1 ポイント 投稿者 GN⁺ 2023-08-11 | 1件のコメント | WhatsAppで共有
  • 非技術職1ポジションに応募して経験した81日間の採用プロセスを日付ごとに記録した一人称の体験談で、CV・自己紹介書・応募書類・22問の書面インタビュー・標準化試験2種・対面インタビュー4回を経たが、最終合格しても入社まではCV提出後4〜5か月かかる予定だった
  • 応募段階から高校に関する質問が繰り返し登場し、Mark Shuttleworthが高校時代の情報を採用判断に有用だと確信していることが、プロセス全体に反映されている
  • 月に数万人の応募者をふるい落とす**選別装置(winnowing process)**だと推測され、こうした手続きを受け入れない応募者を自然に脱落させる構造
  • 同じコンピテンシー質問が各面接で重複して繰り返され、書面インタビューの回答を後続の面接官が誰も参照しないため、応募初期の熱意がプロセスの中で消耗していく
  • 4回目の面接になってようやくノートPC不支給・Ubuntuを自分でインストールする必要があることなど勤務条件が言及され、81日目に自動不採用メールで終了し、合格していたとしても追加で4〜5回の面接が残っていた状況

全体概要と主要な数値

  • 非技術職に、今すぐ転職する必要がない状態で応募し、プロセスがどう進むのか最後まで見届けるために最後まで進めた
  • 81日間でCV、自己紹介書、応募書類、22問の書面インタビュー、標準化試験2種、対面インタビュー4回を経験
    • この4回すら全体プロセスの終わりではなく、合格した場合の入社はCV提出から4〜5か月後の予定
  • Mark Shuttleworthを"self-appointed benevolent dictator for life(自称・終身慈悲深き独裁者)"と呼び、彼が高校時代の情報が採用に有用だと本気で信じていると述べる

応募段階 (Day 0 ~ Day 29)

  • Day 0 — 応募

    • 条件がすべて合っていたため、退勤直後にすぐ応募し、CV提出と応募書類の記入を行った
    • 応募書類の一部設問が高校について質問していた
  • Day 25 — 書面インタビュー受領

    • 採用責任者を名乗る人物からの自動送信メールで、22問の書面インタビューが送られてきた
    • 「Canonicalで最も変えたい点は?」のように応募先企業を批判させる質問から、高校に関する多数の設問まで含まれていた
    • ホームスクーリング・頻繁な転校・中退後のGED取得など、どのような背景でも関係なく高校時代の経験の記述を強制する構造で、数十年前のトラウマを掘り起こす必要がある場合も意に介していない
    • 書面インタビューの構成 (3セクション)

      • Context: Canonicalのミッションへの考え、応募動機、最も変えたい点、この役割で最も期待していること、必要な支援など
      • Experience: 関連経験、優れたエグゼクティブアシスタントの中核的資質、難しい案件で立場を貫いた事例、リモート優先環境でのEAの役割の違い、複数タイムゾーン勤務の経験、プロセス改善経験、高圧環境で平静を保つ方法、キャリアのハイライト
      • Education: すべての職種・等級で高校・大学の成績を考慮するという前提で設問を構成
        • 高校最終学年の数学・理科の順位と最も得意だった科目
        • 高校最終学年の言語・芸術の順位と最も得意だった科目
        • 高校卒業時または大学入学時の成績と使用制度(例: 米国ならSAT・ACT、ドイツなら1〜5点尺度)
        • どんな高校生だったか、授業外の関心事・趣味、同級生が覚えているであろう人物像
        • 選んだ大学・学位、検討した他大学とその選択理由
        • 大学内の特定分野で優れていたか、学位全体の結果が能力をどれだけ反映しているか
        • 高校・大学で達成した例外的な成果、教育過程で担ったリーダーシップ役割
  • Day 29 — 書面インタビュー提出

標準化試験と対面インタビュー (Day 30 ~ Day 52)

  • Day 30 — Thomas GIA試験

    • 箱の中の図形回転、基礎論理問題、単語・数字課題で構成される標準化試験
    • 標準化試験は試験そのものへの習熟度しか示さないと考えており、偏りがないわけでもないとして否定的な立場を示す
    • 練習試験をできる限り受けたうえで、5領域すべてで**"平均以上(above average)"**評価を受けたが、実際の点数は非公開
      • 結果レポートは同僚との業務関係に関する助言を提供したが、その趣旨は「同僚に話すときはレベルを下げて説明しろ」といったものだったと述べる
  • Day 32 — 面接3回に招待

    • 応募チームの2人、別チームの1人と、それぞれ1時間ずつ実施予定
    • 面接官同士は意見共有をしないため無偏見をうたっているが、結果として似た質問の繰り返しになっており非効率
    • 面接官全員が同じ人口統計属性(白人・女性・米国/西欧系)だった点から、無偏見という主張に疑問を呈する
      • 5人目の面接担当者も同じ人口統計属性だったはずで、採用責任者だけは有色人種の女性だったが、自動送信ではない接触は最初のメールへの返信1回だけだった
  • Day 35 — Mark Shuttleworthからの自動メール

    • 「いまから我々のチームに加わるための最終段階の面接を開始する」という文句で始まったが、実際には最終段階にはほど遠かった
    • アイコンがgreen dragonで、最終ボス(final boss)のように見えたと描写し、メールの誤字も指摘
  • Day 46 — Peer interview 1

    • チームで最も新しく加わったメンバーと、比較的リラックスした雰囲気で進んだ
  • Day 51 — Cross-team interview

    • 出張比率の高い職務のためtravel部門の担当者と実施したが、出張経験ではなく「問題解決の事例を話してほしい」といった定型的なコンピテンシー質問が中心
    • 最後の「軽い」質問は普段見ているストリーミングコンテンツで、自己紹介書に書いた危険地域への複数回訪問経験については一度も質問されなかった
  • Day 52 — Peer interview 2

    • 最も楽しかった面接の一つで、担当者は自分を良い候補として推薦するとはっきり伝えた
    • 「Ubuntu fangirl」と呼び、製品・オープンソースへの本物の関心と、ソフトウェアエンジニアたちとの相性を前向きに評価した

Talentチーム段階と終了 (Day 65 ~ Day 81)

  • Day 65 — Talentチーム面接の予約とThomas PPA

    • Talentチーム(自称Talent Scientistsで、面接官自身も名称をぎこちなく感じていた)との面接予約案内
    • 自分に最も近い/最も遠い単語を選ばせ、選ばれなかった単語から性格を算出するThomas PPA試験を受験
      • その役割の模範例であるかのように振る舞い、そのペルソナに合う単語を選んだが、2つの標準化試験はその後誰からも言及されなかった
    • 予約メールの「可能な限り最も早い時間を選んでほしい」という文言について、2か月以上も引き延ばしてきた会社が応募者には急ぐよう求める矛盾だと指摘
    • この頃には、あまりに長引いたプロセスのせいで当初の熱意が完全に消耗したことを自覚し、書面インタビューや最近の経歴の興味深い部分を実際に会話しようとする面接官がいなかったことを原因に挙げる
  • Day 78 — Talent "Scientist"面接

    • 30分間、CVを逆順にたどりながら職務ごとに同じ定型質問を繰り返し、短期の臨時雇用主の評価まで無理に答えさせられた
    • 20分間、前の3回の面接と同じコンピテンシー質問が繰り返された
    • ある事例では主体性不足として、特定業務を12人だけを対象に実施した点で減点された形跡があった(その職務では数百人規模が必要だった)
    • 勤務条件 (10分間の議論)

      • ノートPCは支給されず、自分の端末にUbuntuを自分でインストールする必要がある(MacBookではインストールが面倒)
      • 有給休暇は英国の法定基準を上回っていて十分だが、bank holidayを自由に振り替えられないため、キリスト教徒でない従業員は自分の宗教的祝日に有給を使わなければならない一方、Good FridayとEaster Mondayは休業日として固定
      • 希望年収については触れられたものの、後続段階で議論する事項だとして具体化されなかった
  • Day 81 — 自動不採用

    • 最後まで読み切らなかった長い自動不採用メールで終了
    • **面接疲れ(interview fatigue)**が評価に反映されているのではないかという疑問を投げかける

この後に残っていた手続きと総評

  • 続けていた場合、少なくとも4回、最大5回の面接がさらに残っていた
    • チームのシニアメンバー、チームリーダー、採用責任者、一緒に働く同僚、そしてMark Shuttleworth本人の可能性
  • 本当に望んでいる職で、今すぐ転職する必要がなく、面接が大好きな場合にだけ挑戦すべきだという結論
  • 投稿直前に「面接経験はどうだったか」と尋ねる自動メールを再び受け取ったことを最後に触れている

1件のコメント

 
GN⁺ 2023-08-11
Hacker Newsの意見
  • Canonicalの採用プロセスは長く複雑だと批判されており、そのため長い選考期間のあいだに優秀な候補者が別の仕事を見つけてしまう可能性がある。
  • 同社の採用プロセスは「回転ドア」と表現され、長い待ち時間と人手不足のチームのために継続的な採用が行われている。
  • Canonicalの採用ページには、応募者は人生で卓越した成果を成し遂げていなければならないとあり、そうでない人は米国政府のウェブサイトへ誘導されていた。
  • 一部の応募者はMark Shuttleworthとの面接を含む全プロセスを通過したものの、契約条件のためにオファーを辞退した。
  • このプロセスは、AMDのように複雑な採用プロセスを持つ他社とも比較されており、その結果、報酬の低さを理由にオファーを断ったケースもあった。
  • 一部のコメント投稿者は、採用された人々が必ずしも仕事で最も優秀なのではなく、複雑な採用システムをうまく理解する人たちなのではないかと示唆している。
  • このプロセスは逆効果だと見る人もおり、有能な人材がこれほど長く複雑な過程に耐えたいとは思わないかもしれない。
  • 一部の応募者は、複数ラウンドの面接や課題を経たあとで自動化された不採用メールを受け取るなど、否定的な経験をした。
  • プロセス改善の提案としては、官僚主義を減らし、プロジェクトベースでより多くの開発者を採用し、採用体験を批判的に評価することが挙げられている。
  • 全プロセスを経てオファーを受けたにもかかわらず、競争力のない報酬を理由に機会を断った候補者もいた。