こんにちは。個人ポートフォリオを管理するためにトイプロジェクトとして始めたところ、徐々に規模が大きくなり、31個のLLMエージェントシステムを構築することになった学生開発者です。
当初はユーザーを集めるためのB2C銘柄推薦Webサービスとして企画していました。しかし、莫大なAPI通信コストの問題と、有用性の検証という問題にぶつかりました。そこでユーザー獲得(マーケティング)をあきらめ、UI/UXをすべて取り払い、自分の実口座(1,000万ウォン)を直接接続して、AIがあらゆる判断と売買を自律的に実行するパイプラインへとピボットし、現在運用しています。
これまで悩みながら構築してきたアーキテクチャと、技術的な試行錯誤の経験をGeekNewsの皆さんと共有したいと思います。
🧠 システムアーキテクチャ: 6段階、31エージェントの相互検証
このシステム(K-Agent Alpha)は単一のプロンプトではなく、完全なトップダウン(Top-Down)投資手法を模した Multi-Agent リレーパイプライン として動作します。約1時間かけて順次実行されます。
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ポートフォリオ & 心理分析(Phase 0~1):
- KIS(韓国投資証券)APIで実際の残高を取得し、既存売買の勝率を分析してフィードバックループを支援します。
- ボラティリティ(VIX)、為替レート、KOSPIの騰落など5つの指標をもとに市場スタンスを定義します。
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マクロ経済チーム(Phase 2 - 7エージェント):
- 金利、為替、デリバティブの各エージェントがFRED、韓国銀行APIなどを通じてグローバル流動性を分析します。
- 一方向の思考を防ぐため、Base/Bull/Bearの3つのシナリオを強制的に導き出すよう設計しました。
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産業/セクターチーム(Phase 3 - 10エージェント):
- システム内でもっとも精緻なパイプラインです。海外投資家/機関投資家のリアルタイム需給、業種PER、検索ニュースをもとに有望業種をスクリーニングします。
- LLM特有のハルシネーション(存在しない株を推薦すること)を防ぐため、上場廃止の有無や時価総額不足を機械的にフィルタリングする Validator エージェント を配置しました。
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企業分析およびリスクチーム(Phase 4 - 8エージェント):
- DART財務諸表、チャート(テクニカル指標)、ニュースを精査して候補を挙げます。リスクマネージャーが空売り圧力とMDDを検証します。
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最終決定権者 CIO(Phase 5 - 1エージェント):
- 30体分(Gemini Flash)の出力を、もっとも賢い
gemini-3.1-pro-previewの単独トップモデルが集約します。 - 埋没費用の誤謬(Sunk Cost Fallacy)などを防ぐため、必ず 「自分が間違っていた場合のBear Caseシナリオ」 と 「投資無効化条件」 を明示させる 'Bounded Autonomy' プロンプトを適用しました。ここで生成されたJSONが私の韓国投資証券APIへ送信されます。
- 30体分(Gemini Flash)の出力を、もっとも賢い
💡 トラブルシューティング: LLMの認知バイアスとトラフィック急増
システムを運用しながら、2つの痛い問題を経験し、解決しました。
- LLMは損切りできない(処分効果):
- AIは、利益の出た銘柄は少し上がっただけで売りたがり、含み損の株は「いつか上がる」と放置するという、人間の認知バイアスをそのまま再現しました。これを防ぐため、昨日と今日の判断が矛盾する場合はなぜスタンスが変わったのかを明示させ、自ら過去の勝率を評価して反論(Red-Teaming)するようロジックを修正しました。
- 31エージェントのAPIトラフィック限界(Rate Limit & Context Limits):
- 20〜30銘柄を深く分析していると、トークンがあふれたり外部APIの制限に引っかかったりする現象が続きました。最終的に、財務データやチャート指標など大量データは
get_fundamental_batch_allのようにバックエンド側で一括してまとめて投入する Batch 処理アーキテクチャ に改編し、実行時間を1時間以内に安定化しました。
- 20〜30銘柄を深く分析していると、トークンがあふれたり外部APIの制限に引っかかったりする現象が続きました。最終的に、財務データやチャート指標など大量データは
📊 AIが実際に吐き出すログの例
上記のプロセスが終わると、AIは以下のようにかなり深いレベルの戦略レポート(ログ)を出力します。
(AIが昨日作成した実際のマクロ経済診断ログの一部抜粋)
"PPI(生産者物価)の反発幅(2.43%)がCPI(2.0%)を上回り、企業のマージンスクイーズ(Margin Squeeze)が現実化しています...
先物市場は -1112.61 の深いバックワーデーション状態を記録しています。
原油価格が100ドルを突破し、為替レートが1,520ウォンを超える『Sudden Stop』局面への突入が可視化。
→ 現金比率を34%水準まで大幅に引き上げ。全方位的に割安感が際立つ造船機材を組み入れ。"
💻 実行結果とログを見てみる
まだ全体のソースコードが自分のセキュリティキーや実口座ロジックと絡み合っているため、オープンソースとしてすぐに git clone して実行できる形では公開できていません(今後、コアプロンプトとパイプラインは整理してGitHubに掲載する予定です)。
その代わり、この31個のプロンプトパイプラインが実際に毎日1時間かけて議論し、どのような意思決定ログ(成果物)を吐き出しているのかを評価していただけるよう、専用のTelegramチャンネルを連携してあります。
- ランディングページやメール収集、マーケティング目的は一切ありません。
- 人が介入せず、100% LLMが自動生成する機関投資家レベルの投資レポートと、それに伴うリアルタイムの売買履歴(実口座連動)が毎日午後3時5分にストリーミングで投稿されます。
👉 リアルタイムAI判断ログ(レポート)チャンネル: t.me/K_Agent_Alpha
現在、マルチエージェントシステムやプロンプトエンジニアリングに関心のある方にご覧いただき、アーキテクチャやAIの判断ミスの修正について厳しい助言や技術的なフィードバックをいただけると本当にありがたいです!
8件のコメント
やれやれ..
やれやれ…
LLM は推論時間がかかるため、リアルタイム売買や HFT のような高頻度取引への対応は遅いです。最低でも 5 分足ベースでしか可能です。さらに、LLM モデルをいくつも組み合わせても、能力がより優れるわけではありません。むしろ 5 個程度の LLM に、ロジックや LSTM モデルでは捉えきれない市場やコミュニティの分析、熱狂なのか恐怖なのかといった感情分析を任せ、advanced PPO、CNN、LSTM(過去チャートデータ分析)のようなディープラーニングや、さらにユーザー独自の分析ロジックに基づく売買手法をアンサンブルとして組み合わせるべきです。超短期売買には LSTM や CNN のようなディープラーニングモデルが適しています。
その点は十分に考慮しています。ですので、場が引ける際の終値ベットによって高頻度取引を避けようとしています。
もう少しヒントをお伝えすると、小型のllmモデルをSFT(NTR)チューニングによって特定ドメイン特化にして、それらはローカルで動かし、APIは大型言語モデルを1つだけ使う形です! 7Bや3Bくらいのものを特定の分析用に特化させると、より良い結果が出ます。あ、それとSFT(NTR)をやるときはAI Hubを積極的に活用すると、データセット作りが楽です。(私も似たようなものを作ったことがあるので ^^;)
あ、それと必ず1〜2か月はバックテストが必要です。そうしないと、LLMが妙なことをして資産を吹き飛ばすのを目撃することもあります。(安値で買って高値で売る)
ずいぶん精巧なハルシネーションの塊を作られましたね……。市場は予測できません。お作りになったもので資産が2倍以上に増えるなら、私が間違っていたと認めます。
幻覚かもしれません。なので、私も見守ろうと思います。自分のお金を賭けている以上、継続的にアップデートしていくことになるはずです。いわば一種の実験です。