28 ポイント 投稿者 GN⁺ 2026-02-11 | 4件のコメント | WhatsAppで共有
  • 元GitHub CEOのThomas Dohmkeが設立した企業で、人間とエージェントがともに 協業・学習・デプロイ できる次世代開発者プラットフォームの構築を目指す
  • 3つの中核要素で構成される。Git互換データベース汎用セマンティック推論レイヤーAIネイティブSDLC
  • 最初の製品として Gitと連携するオープンソースCLI「Entire CLI」 を公開し、エージェントの作業コンテキストを自動でバージョン管理する
  • Checkpointsという概念を導入し、エージェントのコンテキストをGitにバージョンデータとして自動保存し、推論プロセスの確認、効率的なトークン利用、複数セッションなども可能にする
  • Anthropic Claude CodeGoogle Gemini CLI をサポートし、CodexCursor CLI なども今後対応予定

ソフトウェア開発パラダイムの変化

  • ここ数か月で AnthropicのClaude CodeOpenAIのGPT-5.3-CodexCursorのComposer 1.5 など、さまざまな エージェント型コーディングモデル が登場
    • 開発者は複数のターミナルウィンドウで多数のエージェントを同時に制御しながら作業する
    • 仕様ベース(spec-driven)開発がコード生成の中心として台頭
    • エージェントが並列で数百ものコード変種を生成・評価することで、コード生産速度は人間の理解範囲を超えつつある
  • しかし現在の 課題管理、Git、Pull Request 中心の開発体制は人間同士の協業を前提に設計されており、AI時代には適していない
    • 集中型APIの容量や速度制限によってエージェントの効率が低下する
    • 既存システムはAI中心の生産体制へ移行しにくい構造になっている
  • そのため、機械が主要なコード生産者 となる時代に合った新しい「組立ライン型開発体制」が必要になる

Entireのビジョンと構造

  • Entire は人間とエージェントがともに 協業・学習・デプロイ できる次世代開発者プラットフォームの構築を目指す
  • プラットフォームは3つの中核コンポーネントで構成される
    • Git互換データベース: コード、意図、制約、推論を単一のバージョン管理システムに統合
    • 汎用セマンティック推論レイヤー(semantic reasoning layer) : コンテキストグラフを通じてマルチエージェント間の協調を支援
    • AIネイティブSDLC: 人間とエージェントの協業に向けて新しい開発ライフサイクルを再設計
  • このプロジェクトは Felicis主導の6,000万ドルのシード投資 を受けており、Madrona、M12、Basis Set、20VC、Cherry Ventures、Picus Capital、Global Founders Capitalなどが参加
    • 個人投資家として Gergely Orosz、Theo Browne、Jerry Yang、Olivier Pomel、Garry Tan らが含まれる

最初の製品: Entire CLIとCheckpoints

  • 現在のエージェントセッションは一時的で、ターミナル内のプロンプトや推論内容はセッション終了時に消えてしまう
    • Gitはコード変更だけを記録し、なぜ変更されたのかというコンテキスト は保持しない
  • Checkpoints はこの問題を解決するための新しい基本単位で、エージェントのコンテキストをGitにバージョンデータとして自動保存する
    • コミット時にセッション全体(プロンプト、ファイル変更、トークン使用、ツール呼び出しなど)を一緒に記録
    • このデータはセマンティック推論レイヤーの基盤となり、ブランチごとに探索できる
  • Checkpointsの主な利点
    • トレーサビリティ(Traceability) : エージェントが生成した変更の推論過程を確認できる
    • レビュー効率の向上: 単なるdiffではなく意図と制約をレビューできる
    • 作業引き継ぎの改善: プロンプトを再実行せずに作業を再開できる
    • トークン浪費の削減: 過去の修正内容を学習して繰り返しのエラーを防ぐ
    • 複数セッション・複数エージェント対応: 並列のエージェント協業が可能
  • 現在 Anthropic Claude CodeGoogle Gemini CLI をサポートしており、CodexCursor CLI なども追加予定

動作方式とインストール

  • Checkpointsは Git認識CLI として動作し、エージェントが生成したコミットごとに構造化されたチェックポイントオブジェクトを書き込む
    • コミットSHAと関連付けられ、コード変更と推論過程をあわせて記録
    • メタデータは別ブランチ(entire/checkpoints/v1)に保存され、追記専用の監査ログ(audit log) として機能する
  • インストールは2段階で可能
    1. curl -fsSL https://entire.io/install.sh | bash を実行
    2. リポジトリで entire enable コマンドによりプロジェクトを設定
    • 以後、エージェントセッションは自動的に構造化されて記録される

オープンソース公開とコミュニティ協力

  • Entire CLIGitHubオープンソース公開 されており、すべてのエージェントとモデルが利用できるよう独立的かつ移植性高く設計されている
  • Checkpointsは現在 トレーサビリティと記録機能 を提供しているが、将来的には エージェント間の共有メモリ へと発展し、協業やコンテキストの引き継ぎが可能になる予定
  • 開発チームは DiscordGitHub Discussions を通じてコミュニティのフィードバックを集め、今後のロードマップをともに作っていく計画
  • 「No more stealth. We are building in the open.」という文言で オープンな開発哲学 を強調している

4件のコメント

 
pseudojo 2026-02-13

待っていれば誰かが(というかビッグテックのシニア開発者が)作ってくれるだろうと思っていたけど、ついに出ましたね。mcpやスキルを使っても文脈維持を勝手に無視してしまうことがたまにあったので、今回はどうか文脈維持をちゃんとしてくれることを願います……

 
halfenif 2026-02-12

私たちは実に膨大なデバッグログを毎日記録しているが、今度はそれをコミットまでしようとしているのか、と思った。

 
roxie 2026-02-24

言い換えれば、あの途方もないデバッグログを自分の代わりに読んでくれるツールが登場したという兆しかもしれない。

 
GN⁺ 2026-02-11
Hacker Newsのコメント
  • Checkpoints という新しい概念が興味深い。エージェントが生成したコードをコミットする際、セッション全体—会話、プロンプト、ファイル変更、トークン使用量、ツール呼び出しなど—をまとめてバージョン管理する仕組みだ。この機能の 価値 が分からないなら、何と言えばいいのか分からない

    • 過去のコードがなぜそのように書かれたのか理解できるという点で大きな 意味 がある。そのおかげで将来のコード判断をより速く正確に行える。たとえば、X方式で書かれた理由が分かっていれば、Yに変えるべきか判断しやすい。また、AIが以前のコミットの文脈を理解したうえで次のコミットを書ける
    • もちろん、git add でAIが作ったコンテキストを追加して git commit するのは有用かもしれないが、それが 6,000万ドル の価値があるかは疑問だ
    • 私も似たようなシステムを自作したことがある。協調的な開発プロセスの全段階を メモ化 しておく仕組みとして動く
    • Gitの拡張としての有用性は分かるが、VCがどうやって収益化するのか はよく分からない
  • VCの論理や名前はさておき、私はこのアイデアの ビジョン は見える。ただ、AIの未来が不確実な以上、本当にこうしたソリューションが必要なのかは分からない。伝統的に成功した開発者向けツールは、巨額の資本ではなく 開発者自身の課題解決 から生まれてきた

    • とはいえ、こういう シード投資 はまさにそうした実験のためにある。試してみなければ本当に価値があるかは分からない
  • モデルが十分に良くなればこういうプラットフォームは消えるし、そうでなくても消えそうだ

    • 言い得て妙だ。このプラットフォームが有用である可能性はあるが、GitHub級の成功 は難しそうに見える。結局はデータと一緒に情報を保存する程度の話だ。創業者たちには経験があるが、今はその成功を 再現しにくい時期
    • 最近はみんながAIの専門家のふりをしているが、技術の進歩が速すぎて 知識への投資そのものが減価償却される ように感じる。明日もっと良いモデルが出れば、今日学んだことはすぐ古くなる
    • それでも、その間にどれだけの投資資金が動くのかを考えると面白い
    • どうせ「以前有名なサービスの元CEOが作った」という理由で投資を受けたのだろう
  • AIが生成したコードの品質より重要なのは 監査(audit) 可能性だ。このプラットフォームはその問題を新しくもあり伝統的でもあるやり方で扱っているようで気に入った

  • 「CLIでエージェントのコンテキストをGitに接続する」という説明を見たが、結局コミットにコンテキストをダンプするだけなら、もう私がやっていることだ

    • ただし私は 6,000万ドルのシード資金と3億ドルのバリュエーション は持っていない
    • 君がすでにやっているとしても、それを 従業員5,000人のエンタープライズに強制適用 できるか? こうした投資はそれを可能にしようという試みだ
    • 私も似た考えだ。むしろコミットに含める コンテキストを減らす よう努めている
    • Gitのコミットメッセージに50KBずつ入れるのは 過剰なオーバーロード に思える
    • 私はClaudeやCodexで設計議論の内容を要約してMDファイルに保存し、修正後にまた読ませている。この手順をもっと手軽にしてくれるツールなら良いが、単にすべてのプロンプトをGitブランチに流し込むだけでは 非効率的
  • 最近は毎週のように新しい AIフレームワーク が出てくる時代だ。昔のJavaScriptフレームワークブームを見ている気分で、AI関連の投稿をフィルタする HNクローン を作りたくなる

    • 人気のあるエージェント系スキルを見ると、ReactとJS中心だ。結局 流行志向のJSコミュニティ がLLMの成功談を誇張している。かつてフロントエンドのフレームワークを過大評価していた人たちが、今は型システムやコンパイラを新発見したかのように騒いでいる
    • それならAI関連の投稿をフィルタする 拡張機能 を作ればいい。AIが10分で作ってくれるだろう
    • あるいは最初から ボット専用のHNクローン を作って、ここで騒いでいるボットたちをそちらへ送ればいい
    • それを効果的にやる方法なら、もう分かっているだろう?
    • 私も前からHNフィードに フィルタ機能 があればいいと思っていた。Web3関連の投稿を除外したかったが、キーワードだけでは精度が低い。皮肉なことに AIで解析 すれば多少は改善するかもしれない
  • これはまるで、誰かが昨日即興で思いついたアイデアに 経歴のおかげで投資が付いた ように見える。実際どんなサービスなのか、他のShow HNと何が違うのか分からない

  • 6,000万ドルのシードラウンド って、本当にあり得るのか?

    • じゃあ次は 5億ドルのシードラウンド もすぐ見られそうだな
  • Checkpointsのデータは単なるコラボレーション用途を超えて、後で RL学習用データ として使えるかもしれず、金以上の価値があるように思える

  • コンテキスト保持の問題 は本当に苦しい。私は task.md や CLAUDE.md でセッション状態を維持しているが、あくまで応急処置にすぎない。reasoning と diff を一緒に保存する チェックポイントの概念 は魅力的だ。ただ、それをGitの上に載る別プラットフォームとして作ることには懐疑的だ。既存ツールと密接に統合された Cursor、Aider、Claude hook のようなアプローチのほうが成功してきた。開発者に 新しいSDLCスタックへの移行 を求めると、技術そのもの以上に導入が課題になる。オープンソースなら、そのフォーマットが オープンな仕様 なのか気になる

    • 私は Shelley を使ってエージェントとの会話を Sqlite DB に保存している。Gitに入れる必要はなく、その代わり設計文書を書いてコミットしている。それで十分だ
    • 実際、git notes でもエージェントの状態をコミットやツリーに メタデータとして添付 できるのでは?
    • CLIはオープンソースで、Gitだけでも動作する。別プラットフォームは単に チェックポイントビューア の役割を果たすだけだ。CLIでも見られる。https://github.com/entireio/cli