少し前に知人から、ちょっと興味深い(?)話を聞きました。KTのハッキング被害補償としてTVINGの無料利用券をもらって登録したのに、今度はTVINGでもまた情報流出があったそうです。個人情報はいったいどう管理すればいいのか、考え込んでしまいました。
さらに気になったのは、ちょうど私が作っている締切管理アプリにありがちな情報でした。法律上の「個人情報」ではなくても、漏えいすると問題になり得るものがあります。病院の予約のように健康状態が分かってしまう情報や、旅行日程のように行動経路が分かってしまう情報が、締切にはよく紐づきます。特に旅行日程は漏れると、「旅行中であること」を知られたうえでのボイスフィッシングや、留守宅を狙う犯罪につながる可能性があります。しかも締切は自分一人で見るだけでなく、家族や同僚と一緒に管理することも多いため、共有が増えるほど漏えいポイントも増えます。共有するとしても、サーバーや無関係な第三者ではなく、当事者同士だけが知りたいのは当然です。
本業でログイン・個人情報セキュリティサービスを作ってきた人間なので、こうした点が特に気になりました。そこで、こうした情報まで含めてすべて守るためにE2E暗号化を適用し、サーバーですら内容を知れないようにしました。
主な機能
エンドツーエンド(E2E)暗号化(Zero-Knowledge)
- 個人/グループの予定をそれぞれ別キーで暗号化し、サーバーは暗号文のみを保存・中継
- グループチャット本文もE2EE
- ロック解除は生体認証(パスワード・PINのフォールバックあり)
- 端末を変えても、同じマスターパスワード(またはPIN)を入力すれば暗号化された予定を自動で復号
グループ共有
- 共有(いっしょに見ていっしょに通知)/コピー(受け手が自分の予定として保存)の2モード
- グループ内で予定について軽く会話可能
- アバターでプロフィールをカスタマイズ
予定の自動抽出
- カード会社のSMS、請求書の写真、通知スクリーンショットから日付・金額・カテゴリを抽出
- オンデバイスLLMを優先処理 — iOSはApple Foundation Models(iPhone 15 Pro以降)、AndroidはGemini Nano(Google AICore、Pixel 8・Galaxy S24以降のフラッグシップ)。非対応端末はクラウドで補完
AI検索 / プランナー
- 「自動車税の納付」→ 実際の納付月を見つけて繰り返し予定として登録
- 「海外旅行の準備、8月15日まで」→ パスポート・航空券・保険などを段階別に分けて一度に登録
- BYOK(Bring Your Own Key)対応 — Claude Proのようなサブスクリプションプランではなく、Google AI Studio/Anthropic Console/OpenAI Platformで発行される従量課金の開発者APIキーを登録すれば、サーバークォータなしで直接呼び出し。キーはローカルにのみ保存され、端末間同期時にもE2EEで暗号化
通知 / 締切後の処理
- 締切30日前・7日前・前日・当日の4段階通知
- 予定ごとに締切後の動作を設定 — 自動アーカイブ / 自動削除 / (繰り返し予定は)自動更新
ToDo(締切のない項目向けチェックリスト)
- 保存ボタンなしでメモのようにすぐ入力
- アイコン1回で待機 → 進行中 → 完了を循環
- 完了項目は数日後に自動整理
- #タグ、@日付、強調 書式対応
マルチプラットフォーム
- iOS、Android、macOS、Windows、watchOS、Wear OSまで6プラットフォーム
- Flutter単一コードベース + ウォッチは純ネイティブ拡張
CLI / AI Agent
- ターミナルで予定/ToDoを管理
schemaコマンドでCLI仕様をそのまま参照できるため、AIエージェントがすぐ学習して利用可能- Claude Code / Codex CLI / Gemini CLIプラグイン対応、ドキュメント: https://due2.app/cli
かんたんモード
- 子ども・高齢者などデジタル機器に不慣れな人向けの専用モード
- 文字・アイコンを拡大し、下部3タブ(ホーム・ゴミ箱・設定)でナビゲーションを簡素化
- ダッシュボードは今日の締切カードとシンプルな一覧のみ、予定入力フォームも必須項目だけ残して縮小
その他
- 公式/ユーザー公開予定パック
- TTS音声案内
- 日本語/英語/韓国語の3言語
インストールは https://due2.app/#download、料金プランは https://due2.app/#pricing で確認できます。
無料で始められ、有料プランの違いは容量上限のみです — E2E暗号化、マルチプラットフォーム、抽出、AI、CLIといったコア機能はすべてのプランで共通です。
作った背景
本業は MyIAM(https://myiam.io)というCustomer IAMプラットフォームです。グローバルなCustomer IAMを国内で使うと結局詰まるポイント — Kakao・NAVERログイン、個人情報保護法の同意履歴、ISMS-P監査ログ — を最初から反映し、国内の規制基準に合わせて作った製品です。
Due2は、その認証・暗号化スタックを実際のコンシューマートラフィックで回してみるドッグフーディングでもあります。決められたシナリオどおりに動くデモと、ユーザーが端末を変え、アプリを削除して入れ直し、生体認証をオフにしたりオンにしたりする本当の利用環境では、別の問題があるからです。
使ってみて感じたことや、物足りない点など、何でも気軽に残していただけるとうれしいです。
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