- Zigプログラミング言語財団がGitHubの品質低下とMicrosoftのAI中心経営を理由に、Codebergへ移行することを決定
- GitHub Actionsの**「safe_sleep.sh」バグ**が数年間放置され、CIシステムが停止する事例が発生した
- Zig側は、GitHubがAI中心戦略でエンジニアリング品質を犠牲にしていると批判
- Fast.AI共同創業者のJeremy Howardも、GitHubのバグ管理不備とコード品質低下を指摘
- オープンソースプロジェクトがGitHubを離れる動きが拡大し、AI商業化中心のプラットフォーム運営への反発が高まる傾向が見られる
Zig財団のGitHub離脱の背景
- Zigプログラミング言語を管理するZig Software FoundationがGitHubを離れ、非営利のGitホスティングサービスCodebergへ移行することを決定した
- 理由はGitHubがもはやエンジニアリングの卓越性に献身していないと判断したため
- Andrew KellyはGitHub Actionsの**「safe_sleep.sh」無限ループバグ**を代表的な事例として指摘
- 当該スクリプトはCPUを100%占有し、無限実行される問題があった
- これによりZigのCIランナーが数週間にわたり停止する事態が発生した
GitHub Actionsの技術的問題
- 問題の原因は2022年2月のコード変更により、POSIXの
sleep命令を**「safe_sleep」スクリプト**に置き換えたこと
- スクリプトが特定の秒単位タイミングを逃すと無限ループに陥る構造
- このバグは2025年8月20日に修正されたが、関連するイシューは12月1日まで未解決のまま残った
- 別のCPU過剰使用バグは依然として解決されていない状態
コミュニティと専門家の反応
- **Jeremy Howard(Fast.AI共同創業者)**はGitHub Actionsの状態が「明らかに不十分だ」と評価
- CPUを100%占有するコードが1年間レビューされず放置されたと指摘
- 「正常に運営されている組織なら、こうした一連の誤りを繰り返すことはない」と述べた
- Kellyはその後、自身の発言が過激だったと謝罪したが、GitHubの品質低下問題はなお強調した
他のプロジェクトの離脱動向
- Dilloブラウザープロジェクトの創設者Rodrigo Arias Malloも、GitHubを離れる計画を発表
- JavaScript依存度、サービス拒否の可能性、LLM・生成AI中心運営などを問題点として指摘
- 「生成AIがオープンウェブを破壊している」と述べた
- Codebergは2025年1月以降、スポンサー会員数が600名から1,200名以上に2倍増加
GitHubのAI中心の収益構造
- Microsoft CEO Satya Nadellaは2024年第2四半期の実績発表で
- GitHub Copilot有料購読者130万人以上、四半期対比で30%増加と発表
- 2024年GitHubの年間収益20億ドルの約40%がCopilotのサブスクリプションから発生
- 2025年第3四半期にはCopilotユーザー1,500万人以上、前年比4倍増を報告
- GitHubは現在、有料ユーザー数を公開していない、Copilot中心の収益構造のみを強調
概要的な含意
- ZigとDilloの事例は、AI商業化中心のプラットフォーム運営が開発者の信頼を損なう現象を示している
- GitHubのAI集中戦略と品質管理の欠如がオープンソースコミュニティの離脱を促進
- Codebergのような非営利代替プラットフォームの成長が加速する傾向
1件のコメント
Hacker Newsのコメント
Zigチームの告知文の修正履歴がかなり興味深い
当初はGitHubチームを**「無能な残留組が作ったバグだらけのJSフレームワーク」と非難していたが、その後表現が和らいだ
最終版では、GitHubの「エンジニアリングの卓越性」**が失われた、という形にまとめられている
初期版(11/27 02:10) → 中間修正(11/27 14:04) → 最終修正(11/28 09:21)
コミュニティのために自尊心を脇に置いた修正をした点が印象的だ
技術リーダーが凡庸さに怒る**のは良い兆候だと思う
実際には環境と能力の制約の中で生み出される結果にすぎない
愛をもって作るソフトウェア、つまり技術と人への愛着のほうが、より良い結果を生むと信じている
巨大企業が金を注ぎ込んでこうしたフレームワークを維持し、何百万人もの人が無効化すらできないまま使わされている
私はGitHubを使うときJSを一切実行せず、プロキシルールでrawファイルだけをダウンロードしている こうすると問題なく動く
GitHubの強みはエコシステムだ
PRシステム、Issue管理、CI Actions、スポンサーシップなど、すべてが一か所に集まっている
AIへの執着は不安だが、それでも開発者にとって最も便利なツールだと思う
Star、Fork、Follower数のような指標が品質のシグナルとして機能している
結局のところ開発者は「コミュニティの目」を信頼している
ActionsはYAML地獄と呼ばれるほど複雑で、頻繁に障害も起きる
それでも「みんなが使っている場所」だからというのが最大の理由だ
Actionsは便利だがひどい製品だ
GitHub Actionsのデバッグは苦痛そのものだ
GitLabは明確に否定したのに、この違いが信頼を損ねている
Codebergのインフラが気になって調べてみた
公式ブログ記事によると、
3台のサーバー(1台のGigabyte、2台のDell R730/R740)で運用しており、中古ハードウェアの再利用を強調している
さらに壊れたMacBookをCIランナーとして再利用しようという試みまである
性能低下はたまにあるが、再起動で解決できるという
ハッカースペース的なDIY感がある
直近24時間の稼働率は89%、14日平均は98%だがメインサイトはよく遅くなる
商用サービスの提供が目的ではない
電気代だけで月600ドル以上かかるが、この程度なら自分でも無料サービスを開けそうだ
アイデアがあればメールしてほしいとのことだ
ZigのGitHub Issue対応を見ると、やや感情的な判断に見える
バグはどこにでもあるし、GitHubの規模を考えれば当然でもある
Codebergへの移行は議論不足に見える
Zigは技術的には素晴らしいが、成熟したリーダーシップ構造はまだ定着していないようだ
Microsoftのような会社は、顧客がどれだけ不満を訴えても気にしない
だから小さなプラットフォームへ移れば、顧客成功により動機づけられたサポートを受けられるのではと期待している
CIスクリプトは可能な限り純粋なスクリプト形式で書くべきで、そのほうが移植性が高い
内部で議論がなかったという根拠もない
GitHubの問題には共感するが、Codebergはよく落ちる
ステータスページ基準で直近2週間の稼働率は95%程度だ
GitHubのような単一障害点に依存しなくて済む
それでもセルフホスト可能なForgejoは魅力的だ
Mastodonアカウントを見ると、状況を透明に共有している
攻撃されるということは、それだけ意味のある存在だという反証かもしれない
商用プロジェクトや個人バックアップ用途には不向きだ
最近はAIという言葉がマーケティング用語に成り下がったように感じる
2年ほど経てばほとんどのアプリにAI機能は残るだろうが、「AI-first」という宣伝文句は消えていきそうだ
それでも予想には同意する — もうAI広告はダサいものになっている
不快な概念ではあるが、パーソナライズ広告は今も健在だ
GitHubのダッシュボードフィード刷新は惨事だった
関連議論でも不満が多い
実際かなり活用している
ほとんどはプロジェクトページから直接作業している
ブラウザのオートコンプリートで「not」と打つだけですぐ移動できる
Zigの移行理由は単にMicrosoft不信だけではない
Zigはもともと意見の強いコミュニティだ
GitLabにも満足しておらず、代替も多くない
問題の本質は巨大企業による独占構造であり、AIはその問題をさらに悪化させている
もはやほとんど存在感がなくなったように見える
Codebergの利点はページ読み込み速度だ
GitHubは時々遅く、重いと感じる
Linearのようなサービスと比べると差が大きい
Fossil SCMを勧めたい
SQLiteの作者が作ったツールで、6MBの単一実行ファイルにGitHub級の機能が内蔵されている
fossil-scm.orgで確認できる
創始者が外部貢献をほとんど受け入れないからだ
1人プロジェクトには素晴らしいが、共同作業には不向きだ
次のサイドプロジェクトではぜひ使ってみることを勧める