16 ポイント 投稿者 GN⁺ 2025-11-21 | 1件のコメント | WhatsAppで共有
  • 1980年代のテキストアドベンチャーゲーム Zork I・II・III のソースコードが MITライセンス で公開され、誰でも学習・研究・実行が可能に
  • Microsoft OSPOTeam XboxActivision が協力し、歴史的コードの保存と教育活用を目指す
  • 公開されたリポジトリには ソースコード、ビルドノート、注釈、関連文書 が含まれ、商標権・商用資産は除外される
  • ユーザーは ZILFコンパイラZ-Machineインタープリタ を通じてローカル環境で直接ゲームを実行可能
  • 今回の公開は ゲーム保存とオープンソース文化の拡大 のための象徴的な措置であり、世代を超えて続く創造性と技術の結びつきを示している

Zorkオープンソース公開の概要

  • Microsoftの Open Source Programs Office(OSPO)Team XboxActivision が協力し、Zork I、II、III をMITライセンスで公開
    • 目的は学生・教師・開発者がコードを学習・研究し、直接プレイできるようにすること
    • GitHubの既存の historical source リポジトリ に公式 MIT LICENSE を追加する形で貢献
  • 今回の公開は ゲーム史の保存教育的価値の普及 に重点を置く

Zorkの技術的背景

  • Zorkはグラフィックやサウンドなしに テキストだけで世界を実装したゲーム であり、当時のゲーム設計手法に大きな変化をもたらした
  • 中核技術は Z-Machine と呼ばれる仮想マシン仕様で、同一のストーリーファイルを複数のプラットフォームで実行できるようにした
    • この構造により、Zorkは Apple II、IBM PCなど多様なプラットフォーム で動作した最初期の クロスプラットフォームゲーム の一つと評価されている
  • もともとメインフレーム版は家庭用コンピュータ向けとしては大きすぎたため、Infocomはこれを 3つの独立したゲーム(Zork I〜III) に分割した

コード保存とリポジトリ構成

  • Microsoftは Internet ArchiveのJason Scott と協力し、既存のZorkリポジトリに 公式オープンソースライセンス を追加
  • 各リポジトリには次が含まれる
    • Zork I・II・IIIの ソースコード
    • ビルドノート、注釈、歴史的関連文書
    • MIT LICENSE.txt とリポジトリのメタデータ
  • 公開範囲はコードに限定され、商標権・商用パッケージ・マーケティング資料 は含まれない

Zorkの実行方法

  • Zorkは現在も Good Old Games(GOG)The Zork Anthology を通じて商用提供されている
  • 直接実行するには ZILF(Tara McGrew制作)でZILファイルを Z3実行ファイル にコンパイルし、その後 Z-Machineインタープリタ で実行できる
    • コマンド例:
      • "%ZILF_PATH%\\zilf.exe" zork1.zil
      • "%ZILF_PATH%\\zapf.exe" zork1.zap zork1-ignite.z3
    • 実行ツール例: Windows FrotzFic (PythonベースのCLI実装) など
  • 多様なプラットフォーム向けのZ-Machineランナーが存在し、アクセスしやすい

今後の計画と意義

  • Zorkの 既存の歴史的リポジトリ を公式ソースの基準として維持し、MITライセンス適用後の 貢献や改善提案 を歓迎する
  • 目標は現代化ではなく、探究と教育の場としての保存 である
  • 今回の公開には Infocom開発者Internet ArchiveMicrosoft・Xbox・Activisionチーム への感謝の意も込められている
  • Zorkは 想像力とエンジニアリングの結びつきが世代を超えて持続しうることを象徴する 事例として評価されている

1件のコメント

 
GN⁺ 2025-11-21
Hacker Newsの意見
  • 1980年代初頭、私が14歳くらいだったころ、友人と一緒に Zork を遊んでいて、自分たちでもゲームを作ろうと思った。
    そこで Infocom に手紙を送り、ZIL と Z-machine を使って新しいゲームを作らせてほしいと提案したところ、驚いたことに丁寧な断りの返事をもらった。
    今思えば、BASIC とアセンブリしか知らなかった私たちにとって、ZIL でゲームを作るのは無理だっただろう。
    それでも、幼い私たちを 尊重してくれた会社の姿勢 が印象に残っている。その手紙を今でも持っていられたらよかったのに

    • 私もほとんどまったく同じ経験をした。同じような年齢で Apple II BASIC と 6502 でコーディングを学びながら Infocom に手紙を送ったが、イギリスに住んでいた私たちにも返事が来た。
      残念ながらその手紙は引っ越しの途中でなくしてしまったか、あるいは grue に食べられたのかもしれない
    • 私も80年代にはテキストアドベンチャーゲームに夢中だった。BASIC で簡単なゲームを作りながら、世界の状態を表現するデータ構造 のようなものを学んだ。
      でも、はっきりしたゲームデザインがなかったので、だんだん興味を失っていった。パズルも論理というより「ひらめき」が必要で、すぐに諦めることが多かった
    • この話を聞くと記憶が一気によみがえる。私も BBS の世界にのめり込み、MUD 用シェルを作りながら本格的にプログラミングを始めた。
      友人と一緒に 自動マッピング や簡単なグラフィック機能を追加して遊んでいたが、こういう小さなゲームは好奇心を育てるのに本当に大きな助けになった
  • この知らせには 鳥肌が立つほど感動 した。Zork と Infocom のゲームは、私にとってゲームの世界への入り口であり、Commodore 64 で初めて遊んだ思い出でもある。
    これらのゲームを作ってくれたすべての人に感謝を伝えたい。本当に多くの人の人生に楽しさと意味を与えた作品だった

  • Zork1 の GitHub リポジトリ への直接リンクを共有する

    • GitHub がまた不具合を起こしているのかはわからない。ずっと 500 エラーが出ている
  • なぜ Microsoft が Zork の権利を持っているのか気になった

    • 1986年に Activision が Infocom を買収し、2023年に Microsoft が Activision を買収したからだ
    • 所有権は Infocom → Activision → Microsoft の順に移ったことになる
    • Activision が80年代から権利を持っていて、Microsoft が Activision を買収した際に一緒に移ったのだ
  • 以前から「Zork のソースコード」というものをいくつかの場所で見かけていて、このリポジトリ のようなものもある。これらの 出典の関係 が気になる

    • Zork はもともと MIT で PDP-10 向けに MDL という Lisp 系言語 で作られた。
      その後、開発者たちが会社を立ち上げてマイクロコンピュータ向けに移植する際、ZIL という新しい言語と仮想マシンを作り、ゲームを3部構成にして発売した。
      君がリンクしたのは元の MDL 版で、今回公開されたのは ZIL 版だ
    • もともと Zork は MIT で作られたパブリックドメインのゲーム Dungeon だった。その後 Infocom が設立され、3部構成にして内容を追加し、商用化した。
      ソースは80〜90年代のあいだに MDL → FORTRAN → f77 → C と翻訳されて複数の版が生まれ、そのため C 版が不定形に見える。
      Infocom が閉鎖される際、従業員たちがバックアップを持ち出し、その一部が流出して 2019年から ZIL ソースが公開されている。
      Microsoft は今回、3つの Zork ゲームについて 法的な権利関係を整理 したにすぎない
    • 専門家というほどではないが、1977年の Zork アーカイブを見ると、当時は個人向けソフトウェア市場がほとんどなかった。
      MIT では DEC-10 や Multics 環境で開発され、その後 Infocom の設立に伴って Apple II や CP/M システムへ移植されたのだろう。
      当時 Colossal Cave Adventure が人気を集めていて、MIT の開発者たちはそのアイデアを発展させたのだ
    • 私も違いを調べてみたが、新たに公開された版には PLUGH イースターエッグ があり、以前の版には「Tomb of the Unknown Implementor」がある
  • 誰が最初に Arduino + LCD へ移植するのか気になる

  • Microsoft がどうやってこれを所有するに至ったのか、あらためて気になってきた。
    元の MDL 版はずっと以前から公開されていたので、Microsoft がほかの Infocom ゲームも公開してくれるのではと期待している。
    そして「ゲームの考え方を変えた作品」というなら、実際には ADVENTURE がその始まりだった。Zork はずっと洗練されていたが、同じ系譜の後続作だった

  • 私は Docker で Zork を実行 するのが好きだ。
    docker run -it clockworksoul/zork1 コマンドですぐにプレイできる

    • 実際に使ってくれる人がいるなんてうれしい。一日が楽しくなる
  • historicalsource リポジトリには Infocom のさまざまなゲームコードが集められている。
    その大半は完全なオープンソースではないが、それでも本当に 素晴らしい資料アーカイブ

  • 「It is pitch black. You are likely to be eaten by a grue.」— Zork の有名なフレーズの引用

    • ひょっとして grue という単語は、哲学者 Nelson Goodman の著書 Fact, Fiction, and Forecast に由来するのだろうか
    • 私もブログの 404 ページに grue ネタを書いてある。
      mordenstar.com/zork
    • もしこの状況があまりにも残酷に感じられるなら、たいまつやマッチがインベントリにないこと を思い出してみるといい。
      MC Frontalot の 「It Is Pitch Dark」 という曲にもこの場面が出てくる。
      ちなみにこの曲には Steve Meretzky が参加している