Sequoiaの製品価格設定ガイド
(sequoiacap.com)「価格は数学の問題ではなく、判断の問題」
- 認知価値を高める:価格と(顧客が考える)価値のギャップを考慮する
→ Evernoteは国ごとにプレミアム価格を変えて設定(所得水準が異なるため、価値の基準も異なる)
→ eBayは出品者が商品リストに写真を追加する機能を当初から25セントで提供していたが、人々はあまり使わなかった。(その価値が分からなかったため)しかし、この機能を使った出品者はより高いクリック率とより高い価格を得る傾向があることが分かり、これを「データとともに機能を提供」することで機能の認知価値を高めた。実際にはeBayがこの写真ホスティングに25セントかかっていたわけではなく、他のオプションと合わせて数億ドルの純利益を生み出した。
- Let your price tell a story:価格に物語らせる
→ 製品に設定した価格は認知価値に影響を与える。人々は50ドルのワインは10ドルのワインより良いものだと仮定する。つまり価格は品質のプロキシ(代理指標)
→ 顧客基盤を拡大する方法の一つは、同じ価格帯でさまざまな好みに合う製品をそろえること(5色のiPhoneのようなもの)
→ 別の方法は、複数の価格帯でさまざまなバージョンを提供すること
→ どれだけ多く調査しても、顧客が何を望んでいるかを確信することはできない。
→ 顧客が自分だけのパッケージを構成できるようにすれば、価格や製品群に対するリアルタイムのフィードバックを得られる。
- Know your pinch points:ピンチポイントを知る
→ 2人の顧客がいるとき、彼らは異なる価値で商品を認識する。
→ こうした異なるグループを理解すれば、「これはお金を払って使うべきだ」と感じる「ピンチポイント」が何かを把握できる。
→ LinkedInは有料化を始めた2005年に、顧客の90%が使っていない機能をリストアップし、それらがヘビーユーザーにとってより価値があると判断したうえで別枠に分離した。このうち「パワー検索」と「他のメンバーに連絡する」機能は、LinkedInプレミアムアカウントの基礎となった。
- Design for snap judgments:素早い判断ができるように設計する
→ 伝統的な経済学のやり方では価格を設定できない。「人は合理的に行動しない」
→ 購入時には論理や理性が介入する前の「ごく短い時間」でまず意思決定が行われる。新しいものの価値を評価する努力をするより、自分の下した判断が正しいと思えるような簡単な道を選ぶ。
→ オンラインでローファーのような靴を見るとき、フード付きパーカーとダメージジーンズを着たモデルが履いているものは、書類かばんを持った会社員が履いているものより安いと考えがちになる。靴の素材や縫製について考える代わりに、より簡単な問いを選ぶ。「学生と会社員はローファーにいくら使うだろう?」その値が、このローファーの価格が高いのか割引されているのかを判断する基準になる。
→ Webサイト作成ツールのWeeblyは当初「無料で簡単です。」を強調していたが、人々はこれを「機能がなく安っぽい製品」と認識した。「あなたのようにユニークなサイトを作ってみましょう。」という文句に変え、何百万ドルもかけたように見えるWebサイトをデモとして見せ始めた。
→ EvernoteはSWAG(ばらまき用の記念品のような物品)を禁止した。安物のミントキャンディーやストレスボールのようなものとEvernoteを結び付けさせないためだ。NikeとAppleは自社製品以外にはロゴを入れない。MacHeistのようなソフトウェアバンドルのプロモーションも禁止する代わりに、Moleskineのようなノートブック(実際にはサービスより高価)とのコラボ商品を作った。
- Decoy Pricing:おとり価格を作る
→ Economist誌がオンライン版を$59、印刷版を$125、印刷版+オンライン版を$125で販売したとき、
100人の学生のうち84人が$125のコンボを選び、16人はオンライン版を選択
しかし、印刷版単独オプションを削除すると、68人がより安い$59のバージョンを選んだ。
つまり印刷版はパッケージとしては価値がないが、消費者がSnap Judgementするときに影響を与える。
→ おとり商品には、別の商品をより良く見せる効果がある。
→ B2B製品でも同じ。10ユーザーで月$500、25ユーザーで月$1000のとき、無制限ユーザー向けを月$1200に設定する。すると多くは$1000の代わりに$1200を選ぶ。
- 価格に関する仮説を立てる
→ Pricing Worksheetをファイルとして提供。4つの項目を埋める
(1) 顧客があなたの製品を初めて見たときに思い浮かべるべきもの:左側にはあなたの製品の代替になりうるもの、右側には一緒に使えそうな補完財。
(2) 瞬間的な判断要素と、詳細分析の結果として分かる要素
(3) 認知価値を可視化。他の代替財および補完財の価格に基づく。
(4) 誰を対象にマーケティングするか
1件のコメント
セコイア・キャピタルが作ったかなり古いガイドですが、基礎の中の基礎なので軽く要約してみました。
Pricing Worksheet ファイル : https://www.dropbox.com/s/c943j7h3hkgdi68/Pricing-Worksheet.pdf