AIはドットコムバブルと違うのか? 投資家たちはそうは思っていない
(wsj.com)私はこれまで一貫してAIブームに懐疑的な立場でした。既存技術にAIというキーワードを付け加えただけで価格が倍になったり、さほど大したことのない技術がHi-techのように見せかけられたりする現象をしばしば目にしてきたからです。今回トロントで開かれたCollision技術イベントに参加したベンチャーキャピタリストたちも、これに近い見解を示しました。
THE WALL STREET JOURNALの関連記事を要約しました。
AIスタートアップ投資の台頭とそのリスク
- 人工知能(AI)スタートアップへの投資は、ここ数年で急増しています。
- とくに、ChatGPTブーム以降、技術系スタートアップへの投資はさらに注目を集めていますが、ドットコム時代のバブルと比較され、そのリスクを警告する声も高まっています。
- 投資家たちは、ChatGPTブームは昨年にピークを迎えたと話しています。
AIスタートアップの生存可能性
- Collisionカンファレンスに参加した1,623社のスタートアップのうち、AI製品を開発しているのは20%だけだと報告されました(事業に「AI要素」を持つスタートアップは含まない)。
- このうち今後数年間を生き残れる企業はごく一部にとどまると予想されており、投資家は長期的なビジネスモデルと独自技術を持つ企業に注目しています。
- 投資家は、長期的な生存可能性のあるビジネスモデル、企業の業務課題を解決する製品、そしてAIモデルを訓練するための個人または固有データの蓄積にアクセスできるスタートアップを探す傾向を強めています。
- AIスタートアップが直面する最大の課題は大量のデータを確保することですが、多くのスタートアップはそれを十分に確保できていません。
- OpenAI規模の大規模言語モデルを訓練するには、計算資源とAIチップに数百万ドルが必要であり、これは新興スタートアップが競争力を持てる領域ではありません。
AIスタートアップへの投資状況
- 1990年代後半のドットコムブームは、すべてのベンチャーキャピタル会社がその分野に投資しなければならなかったため「大混乱」になり、それが採用やオフィススペースのようなコストのインフレにつながりました。
- 近年、AI分野への投資は記録的な水準に達しています。CB Insightsによると、昨年の生成AI分野への投資総額は前年比5倍増の218億ドルに達しました。ラウンド規模は5,100万ドルで、業界平均の800万ドルと比較されています。
- たとえばMistral AIは最近、60億ドルの評価額を認められ、6億5,000万ドルを調達しました。またAmazonはAnthropicに27億5,000万ドルを投資し、総投資額を40億ドルに増やしました。このほかCoreWeaveは75億ドルの私募債による資金調達を受けました。
- トムソン・ロイター・ベンチャーズのパートナーであるジョセフ・ドマーニはこう述べています。「人々が『私たちはAIに投資している』と言うのは、ソフトウェアに投資していると言うのとほとんど同じです。それほど大きな意味はありません。重要なのは製品です。」
Flyrの創業者アレックス・マンスは、50社のAIスタートアップに会ってみたものの、その大半が既存のAIモデルと同じ機能を持つ製品を開発していたといいます。彼の言葉を借りれば、「縦型SaaSのように見えるが、大規模言語モデルの上にきれいなインターフェースを載せただけ」だそうです。
Amazonクラウド部門でAI製品担当バイスプレジデントを務めるマット・ウッドも、一部のAIスタートアップは技術の進化速度に後れを取ったと述べました。OpenAIのGPT-4のようなAIモデルを使うことは、大きな差別化にはならないということです。
結局のところ、製品としての本質的な優秀さが伴わないまま業界のブームによって雨後の筍のように生まれたAIスタートアップが、いずれ問題になる日が来るのかもしれません。皆さんはどう思いますか? コメントで教えてください。
出典 : Can AI Startups Outrun Dot-Com Bubble Comparisons? Investors Aren’t So Sure. - WSJ
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