ソフトウェアエンジニアのためのユークリッド『原論』 - 0. はじめに
(velog.io)📘 ユークリッド『原論』: 古代数学をあらためて読む理由
- ユークリッド『原論』の内容は初等・中等数学の一部に含まれているが、高校課程で座標幾何学が登場すると、事実上廃れた。
- しかし『原論』は、教養や趣味として数学を学ぶのに適しており、過去には必読の教養書とも見なされていた。
- 直感的には当然に見える事実でさえ厳密に証明する方式によって、すでに知っている内容をもとに論理的思考を鍛えることができる。
📖 連載計画
- 『原論』全体を扱うというより、興味を持った内容を中心に選んで説明する予定。
- 順序よりも、深さと説明の補強に集中する計画。
📐 『原論』の構成
- 定義: 基本用語(点、線など)を説明するが、一部の用語は別途定義されない → 「未定義用語」と見なされる。
- 公準と共通概念: 証明なしに受け入れる前提であり、現代的にはいずれも公理に相当する。
- 公準は幾何学的対象に関するもの。
- 共通概念は数学全般に適用される抽象的な命題。
🔎 命題とは?
- 定義・公理などにもとづいて論理的に証明可能な文。
- 作図方法も命題と見なされ、やはり定義・公理だけを用いて証明される。
📏 命題 I.1 — 正三角形の作図
- 線分ABから始め、ABを半径とする2つの円を描き、その交点をCとすると、AC、BCを結んで正三角形ABCを作る。
- 用いられた定義、公理、共通概念に従って AC=AB、BC=AB、そして AC=BC を導き、AC=BC=AB となる。
⚠️ 批判と議論
- 2つの円が交点を持つという仮定は、明示された公準にはない。
- 交点が1つだけ存在するという保証もなく、実際には2つありうる。
- 三角形ABCが平面図形である点も、論理的には証明されていない。
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