デッドラインを効率的に使って、幸せで生産的なチームを築く
(leaddev.com)事業部が設定するデッドラインは、最近ではほとんど意味がない。ソフトウェアをリリースするのがあまりにも簡単になり、その結果、1回ごとのリリースコストが非常に小さくなったからだ。
ドメインごとの重要なイベント(教育なら入学シーズン、スポーツならリーグ戦のシーズン、eコマースならブラックフライデーなど)を除けば、ほとんどすべてのデッドラインは幻想だ。恐れや不安から生まれた、偽りの緊急性(false urgency)に由来するものだ。
逆に言えば、チームにとって本当に緊急な何かがあり、デッドラインを守ることで得られる利益が大きいなら、設定すればよい。ただし、設定して終わりではない。チームメンバー全員が同じモードで働くためには、このデッドラインを守ることがなぜ重要なのかについて、しっかり認識を揃える必要がある。たとえば、調達した資金が尽きかけているといった気まずい会話であっても、する必要がある。
だから、デッドラインをモチベーションを与えるムチとして使うのはよくない。デッドラインをうまく使う方法は大きく2つある。
- 創造性を発揮するのに役立つ制約として使う
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制約をかけると、その状況に合った、あるいはそれを乗り越えるための創造性がうまく発揮されることがある。特にプロダクトマーケットフィットを探る初期段階では、デッドラインは過剰な計画や設計を防ぐのに大いに役立つ。
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別の例として、インフラ開発チームを率いていた経験でもデッドラインは有用だった。
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インフラ開発の仕事は、一般的なプロダクト開発よりもはるかに時間がかかり、価値を証明するために見せるべきものも多く、当初意図していた以上の可能性を開くことも多い。そのため、インフラ業務は費用対効果の分析が難しい。
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その結果、多くのインフラチームは、自分たちのリードに対して、プラットフォーム全体を2年間かけて書き直すような作業の正当性を説得することに苦労する。当然、こうした作業はほとんどの場合、実用的ではない。
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そこで私は、6週間に1回、チームがデモを見せるようデッドラインを設定した。完全に動作する何かを見せる必要はないが、私たちが正しい方向に進んでいるという信頼を得られるレベルには仕上げるようにした。
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- "giving" を管理するツールとして使う
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世の中には3種類の人がいる。
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giver は見返りを考えずに他人を助ける
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taker は他人のことを考えずに利益を得ようとする
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matcher はその中間。take したら give し、give したら take しようとする。
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会社でパフォーマンス基準で並べてみると、高業績の giver も多いが、低業績の giver も多い。
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何がこの差を生むのか見てみると、トップの giver は、いつ give し、いつ自分の仕事をするかという giving の管理方法を知っている。このとき、デッドラインが有用なツールになる。
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私たちの多くは giver と一緒に働きたいと思っており、giver が多い組織は離職も少ない。こうした組織では、giver が低業績者にならないように管理することが重要であり、その道具としてデッドラインを使えばよい
13件のコメント
1については、私はやや否定的に考えています。デッドラインを設定したから創造性が発揮されるのではなく、Leanに開発できる能力があるからこそ、デッドラインがあるときに創造性が発揮されるのだと思います。ある組織が、さあ……創造性を発揮するためにデッドラインを設定してみようか、となったところで、創造性は発揮されるのでしょうか? ただ、イテレーションやスプリントの概念として考えるなら、似ている部分はあるかもしれませんね。とはいえ、これですらきちんと活用している組織をちゃんと見たことがなくて……
giver / taker / matcher については理解できたのですが、これをデッドラインと結びつけて考えたときに、なぜデッドラインの活用に役立つのかがいまひとつ明確に理解できません……
低成果の giver たちのパフォーマンス向上や、バーンアウトを経験しないようにするために、デッドラインをツールとして使うとよい、という意味なのでしょうか?? みなさんはどう理解されたのか気になります。
もう少し詳しく読んでみると、内容はある程度理解できました。デッドラインを手段として使う具体例まであれば、もっと理解しやすかったのではないかという惜しさはあります
要約 + 意見
giver には2つのタイプが存在する
低成果者
高成果者
高成果者の giver を見ると、いつ、どのように giving(他人を助けること)をするかを管理する方法を知っている
一方で、低成果者の giver は、高成果者の giver よりも giving(他人を助けること)を管理する面で劣る(例えば、人を助けているうちに自分の仕事がおろそかになる、など)
私たちの多くは giver と一緒に働きたいと思っており、giver が多い組織は離職も少ない
そのため管理者は、より多くの giver の数を維持しつつ、低成果者の giver が高成果者の giver になれるようにしなければならない
その方法として、デッドラインをツールとして使えばよい
上の文章では、具体的にどう活用すればよいのかまでは書かれていませんが、内容から推測すると
デッドラインなしで仕事を任せたとき、低成果者の giver は自分の giving を管理する能力が相対的に高成果者より劣るため(という前提で)、giving 自体に集中してしまい、自分の仕事をうまく進められない可能性が高い
これを防ぐために、マネージャーの立場でデッドラインを明確に指定し、ガイドを与えれば、低成果者の giver は giving もしながら、デッドラインに合わせて自分の仕事も終えなければならないため、自ら優先順位を付けたり、チェックリストを作ったりするなどして日程を管理せざるを得なくなる
この過程が繰り返されると、低成果者の giver が高成果者の giver のように、自分の giving をうまく管理できるようになるかもしれない
と考えられるのではないかと思います
7番について、ほかの方がどう考えているのかも気になりますね :)
どうしても、自分が経験した事例に照らして考えてしまいます。私の所属するチームに、とても情熱的なメンバーがいました。この人は他人を助けるのが大好きで、エネルギーにあふれており、いろいろなことを始めることがよくありました。問題は、その結果として一人で先走ってしまったり、仕事が必要以上に大きくなってしまったりすることがあった点です。結局、うまく仕上がらなかったり、作ったものが無用の長物になったりすることが多く、個人が注いだエネルギーや時間に比べて成果が出にくい状況が繰り返されていました。デッドラインだけで解決できる問題ではないと思いますが、個人的には、こうしたエネルギーをどうすれば正しい方向へ導けるのかと考えていたので、ひとつの参考になる内容だった気がします。
私も7番については似たように考えました。必ずしもデッドライン自体が核心というよりは、ギバーたちが時間どおりに自分の業務で成果を出せるように、業務管理をしてあげるということに近い気がします。
まだ見ていませんが、ギバー/テイカー/マッチャーに関してもっと長い動画があったので、ここにさらにヒントがあるか見てみようと思います。(本を読むほうが早いかもしれませんが) https://www.youtube.com/watch?v=-egUK2zaZlo
1番は典型的なアジャイル手法と何が違うのか、いまひとつピンとこないですね。要約だけ読んだからかな……? どなたかもう少し補足していただけるとありがたいです(笑)
私は2番のほうが少し心に響く部分がある気がします。givingを点数化するうえで、よい出発点になるように思います。2番で言及されている giver、taker、matcher の話は、https://www.youtube.com/watch?v=YyXRYgjQXX0 でより詳しく見ることができます。組織の中で最も低い成果を出す人も giver、最も高い成果を出す人も giver だという、とても興味深い研究結果を紹介している TED 動画です。
おかげで良い動画を拝見できました。ご紹介ありがとうございます。実際に動画をご覧になるのがよいと思いますが、ほかの方のために要約してみました。 https://www.youtube.com/watch?v=YyXRYgjQXX0
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3万人を調査した。エンジニア、看護師、営業担当者など
テイカーは早く上に上がり、早く失墜する
ギバーは高業績者と低業績者の両方に分布している。低業績のギバーは、人を助けるのに忙しくて自分の仕事ができないためそうなる
ギバーがいる組織は、さまざまな面で生産性と満足度が高い。ギバーが高い成果を出し、認められる組織になるにはどうすればよいか?
ギバーは人を助けることで疲れやすい。彼らを守る必要がある
人を過度に助けようとする人がいるなら、彼らに原則を示してあげられる。たとえば「マザー・テレサになるのではなく、5分だけ善意を示してみる」といった具合。
依頼されたことを処理してあげると、ギバーは成果を出せて、感謝され、幸せになる
そして75〜90%のギバーは、助けたいときにまず「質問」から始める。つまり多くの助けは尋ねることから始まるので、尋ねることを奨励すればほかの人もギバーになりやすくなる
しかし普通はあまり尋ねない。無能に見えるのではないか、良い質問ができないのではないか、忙しそうで負担をかけたくない、などの理由から
マッチャーは雰囲気に従うため、テイカーさえふるい落とせばギバー文化にできる
問題はテイカーの選別が簡単ではないこと。「協調性agreeableness」はギバーの良いシグナルではあるが、テイカーも協調的でありうるし、ギバーも無愛想でありうる
無愛想なギバーを性急にテイカーだと判断してはならない。彼らは、誰も聞きたがらないが皆が聞くべき重要なフィードバックをする人たちだ
協調的なテイカーを見分けるために、面接で私がよく使う質問は「あなたのキャリアを根本的に向上させた人を4人挙げてください」だ。
たいていテイカーは、おだてられることに慣れているため、影響力と権威の高い人の名前を挙げる
たいていギバーは、権力構造の下層にいる人の名前を多く挙げる
要約ありがとうございます。
テイカーはおべっかを言われることに慣れているというより、おべっかを使うのがうまい(takers are great at kissing up)というほうが、より正確な表現ではないでしょうか?
ああ、そうですね。kissing up / kicking down でしたね.. ありがとうございます
良いまとめをありがとうございます。
正直、私も2番のほうがしっくりきました。笑;
私としては1番は、マネージャーとしてデッドラインを設定するときにどんな観点で見るべきか、というメンタルモデルとして受け取りました。つまり「スケジュールに間に合わせろとムチを入れるためというより、限られたリソースの中でよりよい選択ができるように助けるツールとしてデッドラインを見るとよい」という感じでしょうか。
原文もそこまで長くないので……もっと深い含意があるのかはよく分かりませんね。見方によっては「細かく区切ってリリースする」ことの利点を別の言い方で表現したもののようにも思います。
久しぶりに思い出してその動画を見返したのですが、8:20 からの話が本当に秀逸ですね。"giverを採ろうとするのではなく、takerを放置しないようにしろ"。本当にいい言葉だと思います。
おお、いい記事ですね。締め切りの活用法についての説明が気に入りました。要約ありがとうございます!