- Microsoftが Cursor や VS Codium のような VS Codeベースのフォーク製品で C/C++拡張機能をブロック
- Intellisenseの自動補完、デバッグ など、開発に必須の機能が停止する可能性
- Microsoftは以前からライセンスにより自社製品以外での利用を禁じていたが、最近になって技術的なブロックを適用
- Cursorは暫定的な修正を公開し、オープンソース代替品へ移行する計画を明らかにした
- 一部の開発者はMicrosoftの行為が不公正な競争に当たるとしてFTCに申告
Microsoft、VS Codeフォーク製品でC/C++拡張機能をブロック
- MicrosoftがVisual Studio Code(以下、VS Code)向け C/C++拡張機能 を、今後は VS Codium や Cursor のような派生製品では利用できないよう制限
- この拡張機能は Intellisenseの自動補完、デバッグ など、開発に不可欠な機能を追加する役割を担う
- 2025年4月3日にリリースされた バージョン 1.24.5 からブロック措置が適用
ブロックの理由と背景
- 拡張機能のインストール時に表示されるエラーメッセージを通じて、Microsoftは当該拡張機能が 自社製品でのみ使用可能 であると明記
- 実際にはMicrosoftはすでに2020年9月にライセンス条件を改定し、このような制限を明文化していたが、これまでは 技術的にはブロックしていなかった
- 今回のアップデートからは 環境検査(environment check) によって実際のブロックが行われる
- MicrosoftのPython向け Pylance拡張 は、以前から同様の方法でフォーク製品をブロックしてきた事例がある
CursorとVS Codium側の対応
- Cursorを開発するAnysphereのCEO Michael Truell は、暫定的な回避策を用意しており、長期的には オープンソース代替品 を統合する計画だと明らかにした
> MSFTにはもともとクローズドソースの拡張機能がいくつかあります(リモートアクセス、Pylance、C/C++、C#など)
> その拡張機能の最新リリースは、Cursorやその他のMSFT製ではないエディタではもはや動作しません
> 私たちはこれらの拡張機能を使わず、市場に存在するオープンソース代替品への投資を進めています。今後のバージョンでそれらをバンドルし、シームレスに切り替えられるようにする予定です
- CursorはMicrosoft Visual Studio Marketplaceから拡張機能をインストールする際、リバースプロキシ(reverse proxy) を設定して回避利用してきたことが知られている
- VS Codiumのユーザーは現在、完全な自由ソフトウェア(free as in freedom) の理念を守る代替拡張機能を探している
競争上の問題提起
- 一部の開発者は、Microsoftが Copilot に含まれる Agent Mode というAI機能を最近リリースした点に言及
- MicrosoftがCursorのような競合製品を排除し、自社エコシステムへユーザーを ロックイン(lock-in) しようとしているとの批判が提起された
- 匿名の開発者が 米国連邦取引委員会(FTC) に対し、Microsoftの行為が 不公正競争 に当たるとして調査を求める書簡を送付
- 主な批判ポイントは 自社優遇(self-preferencing)、Copilotの強制バンドル、競争排除 である
Microsoftの公式見解
- The Register はMicrosoftにコメントを求めたが、即時の回答はなかった
6件のコメント
大規模プロジェクトではいつも落ちるので、オフにして使っていますね(笑)
リモート接続のような中核的な拡張機能がすでに codium にはなかったりして、特に目新しさはないですね。むしろ、これまで回避して使うのを防がなかったのが不思議なくらいです
C/C++ は基本ツールが結局オープンソースなので、誰かがデバッガ周りだけを新しく作ってリリースすればそれで終わりではないですか。
MSVC のシェアが下がるだけでしょう。
IntelliSense機能など(オートコンプリート、リファクタリング、シンボル検索など……)は、Visual Studioから持ってきた独自技術ではありますね。
IntelliSense という商標が独占であるのは確かですが、ご指摘の機能自体は独占的というには、すでに他社の数多くの IDE が提供している技術ではありますね。
Hacker Newsの意見
Microsoftの独占的なマーケットプレイスは好まない。しかし、企業が利益のために利用条件を公然と破るのはやりすぎ
Microsoftは、VS Code初期にテレメトリを回避できるオープンソース代替を提供しなければ市場シェアを獲得できないと分かっていた
Microsoft依存のスタックを持っているなら、彼らに裏切られる準備をしておくべき
clangdのIntelliSenseは、compile_commands.jsonを設定できるならMicrosoftのC++拡張機能よりはるかに良くて速い
Zedを使う理由は、VS Codeへの依存を避けたいから
VS Codeを使わない人たちは、製品オーナーがライセンス違反を喜ばないことに驚いている
Cursorを深く愛しているが、VS Code拡張ではなくフォークとして選んだのは致命的な選択だった
「警鐘を鳴らすこと」に疲れたことはあるかと問うている
clangd拡張のほうが優れていて、しかもオープンソース
Protesilaosの文章で、Emacsへ移行する理由を説明している
コンピュータ史の本を読みながら、道具に時間を投資し、あらゆる面で習熟を目指すことが当たり前だった時代があったように思う