Contributor Covenant 3.0 行動規範の日本語訳PR
(github.com/EthicalSource)世界で最も広く使われているデジタルコミュニティ向け行動規範であるContributor Covenantの最新3.0版について、日本語訳を作成してPRを提出しました。 2025年7月に発表された3.0版では、修復的正義(Restorative Justice)パラダイムの導入、より明確な推奨行動/制限行動の区分、さまざまなコミュニティに適用できる柔軟な構成など、従来版と比べて多くの改善が行われました。
3.0版で変わった点
- 応報的正義から修復的正義へのパラダイム転換: 従来の「執行ガイドライン(Enforcement Guidelines)」を「被害への対応と修復(Addressing and Repairing Harm)」として再構成。制裁中心から、自発的な内省と和解、関係修復を志向する方向へと変化
- オープンソースに限らず、多様なオンライン/オフラインコミュニティに適用できるよう柔軟性を拡大
- 平等権および差別禁止条項を強化(ニューロダイバーシティ、言語などを追加)
- 制限行動について、脅迫・扇動まで明示的に制限し、身元偽装・出典不記載などのその他の制限事項を新設
- 米国中心的なイディオムを削除し、明確な表現に置き換え
日本語訳で考慮した点
- 3.0版の相互尊重・自発的参加の理念に合うよう、丁寧体を採用
- 英語の受動態を機械的に受け身訳することを避け、日本語らしい能動表現を使用
- 「caste」をインド特有の「カースト制度」ではなく、より包括的な「階級」として翻訳
- コロン(:)の後に箇条書きを並べるなどの英語式句読点用法を、日本語の表記慣習に合わせて調整
- 辞書的・機械的な直訳ではなく、原文の文脈とニュアンスを生かした翻訳
現在3.0版は、英語以外ではベンガル語、ドイツ語、中国語(簡体字)の3言語でのみ翻訳が完了しており、今回の日本語訳が他の日本語話者のレビューを経て承認されれば、4番目の翻訳になります。Creative Commons、Linux、Apple、Microsoftなど、世界中の数十万に及ぶオープンソースプロジェクトがこの規約を採用しています。
日本語訳へのレビュー参加やフィードバックを歓迎します。
今回、翻訳作業を進めるにあたって考慮した点のより詳細な内容は、以下のブログ記事にまとめました。
翻訳ノート(詳細): https://yunseo-kim.github.io/posts/…
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