Windows 98のセットアッププログラムの一部が他より古く見える理由
- Windows 98のセットアップ工程は大きく3段階に分かれており、各段階は異なる動作環境で実行される
- 第1段階はインストールディスクやCD-ROMから実行され、DOSプログラム(DOSSETUP.BIN)を使ってディスクパーティションを設定し、各種チェックを行う
- 第1段階は、Windows 3.1の最小バージョンをインストール先ドライブの一時ディレクトリ(通常はWININST0.400)にコピーして終了する。ここにはDOSX.EXE、USER.EXE、GDI.EXE、KRNL386.EXE、LZEXPAND.DLLなどが含まれる(MINI.CAB参照)
- 第2段階は、この最小限のWindows 3.1を使ってWindows 3プログラムであるW98SETUP.BINを実行する(SYSTEM.INIで
shellとして指定)
- これは、セットアップ中の情報収集を支援するための追加ファイルのコピーから始まり、スクリーンショットに見える3D風の見た目など、さまざまな凝った機能(PRECOPY CABの内容)が含まれる
- Windows 98の大半をコピーし、システムが対象ドライブからWindows 98を起動するよう設定したうえで再起動して終了する
- 第3段階は、Windows 98での最初の起動後、Windows 98上で実行される
- Windows 98がプリインストールされた多くのPCは、上記第2段階の終盤を変形した状態で出荷されていた
- 第3段階は「Windows 98を初めて起動しています」というメッセージで始まり、続いてユーザー名と会社名を尋ねる
- そのためPC購入者は、プリインストール済みでありながら個人設定を行える状態のシステムを受け取っていた
- セットアップ中はいつでも中断でき、またエミュレータでインストール中のイメージを調べることで、ディスク上に何があるかや実行時環境を確認できる
- 上記のどの環境からでもセットアッププロセスを開始でき、これによってWindows 98はアップグレード(MS-DOS、Windows 3、Windows 95から)に対応していた
GN⁺の意見
- Windows 98のセットアップ工程でWindows 3.1の最小バージョンを使っているのは興味深いが、これはリソース制約のため避けられない選択だったように見える
- 当時はフロッピーディスクにOS、セットアッププログラム、データ全体を収められなかったため、このような構造でセットアップ工程を分離したのだと思われる
- ユーザー体験の一貫性の重要性は認識されていたものの、技術的制約のため完璧に実現するのは難しかったようだ。Windows 3.xに似たUIを作って親しみやすさを与えようとした点は高く評価できる
- これは、90年代後半でもGUIベースのOSを最初から最後まで一貫して作ることがまだ容易ではなかったことを示す事例である
- 現在では、セットアップ中にハードウェアを自動認識し、OSイメージをそのままコピーする方式が多く使われているが、当時は複数段階に分けて順番にOSを構築していく方式を取らざるを得なかった
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