- 著名なLinuxパフォーマンス管理の専門家であり、BPFの主要コントリビューターであるブレンダン・グレッグがOpenAIに入社した理由
- 急増するAIデータセンターのコストとエネルギー消費の問題を解決するためにOpenAIに加わり、当初はChatGPTの性能最適化に注力
- 従来の性能エンジニアリングだけでは限界があると見て、新しいエンジニアリング手法を考案し、より大きな最適化効果を素早く見つけることを目標にする
- 日常のユーザーがChatGPTを幅広く活用する事例――たとえば美容師、不動産仲介業者、税理士、養蜂家――を通じて、技術の社会的普及を実感
- 26回の面接を経て複数のAI企業のエンジニアリング水準を比較し、OpenAIの人材密度と協業環境が最も印象的だったと評価
- OpenAIでの役割を通じて、地球規模での効率向上と持続可能性の確保に貢献できる機会を人生の転機と認識
AIデータセンターと性能エンジニアリングの課題
- AIデータセンターのコストと成長速度は歴史上例がないほど速く、単なるコスト削減ではなく地球環境保護の問題として認識
- OpenAIでこの問題を直接解決するために加わり、当初はChatGPTの性能改善に集中
- 従来の性能エンジニアリングの限界を超え、より大きな最適化と迅速な改善のための新しいアプローチを模索
- 大規模な環境でも変化を妨げる制約がほとんどない開放的な構造を強調
- 「何でも試し、スケールを意識し、今すぐ実行する」という姿勢で説明
ChatGPTの日常的な普及と個人的なきっかけ
- AI導入に懐疑的だった中、美容師のMiaとの会話でChatGPTの大衆的な利用を直接実感
- Miaは友人の旅行先情報をChatGPTで確認しながら感情的なつながりを保つなど、さまざまな活用例を共有
- ChatGPTの記憶機能を、人と会話しているような体験だと表現
- 不動産仲介業者、税理士、養蜂家などもChatGPTを実務に積極的に活用
- 例: 養蜂家は小規模事業の書類作業をChatGPTで処理
- こうした経験を通じて、ChatGPTが日常の道具として定着したことを悟り、技術的貢献の社会的意義を確信
OpenAIを選んだ理由と面接過程
- 複数の業界専門家の推薦で、OpenAIを含むAI技術大手各社と26回の面接を実施
- Netflix時代と似た大規模クラウド環境、素早いコード変更、エンジニアの自律性を発見
- GPUだけでなく技術スタック全体にわたる性能問題を扱う幅広い課題が存在
- OpenAIには以前から知っていた有能なエンジニア仲間たちが多数勤務
- Netflix時代の同僚Vadimらとの協業経験が入社決定に好影響
- OpenAIにはすでに熟練した性能エンジニアのチームがあり、自分はその中で「最も最近加わった人」だと言及
子ども時代の夢「Orac」とAIのつながり
- 子どもの頃、英国SFドラマ Blake’s 7 のスーパーコンピューターOracに魅了され、AI開発を夢見ていた経験を回想
- 大学時代に自然言語処理ソフトウェアを自作しようとしたが、メモリ制約で中断
- ChatGPTを使いながらOracを思い出し、ChatGPTがOracの性格を完璧に再現する応答を見せたことに感嘆
- その後、ChatGPTの設定でOracモードにパーソナライズして使用中
- Blake’s 7 のリブートの話もあわせて言及
OpenAIでの現在と今後の計画
- 現在はシドニーからリモート勤務しており、ChatGPT性能エンジニアリングチームのMember of Technical Staffとして活動
- 初期プロジェクトは組織横断の協業による性能改善とコスト削減戦略の策定
- eBPF、Ftrace、PMCなど既存技術をOpenAIのニーズに合わせて適用する計画
- Codexをコーディング以外の多様な作業にも活用中
- Intel退社後、Linux Plumber’s Conferenceで多くの人が今後の進路を気にしており、それをきっかけにこの文章を執筆
- 最後に美容師のMiaに再びChatGPTを使っているか尋ねたところ、**「24時間ずっと使っている」**との返答を聞いたと伝える
- この記事は個人的な記録であり、会社からの依頼ではなく自発的に書いたもの
3件のコメント
世界中のメモリの40%を買い占めている企業が、地球の公益を気にかけているとおっしゃっても……
これはまた何というか……。チップセットからデータセンターまで、何一つ自前で作って使っているわけではないOpenAIの立場からすれば、ソフトウェアスタックが最適化されれば、その余剰分だけスケールアップするでしょうし、環境保護よりも利益の最大化が目的ですよね(HNのコメントで言うところのジェボンズのパラドックス)。
あまりにも自己PR色の強い投稿で、見ていて気まずいですね。
Hacker Newsの意見
「コスト削減ではなく地球を救うこと」という言い方は、どこかしっくりこない
単にお金のためではないかと思ってしまう
仕事に情熱を持つのは良いが、わざわざマザー・テレサのように見せる必要はない
ちなみにこれはシリコンバレーのTV番組のパロディシーンを思い出させる
大企業の目標は世界を救うことではなく、利益の追求だ
ハードウェア効率が上がれば、結局はより多くのワークロードで埋まるだけだ
それでも、この分野から出てくる新たなイノベーションには期待している
Brendanの本のファンとして、OpenAIへの参加自体は応援したいが、分析には賛同しにくい
OpenAIがXドルでYだけのエネルギーを買うなら、効率向上は単により多くのトークン生産につながるだけだ
省エネというより、ジェボンズの逆説に近いと思う
ただし「チャットボットにバスケットボールの点数を聞く」ようなリクエストのエネルギーコストは下がる可能性がある
報酬の話には触れていたが、お金だけが理由ではない
AIデータセンターのエネルギーコスト問題を直接解決したかったのだ
過去20年間、教材をほぼ最低賃金レベルで執筆しながら他の開発者を助け、
オープンソースで数多くのスタートアップの土台を作ってきた
リモートワーク文化の普及にも貢献してきた
効率が上がれば、結局はもっと多くのGPUを買う構造だからだ
こうした副作用を抑えるには規制が必要だと思う
「世界のための仕事」という言葉は空虚に聞こえる
残念だが、あなたの選択として尊重する
関連リンク
OpenAIが競争優位のために一部を非公開にする可能性もある
文章の自己顕示的な調子が強すぎて、読むのがつらかった
「美容師のMiaが私がIntel Fellowだと聞いて黙り込んだ」というくだりは気まずかった
まるで彼女を驚かせたかったのに反応がなかったので転職を決めたように見える
テック業界の外の世界に向き合えば、こうした反応は自然だ
逆に、美容師が話すハサミのブランドは私たちには馴染みがないかもしれない
シリコンバレーの採用のやり方は、人々の自己イメージを刺激し、
自分が世界を変える存在だと信じ込ませ、
その結果、負の影響を直視しにくくしている
優れたシステムエンジニアだった人が、こんな現実感のない文章を書くのは衝撃的だ
技術的真実よりも政治と自己宣伝が優先されているように感じる
自分やアイデアを売り込むことも、結局はエンジニアリングの延長と見なせる
ファンとして読んだが、「世界を救う」という言葉は自己正当化のように聞こえる
「タイヤ火災から最大限の熱を取り出して地球を救う」とでもいうような皮肉な比喩に聞こえる
友人が遠くを旅行中で、ChatGPTでその街の話をしてつながりを感じたという部分は悲しかった
この用途にギガワット級の電力は必要ない
小さなローカルモデルで十分だ
人間同士の非同期コミュニケーションは、すでに解決済みの問題だ
旅行番組を見るよりは気が滅入らない