- 2026年版のDIY NAS構築記で、小型フォームファクタ、低消費電力CPU、6基以上のドライブベイ、ホームラボ拡張性を中核基準として設計された個人向けNASを構成
- マザーボードにはTopton N22 (Intel Core 3 N355 CPU) を採用。8基のSATAポート、2基のNVMeスロット、10GbEおよび2.5GbEネットワークポートを提供
- ケースはJONSBO N4を使用し、6基の3.5インチと2基の2.5インチドライブをサポート。騒音問題を解決するためNoctua NF-A12x25ファンを追加
- OSにはTrueNAS Community Edition (25.10 Goldeye) を導入し、ストレージプールを構成、アプリおよびVM用のSSDを活用し、SMB/NFS/SSHサービスを有効化
- 全体で約**$1,189**の費用がかかり、市販NASと比べて高い性能と拡張性を提供
DIY NASの背景と設計基準
- 14年前、個人ストレージ容量の限界をきっかけにNASの自作を始めた
- 毎年新しいDIY NASビルドを公開し、小型化・拡張性・電力効率を主要基準として維持している
- 主な設計基準
- 小型フォームファクタ: 省スペース
- 6基以上のドライブベイ: 拡張性の確保
- 低消費電力の統合CPU: 24時間365日稼働を想定
- ホームラボでの活用性: VM・コンテナの実行が可能
- 各ユーザーは自分の環境に合った基準を立てるべきだと強調
部品価格の動向とビルド時期
- HDD、SSD、RAMなど部品価格の上昇傾向により、NAS構築の時期に悩む
- Intel CPUおよびToptonマザーボードの価格上昇も予想
- 「今より後のほうが悪くなるかもしれない」という判断で2026年版ビルドを進行
マザーボードとCPU
- Topton N22 (Intel Core 3 N355) を選択
- 8コア8スレッド、15W TDP、Intel Quick Sync Video対応
- 8x SATA3、2x NVMe、10GbE + 2x 2.5GbEポート構成
- 前世代のN18と比べてSATAポートが2基増加し、PCI-e x1スロットも追加
- メディアストリーミング、ホームオートメーション、ゲームサーバーなどホームラボ活用性を強化
ケースと冷却
- JONSBO N4ケースを使用
- 6基の3.5インチ、2基の2.5インチドライブをサポート
- 一部ベイはSATAバックプレーン非対応で、交換が不便
- 価格が低くコストパフォーマンスに優れる
- 標準ファンの騒音問題を解決するためNoctua NF-A12x25 PWMファンを装着
- マザーボードのSYS_FANヘッダーに接続し、BIOSでRPM調整が可能
メモリ
- Crucial DDR5 32GB 4800MHz SODIMMを使用
- 以前のビルドで余った部品を活用
- 48GBへのアップグレードは価格負担のため保留
- VMおよびアプリ稼働時に十分な容量を確保
ストレージ構成
- ブートドライブ: Silicon Power 128GB A55 SATA SSD 2台
- アプリ/VM用NVMe: Silicon Power 1TB NVMe SSD 2台 (PCIe 3.0 x1制限)
- 大容量HDD: 既存保有の8TB HDDを再利用
- RAIDZ2など2ドライブ冗長構成を推奨
- 購入時は製造ロットの分散、バーンインテストを推奨
- SATAケーブル: SFF-8643 → 4x SATAブレークアウトケーブルを使用して配線を簡素化
電源ユニット
- SilverStone SX500-G (500W SFX, 80 Plus Gold) を選択
- 小型フォームファクタケースと互換性あり
- 電力効率の基準を満たす
OS: TrueNAS Community Edition
- TrueNAS 25.10 (Goldeye) を導入
- SMB、SSH、NFSサービスを有効化
flashプール(NVMe SSD)とrustプール(HDD RAIDZ2)を構成
- ScrutinyアプリでS.M.A.R.T監視
- 長期運用時の推奨設定
- Let’s Encrypt証明書、UPS連携、メール通知、バックアップ複製、スナップショット、S.M.A.R.Tテスト
組み立てとBIOS設定
- Mini-ITXボードを装着しても内部空間には余裕あり
- SATAバックプレーンのない4基のベイ設置時にケーブル接続の不便さが発生
- BIOSの主な設定
- GMT時刻設定
- ファン速度の手動調整 (PWM 180)
- 電源復旧時の自動起動
- ブート順序の指定
バーンインテスト
- Memtest86+ でRAMを3回以上テスト
- Spearfoot Disk Burn-in ScriptでHDDを検証
- 過度なテストよりも適切な水準の信頼性確保を重視
ベンチマーク結果
- FIOおよびCrystalDiskMarkテストを実施
flashプール: 最大1214MB/s読み取り、548MB/s書き込み
rustプール: 最大544MB/s読み取り、368MB/s書き込み
- SMB共有速度は10GbEネットワークをほぼ飽和させる水準
- 多くの場合、ネットワークがボトルネックになることを確認
消費電力
| 作業 |
平均消費電力 |
総消費量 |
| 起動 |
120W |
0.02kWh |
| アイドル |
66.7W |
0.20kWh |
| RAMバーンイン |
91.7W |
1.65kWh |
| HDDベンチマーク |
85W |
0.68kWh |
| 合計 |
平均66.5W |
7.17kWh |
EconoNAS代替案
- 部品価格の急騰により低価格NASビルド(EconoNAS) の中止を検討
- コスト削減案
- N18/N150ボードに変更 (-$180~$224)
- RAM 16GB (-$39)、低価格ファン (-$26)、低価格PSU (-$104)、ブートドライブ冗長化の削除 (-$22)
- 合計**$400以上の削減が可能**
完成後の活用と販売
- 個人NASの置き換え候補として検討したが保留
- 完成品はeBayの予約なしオークションで販売予定
最終評価
- Topton N22ボードの8基のSATAポートにより容量が33%増加
- Intel N355 CPUはNAS用途にはやや過剰だが、ホームサーバー拡張性に優れる
- JONSBO N4ケースはバックプレーン非対応の不便さはあるが、価格競争力を確保
- 総費用約$1,189で、QNAP、Asustor、UGREENなどの市販NASより性能・拡張性で優位
- RAM、ボード、ケースなど部分アップグレードの可能性がDIY NASの長所
- 2026年は自作NASを構築するのに適した時期だ
1件のコメント
Hacker Newsの意見
NASはアイドル時でも、自分のUNAS Pro(4x8TB HDD、2x8TB SSD)とMac mini M1、2TB Samsung T7 SSD、4台のAP、4台のProtectカメラを合わせたものより電力を多く消費する
UNAS Proは10Gネットワーキングをサポートし、4 HDD RAID5構成で約500MB/s、SSDでは1GB/sまで出せる
ネットワーク機器全体(ファイアウォール、スイッチ、PoE機器、Hue/Tado/Homey Proブリッジ、UPSなど)を含めて合計96W消費しており、家族で使うには十分な性能である
省電力を望むなら、500W PSUの代わりに250〜300W級へ交換した方がよい。低負荷時は効率が落ちるためだ
NクラスCPUビルドも検討したが、自分には合わないと感じた
保存専用で低消費電力重視ならよいが、PCIeレーン不足のような隠れたトレードオフが多い
NVMeが1/8の速度で動いているのを見て、結局eBayでAM4ベースのビルドに切り替えた。ECC、より強力なCPU、より多いSATA、安い価格、標準ファン互換性など利点が多い
関連動画 を参照
NAS用マザーボードをAliExpressで買うのは気が進まない
立派なケースとNoctuaファンを使いながら、中核となるボードをAliExpressで買うのは信頼性の優先順位がおかしく見える
趣味用機材ならともかく、NASの中核部品は実績のあるメーカー製を好む
Jonsboのケースも中国ブランドなので、むしろAliExpressの方が安くて入手しやすい
TrueNASの代わりにFreeBSDを直接使うことを勧める。設定が簡単でメンテナンスしやすい
毎年NASを新しく作るというのは驚きだ。1年物のハードウェアで信頼性をどう検証しているのか気になる
個人的には信頼性検証よりも、新しくNASを構築しようとする人に「何かを始めるきっかけ」を与えるのが目的だ
同じケースでNASを作ったが、標準ファンはPWM制御ができず交換した
Thermalright TL-B12に変えたらHDD温度は37度で安定した。ファンノイズもほとんどない
ケースにはロープロファイルGPUも搭載可能だ
OpenWRTをしばらく入れてみたらファン制御はずっと良くなった。なぜこんな基本的な温度連動ファンカーブを実装しないのか不思議だ
HDD、SSD、RAMの価格が上がっているのは残念だが、Seagate Barracuda 24TBを4台でZFSプールを組んだ
$10/TB水準なので悪くない。Barracudaの年間使用時間制限は2400時間だが、再生品のExosも同じだ
OPが安価な中国製ボードを使いながら高価なNoctuaファンを使っているのは興味深い。Thermalright TL-B12も性能は似ている
SFXフォームファクタの低消費電力PSUが少ないのも残念だ。Delta flex 400WモジュラーPSUは静かで効率的だと聞いた
ドライブリンク, データシート を参照
Makerbeamでケースを自作し、5950XベースのサーバーでZFSプールを構成した。CUDA作業用に1080tiも入れた
Odroid H4シリーズを勧める。N97/N355 CPU、2.5GbEデュアル、4 SATA、アイドル時2W、拡張ボードでルーター化も可能だ
Hardkernelは回路図まで公開している
Jonsbo N3ケース(8x 3.5")の方がより小さい設置面積で済む。ただしSFX PSUが必要だ
PCIe x16スロットを4つのM.2 x4に分岐できるITXボードを使えば拡張性が高まる
M.2 SATAカードで全ベイを埋め、残りのポートはNVMeに使える
ただし、8ベイをすべて使うならボード選びが重要だ。GPUなしCPUを使わないとPCIeスロットをSATA拡張用に活用できない
NASをパントリーに設置したが、ほこり問題が深刻だ
ヒートポンプのある空間なのでフィルターが必要だ。MERV 11級の防塵フィルターとファンアップグレードがあるとよい