- エンジニアリングマネージャーは技術業務を超えて、難しい意思決定や対立、機密情報、組織の不安を引き受ける 孤独で責任の重い役割 を担うことになる
- 役職が変わるとチームとの関係も変わり、個人的な意見ですら指示として受け取られかねないため、言葉と感情のコントロール が重要になる
- 成果が見えるまでに数週間かかり、会議や雑務に埋もれやすいため、明確な目標を立てて 進捗と成果を自ら追跡 しなければならない
- マネージャー教育を十分に提供する会社はまれで、フィードバック、労働法、人事制度、ビジネス、マネージングアップを 自ら学び、同僚・メンター・HRの助けを確保する必要がある
- 誰からも好かれようとするより、難しい決断と明確なフィードバックによって信頼を得るべきであり、その過程でメンバーの成長や組織全体の課題解決というやりがいを得られる
退勤後も続く悩み
- 難しい会話、納得しがたい事業判断、社内政治、個人的な危機に直面するチームメンバーへの悩みは、勤務時間が終わったあとも続く
- ストレスと反すう を管理する方法を素早く身につけなければならない
もはやチームの一員の一人ではない
- マネージャーになったあと、以前のように同僚集団の一員として振る舞おうとしても、関係性の力学 は変わっている
- チームはマネージャー抜きで私的な会話を交わし、陰でマネージャーについて話すことがある
- 昼食の場にいつもマネージャーが一緒にいることを望まないかもしれない
- 最初は変化が微妙でも、最初の給与交渉や難しい決断のあとには、その距離感をはっきり感じるようになる
- 以前チームの一員だった頃を懐かしく思うことがある
すべての発言に気をつけなければならない
- 軽い冗談や即興のアイデアでさえ、チームには 指示や決定 として受け取られ、不必要な心配や方向転換を招くことがある
- 個人的な意見とアイデア、命令を明確に区別しないと、チームメンバーはマネージャーの言葉を過剰に解釈してしまう
- マネージャーは発言を控えめにして、ほかの人が場を取れるようにし、チームメンバーが自分のアイデアを気楽に話せるよう支援すべきだ
- 良くないと思う事業判断でも、チームに伝え、納得してもらわなければならないことがある
- チームメンバーに挫折感をぶつけず、プロフェッショナルかつ外交的に振る舞わなければならない
- 嵐の中でも落ち着きを保つ必要があり、一度失った 信頼は取り戻しにくい
孤独と共有できない情報
- マネージャーはしばしば孤独を感じるため、ほかのマネージャーとの仲間関係を意識的に育てる必要がある
- 難しい決断を相談したり、率直に話したり、笑ったり不満をこぼしたりできる同僚が最低でも一人は必要だ
- 組織再編、業績問題、予算削減、予定されている事業判断、チームメンバーの個人的危機のような 共有できない情報 を一人で抱えなければならない
- 方向性に同意していなくても、質問に外交的に答え、感情を抑えながらチームを励まさなければならない
技術を超えてビジネスを理解しなければならない
- プロダクトマネージャー、デザイナー、ビジネスアナリストのようにチームへ影響を与える同僚と、強固な関係を築かなければならない
- 他チームだけでなく、営業、マーケティング、IT、カスタマーサクセスなど さまざまな部門の人たち を知っておかなければ、仕事をきちんと遂行できない
- 会社のKPIと事業構造、データ、戦略を深く理解してこそチームを実質的に支援でき、技術だけに集中していては不十分だ
成果が見えない時間を管理する方法
- エンジニアは機能リリース、リファクタリング完了、設計確定のように一日の成果物が明確だが、マネージャーの仕事はたいてい数日ではなく 数週間にわたって進む
- 一日が終わっても、何を達成したのか確信しにくいことがある
- 会議や雑務に閉じ込められないよう、最も大きな影響を出せる領域を見つけなければならない
- 明確な目標を立てて追跡する
- 成果を祝う
- 単にスケジュールを管理する人ではなく、進捗を前に進める人 にならなければならない
エンジニアだった頃が恋しくなる
- 社内政治やレトリックによる説得を気にせず、難しい技術的問題に没頭して解決し、成果物をリリースしていた経験をしばしば懐かしく思うようになる
- マネージャーになると、自分で何かをやり遂げる時間は減っていく
必要な教育は自分で確保しなければならない
- ほとんどの会社にはマネージャー教育がないか、あってもごくわずかだが、新任マネージャーには難しいフィードバック、自信ある意思決定の伝達、労働法、集団力学をすでに理解しているかのような期待が向けられる
- 良い上司に出会えれば、効果的な1:1、価値のある成長の対話、明確なフィードバックを学べる
- 役職が上がるほど、自分の成長と必要なフィードバックには 自分で責任を持たなければならない
- 幅広く読み、学習目標を明確に定める
- 育児休業、病気休暇、休暇ポリシーと関連法規の基礎を学ぶ
- 労働組合が提供する情報や、管理職向けの無料研修を活用する
- 納得できるまでHRに再確認し、良い関係を築く
- 尊敬する上級マネージャーをメンターとして見つけ、助言を求める
- 手始めの資料として おすすめ書籍リスト を活用できる
明確なフィードバックを素早く身につける必要がある
- 多くのマネージャーは、不快で怖いという理由から明確なフィードバックを避け、その結果、新任マネージャーが 機能不全の行動が固定化したチーム を引き継ぐことがある
- 誰かの悪い行動や怠慢を放置すると、チーム全体がそれに気づくため、フィードバックを先延ばしにしてはならない
- マネージャー自身も、必要なフィードバックを受けられない可能性が高い
- 信頼する同僚や直属のチームメンバーに、率直で批判的なフィードバックを求める
- フィードバックを落ち着いて受け止める練習をする
- フィードバックを与える側・受ける側の両方で手本を示す
- オープンなチームを望むなら、まず自分の過ちを認める
- 自分の上司にも上向きのフィードバックを提供する
- フィードバックに関する追加内容は 関連記事 で確認できる
ミスと不評を受け入れなければならない
- マネージャーは必ずミスをするものであり、誰かにそれを指摘されたら、そこから学ばなければならない
- 人を満足させたい傾向が強くても、誰からも好かれることはできない
- 良いマネージャーになるには、不人気な決定、難しい会話、解雇、悪い知らせの伝達を担わなければならない
- すべての人に好かれようとすると、結局失敗し、尊敬まで失うことがある
- 一部に嫌われても、難しい決断を下し、明確なフィードバックを行って 尊敬を得る選択 が必要だ
いつでも部屋の中の大人でいなければならない
- 疲れていたり望まなかったりする瞬間でも、嵐の中で落ち着いた人としてあり続け、不安を吸収し、未熟な振る舞いを和らげる ロールモデル でなければならない
- チームメンバーが対立を乗り越えるのを助け、自分が対立に巻き込まれたときもそれに対処できなければならない
- Tanya Reillyの『The Staff Engineer’s Path』は、リーダーの行動をほかの人がまねし、誰かが言うべき問題を見つけた瞬間、その「誰か」がまさに自分なのだと気づかされると強調している
説得とチームの代弁者としての役割
- 事業判断や機会をチームに納得してもらい、メンバーの意欲を引き出さなければならない
- チームが作った機能を他部門や会社全体に知らせ、チームの成果を積極的に誇り、擁護しなければならない
- 直属のチームメンバーの 給与と昇進 のために、強く代弁しなければならない
- こうした自己アピールは、Jantelagen文化に慣れたスウェーデン人には特に難しいかもしれない
マネージングアップを学ばなければならない
- 誰もが優れた上司に出会えるわけではなく、役職が高いからといってマネジメント能力まで高いとは限らない
- 上級リーダーに悪い知らせを伝え、社内政治を乗り越える方法を身につけなければならない
- 上司の仕事の一部やその挫折感まで背負うことになるかもしれないため、目標と成果を明確にし、上司を支援しながら意見の違いを外交的に扱う必要がある
- 『The Staff Engineer’s Path』が定義する マネージングアップ には、上司の優先事項の理解、必要な情報の提供、前進を妨げる問題の解決が含まれる
- 上司の成功はソーシャルキャピタルを生み、その資本は再び自分を助けるために使える
- この原則はマネージャーにも当てはまる
無力感の中でもチームの中心を保たなければならない
- 自分の意見抜きで決定が下され、予算が削られ、市場が変わることがある
- 他のマネージャーの誤った選択や進行の遅さも、挫折感を招く
- チームメンバーが不満をぶつけてくるとき、落ち着いた中心 でいるためには、まず自分の感情を管理しなければならない
組織全体を見る視野
- 他のマネージャー、チーム、部門と対話すれば、危機に発展する前に依存関係や誤解を見つけられる
- 摩擦が障害になる前に解消し、チームの成功に必要な文脈や、正すべき 構造的な問題 を把握できる
- 会議や雑務に埋もれてこうした俯瞰を失わないよう、守らなければならない
- マネージャーの任務は自チームを管理するだけにとどまらず、他の人には見えないつながりを見つけるところまで広がる
大変だが楽しく、やりがいのある役割
- 最良の場合、自分がずっと望んでいたマネージャーになれる
- チームが事業やユーザーに影響を与える成果物をリリースしたとき、大きな誇りを感じられる
- コーチングした人が成長したり、採用して可能性を信じていた人が新しい役割で優れた成果を出したりする姿は、大きなやりがいを与えてくれる
- 他のマネージャーと協力して、複数チームの環境を改善することもできる
- 自分自身や他人について、予想以上に多くを学ぶことになる
- マネジメント業務は難しく孤独だが、きちんと果たせば それだけの価値がある役割 になり得る
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