- 音楽レーベルがInternet Archive(IA)のGreat 78 Projectを相手取った訴訟について、約500件の追加録音を含める修正訴状を提出
- Great 78 Projectは、1898年から1950年代までに制作された78 RPMレコードの300万件の録音をデジタル化するプロジェクト
- 追加録音が訴訟に含まれると、対象録音の総数は4,624件となり、敗訴した場合は1作品あたり最大15万ドルの賠償金が発生し得る
- 当初の訴訟でレーベルは約4億ドルの損害賠償を請求していたが、今回の追加により賠償額が約7億ドルまで増える可能性がある
- IAはArs Technicaのコメント要請に応じておらず、IAが修正訴状の提出に同意していなかった点も明記された
保存か? 違法コピーか?
- レーベルは新たな訴状で、IAが著作権侵害を継続していると主張
- IAは、Great 78 Projectは著作権法上の「フェアユース(fair use)」に当たると反論
- 音楽業界の一部関係者は、レーベルが求める賠償額は法外だと指摘
- Doris Day遺産管理人のSam Trustは、現実的な損害額は約4万1,000ドルだとRolling Stoneのインタビューで述べた
レーベルの主張と反論
- レーベルは、Great 78 ProjectがSpotifyやApple Musicと競合しながらアーティストのロイヤルティを奪っていると主張
- しかし850人以上のミュージシャンがIAを支持し、訴訟の取り下げを要求
- IA支持者は、Great 78 Projectが希少レコードの保存に重要な役割を果たしていると主張
- 古い78 RPMレコードは物理的な保存が難しくなっており、再生機器も不足している
- David Seubert(カリフォルニア大学サンタバーバラ校音響コレクション責任者)
- IAのプロジェクトは単に音源を提供するだけでなく、レコードレーベル、著作権情報、カタログ番号などの歴史的データを保存するうえで重要
- 多くの人はIAを単なる音楽鑑賞用ではなく、研究目的で利用している
- Bing Crosbyの
White ChristmasはSpotifyで約5億5,000万回ストリーミングされた一方、Great 78 Projectでは約15,000回視聴された
- IAはレコード業界の収益に実質的な影響を与えていないと主張
- Nathan Georgitis(Association for Recorded Sound Collections、ARSC会長)
- 78 RPMレコードは中古レコード店でもほとんど見つからない状態
- 商業的に提供されていない希少音源は、歴史的に失われる危険が大きい
- IAの役割は単なるストリーミングサービスではなく、長期的な保存とアクセス提供にある
著作権法の変化と保存の問題
- ARSCはMusic Modernization Act(音楽近代化法)において、図書館およびアーカイブの音源保存権を強化するために活動
- 音楽レーベルは、IAがこの法律に違反していると主張
- 著作権保護と公益保護のあいだの均衡が重要だとARSCは強調
Internet Archiveの価値
- David Seubertは、IAがGreat 78 ProjectのほかにもWayback Machineなど重要な保存サービスを提供していると説明
- レーベルがIAに法的圧力をかければ、歴史的観点から後悔することになると主張
- Wayback Machineはウェブサイトのスナップショット保存に重要な役割を果たしており、レーベル側もこれを定期的に利用している可能性が高い
結論
- IAのGreat 78 Projectは、希少レコードの保存と研究に重要な役割を果たしている
- 音楽レーベルの法的圧力が続けば、IAの歴史的価値が脅かされる可能性がある
- レーベルの訴訟は最終的に公益へ否定的な影響を及ぼす可能性がある
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