市場の勢力図を変える企業の中核要素とスタートアップのチェックポイント
- 新しいプラットフォーム変化のたびに新たな勝者が現れ、彼らは既存の財務モデルや市場予想をはるかに上回る。
- こうした企業は「モデルバスター(modelbusters)」と呼ばれ、AI時代にはさらに多く登場すると期待されている。
- AIは史上最大規模のプラットフォーム転換であり、ユーザーインターフェース(UI)、データアクセス性、ビジネスモデルの変化が大きいほど新興企業に有利となる。
モデルバスターの2つの類型
- 第一に、予想をはるかに超える大きな市場(TAM: Total Addressable Market)を持つ企業。
- 第二に、製品ラインを追加することで事業拡大の機会を大きく広げる企業。
- 一部の企業は両方の類型を兼ね備えており、主要なカテゴリー創出企業の多くはモデルバスターに属する。
予想をはるかに超える市場の事例
- プラットフォーム転換と優れた製品性能により、市場採用の速度と規模が従来予想より大幅に拡大する。
- iPhone
- 2007年の発売当時、スマートフォンの再発明を掲げたが、1,000万台販売目標は多くのアナリストにとって強気すぎると見られていた。
- 発売から15か月で目標を超過達成し、世界第3位の携帯電話メーカーに躍進。
- TAMを3倍近く過小評価しており、iOSアプリのエコシステムと優れたUXによってネットワーク効果と継続的なアップグレードを促進した。
- Roblox
- 当初は子ども向けゲームプラットフォームと見なされていたが、クラウドネイティブな開発者プラットフォームと仮想経済の拡張により高い成果を上げた。
- 13歳以上のユーザーが急成長し、市場規模と財務実績は予想を上回った。
新しい製品が切り開く機会の事例
- 製品ラインの追加と隣接市場への進出により、事業拡大と売上増加が可能になる。
- CrowdStrike
- クラウドベースの統合セキュリティプラットフォームとして、従来のレガシーAV市場を大きく超える市場拡大を実現。
- 自社開発の29モジュールを備え、顧客は必要に応じて簡単に有効化でき、年間経常収益(ARR)で約5億ドルの新規創出につながった。
- Anduril
- シリコンバレー型のイノベーションとソフトウェアネイティブなモデルで、米国防総省(DoD)の3兆ドル予算市場を開拓。
- DoD契約なしに自社製品を直接販売し、迅速なイノベーションと反復を可能にしつつ、複数製品のデータ統合と自律運用を支援。
モデルバスターかどうかを見極める方法
- 何を(what)革新しているかに注目すること。提供方法(「どのように」)だけの革新では競争優位を維持しにくい。
- 顧客が製品に引き寄せられ、愛着を持つ「プルマーケット(pull market)」かどうかを確認する。
- ネットワーク効果がある場合は強力な競争優位となるが必須ではなく、最高水準の市場リーダーシップ、ブランド、参入戦略も重要。
- 強力な複利成長:財務モデルより速く、より長く成長する売上は企業価値を大きく押し上げる。
- 「Rule of 40」フレームワークでは、成長率の改善はマージン増加より約2倍の価値がある。
次世代モデルバスター
- AIインフラ構築の規模は今後5年間で1兆ドル以上に達すると見込まれ、市場機会は極めて大きい。
- AI時代に登場する企業は急速に成長しており、ビジネスモデルの革新も進行中。
- 今後さらに創造的なモデルバスターが多数登場すると期待される。
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