- マルハナバチの女王バチが水中でも呼吸し、1週間以上生存できることが実験で確認された
- 冬の間**土壌中で休眠(ディアポーズ)**している女王バチが、浸水状況でも酸素を吸収し二酸化炭素を排出することが観察された
- 研究チームは、嫌気代謝と水中呼吸が同時に働くことで生存が可能になるという証拠を示した
- この発見は偶然の実験室事故から始まり、その後の系統的な実験で再現された
- 研究結果は、陸上昆虫の生理的適応の限界を広げるものであり、冬季のハチ保全研究に新たな課題を提示する
マルハナバチの冬の生存戦略
- ハチ全体の80%以上が地下に巣を作ることが知られており、これらは浸水リスクにさらされる
- 夏に活発に活動し、秋になると働きバチ・雄バチ・老いた女王バチは死に、新しい女王バチだけが残る
- 新しい女王バチは冬の間、土壌中でディアポーズ状態となってエネルギーを節約し、春に新たな群れを形成する
- 雪解けや雨による土壌の飽和状態が、女王バチの溺死リスクを高める
- UC Davisの生態学者Elizabeth Croneは「土壌中で休眠する昆虫は、水に覆われることに備えていなければならない」と述べている
実験室での偶然の発見
- カナダのUniversity of GuelphのSabrina Rondeauは、殺虫剤残留物がマルハナバチに与える影響を研究していた
- 冷蔵庫内での実験中、結露によって一部の試験管が水で満たされ、女王バチが完全に水没した
- しかし取り出した後、ハチたちは再び動き始め、溺死していなかったことが確認された
- その後、17匹は乾燥状態、126匹はさまざまな水分条件で実験された
- 最長1週間の浸水後でも約90%が生存
- この結果は2024年の論文として発表され、ディアポーズ中の女王バチが水中で生存可能であることが証明された
水中生存のメカニズム
- 研究チームは、嫌気代謝と水中呼吸という2つの可能性を検証した
- 51匹の女王バチを8日間完全に水中へ沈めた後、回復過程を観察
- 水中の酸素濃度は対照群より40%低く、二酸化炭素は一定して発生していた
- これは女王バチが酸素を吸収し二酸化炭素を排出しており、すなわち水中呼吸をしていることを意味する
- Arizona State UniversityのJon Harrisonは、「陸上昆虫が水中で酸素を得る最初の事例だ」と評価した
代謝変化と回復過程
- Darveauの以前の研究によれば、女王バチの**休眠期の代謝率は通常時の約5%**の水準だった
- 低い代謝率は酸素要求量を減らし、水中生存を助ける要因として働く
- 水から取り出した直後、二酸化炭素排出量が10倍以上に増加し、その後7日で正常水準へ回復した
- これは嫌気代謝後の回復過程であり、運動後に息が上がる現象に似ている
- 20匹の女王バチを段階的に凍結し、**乳酸(lactate)**濃度を測定
- 浸水中は乳酸濃度が2倍以上に増加したが、完全な嫌気代謝レベルには達していなかった
- 結果として、水中呼吸と嫌気代謝が並行して生存を維持していることが確認された
今後の研究と保全課題
- 研究チームは、**気泡(物理的えら)**を通じた呼吸の可能性を追加で検証する計画だ
- ゲンゴロウのように、体毛の下に空気層を維持できるかを確認する予定
- 洗剤などで空気層を除去し、ガス交換の変化を観察する計画
- 他のハチ種も同じ能力を持つかどうかは、まだ不明
- Harrisonは「他の種でも可能かもしれないが、まだ分からない」と述べた
- UC DavisのCroneは、今回の結果が冬季のハチ保全条件に関する新たな問いを提起すると指摘した
- これまでは春・夏の食料資源に焦点が当てられてきたが、冬の生息環境の重要性が明らかになった
1件のコメント
Hacker Newsのコメント
以前、カエデの葉を集めてコンポスト用のごみ袋に入れておいたところ、春になって開けてみると数十匹のマルハナバチ(bumblebee) が出てきた。
その中で冬眠していたようだ。氷点下15度まで下がる厳しい寒さだったのに、まったく平気だった。
子どもの頃はハチがどこでどうやって冬を越すのか考えたこともなかったが、本当に驚くべき生き物だ。
葉の中で6か月眠る能力だけでなく、ドアフラップを覚えたり洪水でも生き延びたりするらしい。
どんな動物も、よく観察すれば驚くような適応力を見せる。
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コンポストの山は自然発火するほど熱を持つこともある
ガレージからハチの群れがあふれ出してきたら、ゾンビバチみたいに感じそうだ
体が凍って解けても平気な構造になっている。
春になるとコマツグミ(robins) が落ち葉をひっくり返して昆虫を探しているのをよく見る。
子どもの頃はミミズしか食べないと思っていたが、実際には動くものは何でも食べる。
日暮れ時には空中のガを捕まえる姿も見られる。
研究論文の掲載先は Proceedings of the Royal Society B とのこと。
昆虫の表面張力のおかげで、水中でも空気の泡をまとって数日間呼吸できる。
タイトルが “Proceedings of the Royal Society Bee” になっていて笑った。
正確には「溺死から生き延びる(survive drowning)」ではなく、洪水を生き延びる(survive floods) だ。
実験方法には不快感がある。
昆虫が苦痛を感じるかどうかすらはっきりしないのに、わざと溺れさせる実験をするのは気が重い。
もちろんこうした研究が生態系保全に役立つのだろうが、結局は人間中心の視点だと感じる
大学の研究施設ではマウスやニワトリのような動物を大量に飼育している。
研究者たちもその現実を受け入れつつ、可能な限り苦痛を最小化しようと努めている。
食品産業と比較して自分を納得させることもある — 人間の生存のためにさらに多くの命が失われるが、科学はその過程で知識を残す点が違う
遺伝的な秘密を解明する機会を自ら妨げている。
多くの人々が治療可能な病気で死んだり苦しんだりしている一方で、私たちは短期的な感情のせいで研究を制限している。
むしろ極悪犯罪者の身体を研究に活用すべきだと思う。
自分の土地にマルハナバチを呼び寄せる方法があるのか気になる。
こういう事実が今になってようやく分かったというのが本当に興味深い。
最近のウェブサイトは不必要に巨大なヘッダー画像を使うことが多い。
このページも24MPの画像を載せていた。
「マルハナバチは刺さない」と思っていたが、実は噛むこともあると知った。
スズメバチは刺しもするし噛みもする。
かなりおとなしい性質だ。
おそらくミツバチと混同していたのだろう。
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