注文したものを表示するのか、
「自分の店舗の顧客」が自分に注文したものなのか、
混乱することはあると思います(笑)
韓国語というより韓国の環境に特有のケースですが、
「ウリィ銀行」の存在のせいで、ほかの銀行の文書では「当銀行は…」のような文を書けず、「当行は…」のような漢語を使いますね(笑)
社内コミュニケーションですら「ウリカード」と言わずに、ウカ、ウォリカードのような隠語を使っていたのを思い出します
"自分の探す"
"あなたの探す"
Hacker News の意見
MS Windows User Experience Interaction Guidelines によると、エラーメッセージ、ヘルプ、ウィンドウラベルなどでユーザーに指示する際は 2 人称(you, your)を、ボタンやメニュー、ユーザーコマンドでは 1 人称(I, me, my)を使うよう推奨されている 関連リンク
私は Human-Computer Interaction で "my" という語が使われるのが嫌いだ。自分にとって機械はあくまで機械として明確に動作すべきであり、人間味のある仲間のように見せかけるべきではないと思っている。だからどこでも “your” を使う形のほうを好む。以前は HCI を研究したかったが、この分野への資金支援が足りず残念だった。HCI 研究は過度に個人化へ執着している感じがする。機械との相互作用は、特に高齢者に対して、客観的で率直で親しみやすいままであるほうがよいと信じている
ローカライズではこうした混乱がさらに重要になる。たとえばトルコ語では、UI がユーザーに話しかけるときは丁寧にし、ユーザーが UI に命令するときはくだけた形を使う。ボタンに "Delete Your Files" とあるとアプリのファイルを削除する意味になり、"Delete My Files" のダイアログはアプリが自分のファイル削除を頼んでいるように感じられる。Bluesky の翻訳でもこの現象があった。UI テキストで簡単なルールを守るだけでも、翻訳品質に非常に大きな差が出る
Windows が更新プログラムをインストールして再起動が必要なとき、"You're 90% there" というメッセージを見るたびにいら立つ。ユーザーはただ待っているだけで、実際に 90% 進んでいるのは Windows のほうだ。むしろ "We're 90% there" のほうが双方とも納得できる。Microsoft にフィードバックも送ってみたが、変化があったかはわからない
最近の Microsoft などでは 1 人称複数を好んで使うが、“Let's add your Microsoft account.” のような表現は、まるでユーザーを見下しているようで不快だ
たとえばサポート担当者が “Go to your cases” と案内すると、UI には “My cases” と表示されているという混乱が起こりうる。シンプソンズでもこれに似た場面をパロディにしていた リンク
私の見方では、"my" も "your" もどちらも弱い。両方とも省くか、どうしても必要なら "the" を使うほうが力がある。単数なら "The Account"、"The Profile Picture" のようにし、複数なら Cases、Tasks、Items のようにそのままでよい。Windows XP 時代の "My Documents" が気に入らなかった理由の 1 つもそこにある。分類順でも混乱が生じるだけだ。システム内に "my" と "your" が同時に存在しないなら、わざわざ区別する必要はない
製品名が "My Card" だと表示はさらに複雑になる。"Your My Card" なのか "My My Card" なのか混乱する。フランスのウェブサイトは、ボタンが命令形、動詞の不定形、1 人称現在形などさまざまで、ルールが消えてしまったように感じる
所有代名詞を使いたがるチームやディレクター/PO は、たいてい未成熟か、非常に限定された対象に向けたサービスを作っていることが多いと思う。ユーザーに無理に親しげで人間的に接するのは可愛らしくはあるが、国際化には向いていない。代名詞に伴う微妙な社会規範の問題にぶつかり、結局は些細に見えることへ時間と労力が浪費される。要点は、自然さより明確さのほうが優れているということだ。Amazon でさえ "Your Payments"、"Your account" のように英語では短いので気軽に付けてしまうが、他の言語ではより不自然になる
ときどき文言が完全に間違っていることもある。古い例では "It is now safe to turn off your computer" というメッセージがあるが、実際に私が電源を切るべきコンピューターはずっと向こうにあり、しかも私が切ったのは自分のコンピューターではないかもしれない、というのが可笑しい