5 ポイント 投稿者 GN⁺ 2026-02-20 | 1件のコメント | WhatsAppで共有
  • プログラミング、ハッキング、セキュリティ、電子工学、デモシーンなどの技術テーマを扱う無料の実験的技術雑誌
  • 各号は**「1記事 = 1ページ」形式で構成され、コミュニティが制作しコミュニティのために配布される非営利プロジェクト**
  • 主な記事として、コンパイラ革新AIベースのゲーム探索アルゴリズム最適化セキュリティ研究など幅広い技術テーマを収録
  • 今号からCFP(論文・記事提案)締切制度を導入し、Webビューアの初期アルファ版を公開

マガジン概要と発行情報

  • Paged Out! は HexArcana Cybersecurity GmbH が発行する無料の電子技術雑誌で、PDF形式で配布される
    • ほとんどの記事は、音声版の制作やオンライン掲載が許可される自由ライセンスを採用
    • 印刷版の制作および販売は別途手続きにより可能
  • 発行人および主要スタッフ: Project Lead Gynvael Coldwind、Editor-in-Chief Aga、Full-stack Engineer Dejan "hebi" など
  • 第8号は2026年2月号で、最も多くの記事とアート作品を収めた最大ボリュームの号

編集部序文

  • 総ダウンロード数が100万回を突破
  • 今号から明確なCFP締切日を設定し、原稿提出を促進
  • Webビューア機能が新たに追加され、個別記事リンクの共有が可能に
    • 現在は**「early alpha」段階**で、機能は限定的
  • 次号(第9号)のCFP締切日は2026年4月30日

主な技術記事の要約

Breakout Model Synthesis (BMS)

  • Zzyv Zzyzek が提案した制約ベースのタイル生成(CBTG)アルゴリズムで、2D・3Dグリッド上で隣接タイル制約を満たす配置を探索
  • 既存のWave Function Collapse (WFC) アルゴリズムの限界を改善し、**矛盾発生時の局所的巻き戻し(stochastic backtracking)**によって復旧可能
  • 局所的な相関が強いタイル制約では効果的だが、長距離制約には課題がある
  • CC0ライセンスで公開

Compiler Education Deserves a Revolution

  • thunderseethe は、従来のバッチ型コンパイラからクエリベース・コンパイラへの移行を説明
  • クエリベース構造はインクリメンタル再利用IDE統合を支援し、Rust・Swift・Kotlin・Haskell・Clang などが採用中
  • 各クエリが依存関係を追跡し、変更されたコードだけを再コンパイル可能
  • IDE利用時には関数単位の問い合わせで高速応答を実現し、ユーザー体験を向上

Solving 0/1 Knapsack Problem with Sliding Window and Hirschberg Algorithm

  • Jędrzej Maczan は、PyTorch のメモリ最適化アルゴリズム改善事例を紹介
  • 従来のDPナップサック問題(knapsack)アプローチの非効率を解消するため、スライディングウィンドウHirschbergアルゴリズムを組み合わせた
  • この方式はRAM使用量を20分の1に削減し、PyTorch のメインブランチに統合された

AgentRoam: Playing Open-World Games with Multimodal Models

  • H EmblemR Dosanjh が開発したマルチモーダルAIエージェントで、Cyberpunk 2077 や Watch Dogs 2 のようなオープンワールドゲームを自律探索
  • Python スクリプトとBetter xCloudを使って仮想コントローラーを実装
  • Claude、GPT、Llama などのモデルが画面画像を入力として受け取り、移動・カメラ操作・セルフィー撮影などの行動を実行
  • LangfuseLangtrace を通じてモデルの行動ログを収集・分析

アートおよび視覚コンテンツ

  • 表紙および挿絵にはAmir ZandIan Dashcgartists.eu などが参加
  • PixelArtJourney シリーズなど、多数のピクセルアート作品を収録

スポンサーと参加案内

  • 雑誌は電子版無料配布を維持し、スポンサーシップおよび広告提案を歓迎
  • 音声版制作、印刷版配布、商業印刷などは各ライセンス条件に従って可能
  • 公式Webサイト: https://pagedout.institute

全体構成の要約

  • 今号はアルゴリズム、人工知能、セキュリティ、ハードウェア、アートなど80本超の記事で構成
  • 技術実験と創造的表現を組み合わせたオープンコミュニティ型ジャーナルであり、開発者・セキュリティ研究者・アーティストがともに参加する形態

1件のコメント

 
GN⁺ 2026-02-20
Hacker News のコメント
  • 目次を読み始めただけなのに、もう オールドスクールな創造的コンピューティングの楽しさ が感じられる
    パーソナルコンピュータとプログラミングが解放の技術だった時代の文化がよみがえる感じ
    より良い未来は可能であり、その力は私たちの手の中にある
    • その通り!
  • この雑誌の雰囲気が気に入った。80〜90年代の ハッカーzine の感性を思い出す
    ただ、提案するとすれば、技術記事とあわせてもう少し パンクで現実的な文章 もあってほしい
    あの時代には、陽気でいたずらっぽいユーモアと神秘的な魅力があった。人生はそこまで重くなかった
    • 提案ありがとう! POにもそういう文章があるといいと思う。チームに共有して一緒に考えてみる
    • まるで Mondo 2000 みたいな感じ :)
    • 残念ながら、今どきの感性とは80〜90年代のあの 無遠慮な自由さ はあまり合わないかもしれない
  • “Query based compiler” という概念は初めて聞いた
    Rust、Swift、Kotlin、Haskell、Clangがこうした構造を使っているらしいが、記事で詳しく扱われていないのが残念
    • 1ページというレイアウトの制約上、細部はかなり削らざるを得なかった
      もっと知りたければ、ollef の Query-based compilers の記事 をおすすめする
      実装チュートリアルは、私が書いた LSP Base チュートリアル を参考にするとよい
    • 以前の議論もある: HN discussion
    • この1ページのおかげで新しい用語を知れたし、関連資料を探せるようになってよかった
  • PO の投稿 FAQ の一部を読んだが、Comic Sans のようなフォントは避けるようにという一節がある
    むしろ、そういうフォントを真面目に扱う記事を読んでみたい — 歴史、デザイン意図、進化、派生フォントまで分析するようなもの
  • 6号と7号の印刷版を持っているが、本当におすすめ
    Lulu ページ で購入できる
  • 今号では新しい Web ビューア が追加されていて、各記事を個別リンクで開ける
    Webビューのリンク
    • 私が投稿した記事のタイトルに HTML タグが入ってしまって、ビューアが壊れた :(
      ちなみに PDF は #page=64 のようなハッシュで直接ページリンクを張れる
      PDF リンクの例
    • それでもやはり、スマホで読みやすい HTML 版 があればと思う。文字サイズの調整やリフローができる形で
  • 次号を待っていたので、ついに出てうれしい
    Paged Out は80年代の 2600 Hacker Quarterly を思い出させる
    2600 のWikiリンク
  • Paged Out が本当に好き。今の時代における BYTEDr. Dobbs Journal の現代版のような存在だ
    • 似たような別の雑誌として、Pastor Manuel LaPhroaig が編集した Proof Of Concept Or GTFO がある
      GitHub リポジトリ
  • 今号に記事を寄稿したが、本当に楽しい経験だった
    ブログを書くよりずっと 気軽で楽しいプロセス だった。書くのが好きならぜひおすすめしたい
  • 40ページの NTP-over-HTTP の記事を見てうれしくなった
    実際に Whonix の sdwdate や Tails の htpdate で使われている
    Whonix の文書, Tails の設計文書