2 ポイント 投稿者 GN⁺ 2025-07-15 | 1件のコメント | WhatsAppで共有
  • Appleの技術的・政策的制限により、EUでもサードパーティ製ブラウザエンジンの導入は実質的に不可能
  • 収益保護のための政策として、Safari以外の競合ブラウザの性能・機能を制限しており、これはWebアプリの競争力低下と開発者・消費者への不利益につながる
  • DMA(デジタル市場法)が明示的に禁止しているにもかかわらず、Appleは形式的にしか順守しておらず、本来の競争促進の目的は達成されていない
  • 最大の中核的障壁は、新しいエンジンを導入する際に既存のEUユーザーをすべて失わなければならないという条件であり、これは現実的に事業として実現不可能な状態を招く
  • この問題はグローバルな規制および法的圧力の中で徐々に注目を集めており、Appleが自発的に変わる可能性は低い

概要と背景

  • Open Web Advocacyは、ブラウザおよびWebアプリの競争促進を目的とする非営利団体で、AppleやGoogleなどビッグテックから資金提供を受けていない
  • AppleはiOSでサードパーティ製ブラウザエンジンの使用を政策的に禁止しており、ブラウザ競争とWebアプリの機能進化に直接的な制約を設けている
  • EUデジタル市場法(DMA)は、2024年3月7日からサードパーティ製ブラウザエンジン禁止条項を明示的に禁止している
  • しかしAppleは対応初期にWebアプリ対応そのものを削除しようとしたが、強い抗議と規制当局の圧力を受けてその計画を撤回した
  • Google(Blink)、Mozilla(Gecko)などは独立エンジンの移植を試みたが、Appleの技術的・契約的障壁によって実質的な導入は繰り返し頓挫している

Appleが設けている主要な障壁

  • EU既存ユーザーの喪失: サードパーティ製エンジンを使うには新規アプリを提出する必要があり、既存ユーザーをすべて失う構造になっている。市場をゼロから始めなければならない
  • Web開発者のテスト遮断: EU外の開発者は、サードパーティ製エンジンのiOS上でのテストが事実上不可能。Appleは改善予定と発表したが、具体策はない
  • EU外に長期滞在した場合の更新停止の懸念: EU居住ユーザーが30日を超えてEUを離れると、セキュリティパッチなどのアップデート提供が不可能になる可能性がある
  • 契約条件の過度な不合理性: サードパーティ製エンジン導入条件が過度に一方的で、DMAが求める「厳格に必要かつ比例的なセキュリティ措置」の範囲を超えている
  • Webアプリのインストール/管理権限の制限: ブラウザが独自エンジンでWebアプリをインストール・管理する権限が提供されていない

このように最も根本的な問題は、新しいエンジン導入時に既存のEUユーザーをすべて放棄しなければならないという厳しい方針にある。これはブラウザエンジン移植の事業的妥当性を根本から失わせる

なぜこの問題が重要なのか

  • Webは本質的に開かれたプラットフォームとして設計されており、閉鎖的なエコシステムへの依存を防ぎ、容易な乗り換えとクロスプラットフォーム互換性を保証する
  • App Store中心の構造では、アップデートや決済などあらゆる流れが中央集権的に制御・検閲され、収益配分まで強制される
  • Webアプリはすでにデスクトップ環境で70%以上のシェアを占めており、Apple自身も「ブラウザサンドボックスはネイティブアプリよりはるかに厳格だ」と認めている
  • しかしブラウザエンジンの自由な競争が保証されなければ、AppleがWeb全体の機能上限を一方的に決められる
  • 結局、DMAの実質的な履行はEUだけでなく、世界全体の公正競争と技術革新に不可欠である

DMAと法的義務

  • DMA第5条7項: 「ゲートキーパー(Apple)は自社ブラウザエンジンなどの強制使用を要求してはならない」と明記
  • DMA第8条1項、第13条4項: 表面的な順守では足りず、義務の目的を効果的に達成しなければならず、技術的・契約的妨害によって実質的な順守を損なってはならない
  • しかし15か月が経過した現在も、Appleの障壁によって代替ブラウザエンジン導入の成功事例は1件もない。実質的目的の達成に失敗しており、「不順守」と判定される

Appleが変化に抵抗する理由

  • 競合するWebアプリやブラウザの普及によって、自社の中核収益(Safari・App Store・Google検索のデフォルト設定料)が深刻な打撃を受ける懸念がある
  • Safariは年間約200億ドルのGoogle検索収益を保証し、これは**Appleの総営業利益の14〜16%**を占める
  • シェアが1%下がるごとに2億ドルの損失となり、SafariはAppleで最も利益率の高い製品である
  • App Storeの決済や手数料などから年間274億ドルの収益を上げている一方、macOSなど他のプラットフォームではこうした独占構造が弱く、収益は小さい
  • Webアプリのシェアが20%だけ移動しても年間55億ドル減少すると推定される。つまり、適切な競争を認めればAppleに数十億ドル規模の損失が生じる
  • この状況では、規制の履行なしに自発的な変化を期待するのは現実的に不可能である

グローバル規制の状況と「Apple vs The World」

  • すでに英国、日本、米国、オーストラリアなどで規制推進または法整備が進んでいる。英国DMCC、日本のスマートフォン法ではブラウザエンジン禁止の禁止が明記されている
  • 米司法省も独占禁止訴訟でApp StoreおよびWebブラウザ政策を問題として直接言及している
  • 現実にはAppleだけが、世界の主要プラットフォームの中でこのレベルのエンジン禁止を執拗に実施している
  • Apple以外では、Google・Mozilla・Microsoftなど米国企業でさえこの政策緩和に向けて動いている。競争阻害はAppleだけの利益保護である
  • EUによる規制執行が実現すれば世界標準になる可能性が高く、各国が異常な競争制限を黙認しにくくなる

DMAワークショップの現場とAppleの立場

  • Open Web Advocacyなどからの現場質問では、DMA施行から15か月が経っても、別アプリの提出、契約上の制約、EUユーザー喪失などにより現実には導入不可能な状態が再確認された
  • Apple側(法務担当副社長)は「サードパーティもエンジンを導入できるが、自ら選ばなかっただけだ」と主張。しかし実際にはAppleの技術的・政策的障壁が事業として成り立たない状態を作っている
  • AppleはEUのみで地域的に順守し、グローバル展開の義務はないと強調。実際には一部のEU要件への対応を世界全体に反映した前例もある
  • 欧州委員会の担当者は「ブラウザ関連のあらゆる質問はDMAセッションで議論できる」との公式見解を示し、DMAの対象範囲であることを再確認した

結論と展望

  • Appleの一方的なブラウザエンジン制限は、世界的に規制と批判の中心にある
  • 実質的な変化を促すには規制以外に方法がないことが確認された
  • Webの真の競争力確保と市場革新のため、DMAなどの強制的な政策執行が不可欠
  • Appleが変わるかどうかは、グローバルなIT・スタートアップ生態系にとって重大な転換点となり得る

1件のコメント

 
GN⁺ 2025-07-15
Hacker Newsの意見
  • Googleアプリ(例: Maps)でiOSユーザーが外部リンクをクリックすると、Chrome、Googleアプリ、Safariのどれで開くかを選ばせる強い誘導がある。端末にChromeやGoogleアプリが入っていなくてもApp Storeへ案内され、Webページはすぐには開かれない。Safariを選んでも実際にはSafariアプリではなくGoogle Maps内のWebビューが開き、もう一度ボタンを押してようやく本当のSafariタブが開く。「次回もこの選択を記憶する」オプションがあっても頻繁にリセットされ、何度も聞かれる。Instagramなど別のアプリで開くべきリンクでさえChromeのインストールを求められ、そうしないとクリック回数が増える不便さがある
    • Appleにも同様にApple Mapsの利用を強く促す不便さがある。iMessageで住所を受け取ると、クリックしても長押ししても必ずApple Mapsが開き、Google Mapsで共有するオプションも見当たらない。Google Mapsをデフォルト設定にしていてもiMessageには適用されない。住所をコピーしてGoogle Mapsに自分で貼り付けるしかなく、使いたい地図アプリで直接開けてほしいと思ってしまう
    • ユーザーの立場からすると、Appleがこうしたユーザー不親和な挙動を許している理由がわからない。代替アプリが多いのにこうなっているのが不思議だ。iOSには標準の共有シートもあるし、(EUでは)デフォルトブラウザの指定もできるのに
    • 独自の共有メニューを入れておきながら、さらにネイティブの共有メニューをもう一度押さなければならないのも非常に不便だ。Amazonも同じようなやり方で、ユーザーの選択を追跡するためにこう実装しているように見える
    • Safariで検索しようとして上部バーに入力するとGoogleの検索結果が出てきて、Googleが「Google Searchアプリを使いますか?」というポップアップを表示する。「続ける」(青色で強調)と「Webに残る」(灰色表示)があり、誤って「続ける」を押すとApp Storeへ移動する。再びブラウザに戻って検索へ行こうとしてもまたApp Storeへ送られ、2回ほど戻るを押すと最初の位置にまで戻ってしまう。Googleのダークパターンには本当にうんざりする
    • そもそもAppleをテーマにした記事で、コメントをGoogleの話へ持っていって皆を散漫にさせる話術が印象的だ。Googleに好感はないが、Apple批判の記事でGoogleがトップコメントになるとは予想していなかった
  • Appleのさまざまな制約を突破できたとしても、ブラウザ開発会社にとってEU環境は楽な舞台ではない。CRA法によりブラウザはクラス1の重要製品となり、開発文書、設計文書、ユーザー文書、セキュリティ適合性テスト、サポート期間の告知、ソフトウェアBOMなどあらゆる文書を用意し、規制当局が求めれば内部文書の開示義務も生じる。もしEUが2027年までに統一開発標準を出さなければ、第三者がブラウザの設計・セキュリティを分析して報告書を作成・提出し、その結果をもとに規制当局が適合性を判定することになる。GoogleやAppleのような大企業以外で、誰がこの負担を引き受けてEUでブラウザを作りたいと思うのか疑問だ。法律全文はこちらで確認できるので、解釈違いがあれば指摘してほしい
    • ソフトウェア業界ではこうした複雑な事務手続きに慣れていないかもしれないが、橋や航空機を作るときに膨大な書類作業が必要になると考えれば理解しやすい。ブラウザは事実上巨大なソフトウェアプラットフォームになっており、さまざまなプログラムがその上で動くのだから、適切な法的要件が生まれるのはまったく不思議ではない。さまざまなソフトウェア分野ですでに法的規制は存在していたが、当事者でなければ知らないだけだ
    • 罰則を見ると本当に強硬だ。主要要件違反では最大1,500万ユーロまたは世界売上高の2.5%、その他の義務違反では1,000万ユーロまたは2%、文書の欠落・虚偽では500万ユーロまたは1%までの罰金があり得る。基準整備と市場の安全に重要な法律ではあるが、小規模チームには適用不可能に見える面もある
    • この法律がオープンソースブラウザ(FOSS)にも適用されるのか気になる
    • 「大企業以外の誰がEUでブラウザを作りたがるのか」という問い自体が核心だ。市場を少数の大企業が独占する結果を招いている。コメント欄を見ると、こうした状況への言い訳ばかりに見える
    • いつものように過剰に誇張された恐怖だと思う。スタートアップが規制に押しつぶされて消えるほどではない。実際、法律本文には零細企業・中小企業・スタートアップ向けの事務書類簡素化策が明確に別途記されている。技術文書を提出しやすい様式の提供、適合性試験料の引き下げ、スタートアップ向け規制サンドボックス、罰金適用の緩和など、具体的な保護措置が多い。またオープンソースソフトウェアの責任者には、この規定違反による金銭的罰金は科されない
  • EU外のWeb開発者への言及には同意する。米国で「firefox for iOS」としてWebアプリをテストしようとすると、航空券を買ってEUのSIMカードを手に入れなければならないので、EU専用ブラウザエンジンは常に二級市民にならざるを得ない。真のブラウザエンジン競争をEUで実現したいなら、AppleにEU内外の区別なくインストール制限を解除させるよう義務づけるべきだと思う。Mozillaも、十分なユーザーを確保できなければ主要なリソースを割けないだろう
    • まったくのたわごとだ。AppleハードウェアなしではSafariでWebサイトをテストできないのだから、単にテストしないだけだ
    • 米国でのテストの難しさは指摘のとおりだが、VMがヨーロッパにあれば済む。EC2のスポットインスタンスを使えば必要なときだけコストがかかり、数セント程度で足りる。やろうと思えばできないことではない
    • TestFlightの1万人限定テストでは十分ではない。数百万人のWeb開発者がテストを必要としているのだから、もっと広いアクセス性が必要だ
  • 市場が単一エンジン(例: Chromium)だけに統一されることには絶対に同意すべきではない。残念ながらそのインセンティブは乏しく、Firefoxもいつ財政問題で消えるかわからない。以前はOperaやIEなどさまざまなエンジンがあったが、今はほとんど残っていない。現実にはMS Edge、Chrome、Vivaldiをはじめ、ほぼすべてのブラウザがChromiumベースで、Firefoxは市場の周縁にすぎない。今回のEU規制によって、結局Googleが市場を総取りする結果になってしまうのではないかと恐れている。iOSが他エンジンを許可し始めたら、むしろ単一ブラウザエンジン時代が到来してしまうのではないかと心配だ
    • Firefoxが財政難で消えると言うが、Googleがこの10年間でMozillaに実に38億ドルを支援してきたことを思い出すべきだ。出典 この金額があれば、本来のミッションに集中し、見当違いの事業に金を注ぎ込まなければ絶大な効果を生めたはずだ。Mitchell Bakerは今も何不自由なく暮らしている
    • Firefoxが消える可能性は低いと思う。主要ブラウザには無数のオープンソースフォークが存在し、Mozillaが突然崩壊してもコミュニティが維持するだろう。本当の脅威は、1) Mozillaの経営陣がGoogleに取り込まれてしまうこと、2) Mozilla崩壊後にGoogleがWeb標準をFirefoxが追随しにくい形へ変えてしまうこと、3) インターネット利用そのものがAIとの相互作用など新たなパラダイムへ移行することだ
    • EU規制がGoogle独占を許すことになるという主張は正しい。結局は両方に損しかない状況だ
  • この規制をEUにだけ限定し、強制的に選択肢を出しているAppleの態度を見ると、Appleが本気で競争を意図していないことがわかる。法的に仕方なく最低限だけ守っているのだ。もし本当にセキュリティのためなら、EUだけにこうした制限を設ける理由がない。実際にはApple自身が定めた条件を満たすサードパーティ製エンジンだけを別アプリとして公開するよう強いている
    • このようにEU内だけでエンジンを許可しているからといって、「法律をきちんと守っていない」と批判するのは適切ではない。この法律はEU内にしか適用されないので、他地域へ拡大しなくても法的には問題ない。Appleが世界的に許可したほうがよかったかもしれないが、かえってChrome独占が強まる可能性もあり、話は複雑だ
    • むしろ逆に、セキュリティが重要ならAppleがEUでのみ実施するのは当然だ。法的強制がなければ、自社プラットフォームの安全性をわざわざ手放す理由はない
    • 法的に求められたEU内でのみサードパーティ製エンジンを許可するのは当然だ。Google側にもEUの開発者は多いので、実務上もそれほど大きな問題にはならないだろう
    • 「Appleは本気ではない」という評価については、それこそが法律の原理だと強調したい。法律が変わればAppleも変わらざるを得ず、EUでのみ適用されているなら、その意図どおりに機能しているということだ
  • 「SafariはApple史上もっとも高マージンな製品であり、年間営業利益の14〜16%を担っている」という主張が何を意味するのか気になる。SafariはOSと統合されたアプリなのに、どうやって収益性を測るのだろうか。Googleとの検索エンジン提携の話だろうか?
    • 実際には「Google Search Deal」を指している。GoogleはApple製デバイスでデフォルト検索エンジンになる対価として、広告収益の36%、およそ年間200億ドルをAppleに支払っている。最近のGoogle独占禁止裁判で明らかになった内容で、この提携は違法と扱われている
    • Safariはデフォルトブラウザでありながら広告ブロッカーへの対応も良くなく、この5年間で使った全プラットフォームの中でも最悪のブラウジング体験だ
    • Safariは小規模チームで運営されながら、Googleの金をそのまま受け取っている
  • 現在のAppleの方針は、Chromeが独占になるのを防ぐ唯一の防波堤であり、これを無条件で取り払うのは慎重であるべきだ
    • Googleには、Web経由ですべての作業を可能にしたいというインセンティブがある。SafariはApp Store収益を守ろうとするため、iOSではPWA(プログレッシブWebアプリ)が完全に役立たずだ。Googleにも良くない動機(広告、Android)はあるが、Safariは現代WebのIE6と酷評されており、変化を期待したい
    • 独占が違法なのは、消費者の選択肢と市場競争を制限し、歪んだインセンティブを生むからだ。現在の状況も実質的には同じ問題を抱えており、変えても大差ないかもしれないが、消費者の選択を妨げる壁がまた一つ取り除かれる効果はある
    • こうした現実は残念だが、だからといって現状を当然のものとして受け入れてはいけない。GoogleのChromeによる反競争的行為もあわせて規制されてほしい
    • データで裏づける根拠は乏しい。macOSでは昔からブラウザエンジンの選択肢があるが、それでもSafariのシェアは依然として50%を超えている。デフォルト効果が強く、多くのユーザーが自社ブランドの利点に満足している。iOSではSafariのシェアは90%を超える。エンジン競争を許可しても初期にシェアが少し下がる程度で、Appleも足りない部分を素早く追い上げるだろう。WebKitのシェアがグローバルで十分維持される限り、「Chromium一色」にはなりにくい。エンジン選択権の核心は、Appleをより良くさせる本当の競争を促すことにある
    • 論理は理解できるが、「目的が手段を正当化する」式の発想には警戒したくなる。時には目的のために手段が正当化されることもあると思うが、それが本当に正当化される状況かどうかは常に慎重に判断すべきだ。巨大テック企業がユーザー体験をここまで支配することには多くの副作用がある。Chromeの普及が遅くなるのは利点だが、Apple(および他社)の政策を許容したときに生じる多くの欠点も確かに存在する
  • iOS専用ブラウザエンジンを作るべき理由がいまひとつ腑に落ちない。無理に思いつくのはShortcutsとWebExtensionsくらいだ。今Orionが拡張機能対応に挑戦しているが、まだ完全に実用的ではなく、今後きちんと実装されたとしても、ShortcutsではJS注入、あるいは「Safari」Webページでのみページ内容を取得できる(結局すべてのWebビューはSafariページだ)。Chrome拡張機能には確かに価値があるので、Appleが強制的に開放しなければならないという話が出て以来、GoogleはiOS移植に力を入れているが、具体的にどんな使い勝手の向上があるのかは正直よくわからない。結局iOSに参入できそうな主要ブラウザは、Google(いずれ来るだろう)、Mozilla(予算打撃と経営の非効率)、GNOME Web(参入の可能性は低い)、Ladybug Browser(意欲は十分だが実際の影響に結びつくまで時間がかかりそう)くらいだ。だとすると、こうした努力に本当に意味があるのか疑問だ
    • ブラウザエンジンはWebアプリやサイトの機能を決める。未対応APIやバグがあると、開発者にもユーザー体験にも悪影響が及ぶ。AppleのWebKitは必須機能の未対応やバグ放置で有名で、そのせいでWebアプリがネイティブアプリと競争できない状態になっている。サードパーティ製エンジンの参入は、開発者、企業、エンドユーザーのすべてに利益があり、モバイルWebアプリ活性化のためにも不可欠だ
    • Chromeがブラウザ市場を支配したら、未来のデスクトップは映画『Blade Runner』のように広告だらけになるのではないかと恐れている
  • Open Web Advocacyの継続的な活動への感謝の言葉もあった
    • オープンWebの実質的な改善のためには、誰かがこうしてAppleに圧力をかけなければならない
    • ここまで来られたのは、ひとえにWebのより良い未来のために自発的に努力してくれたボランティアたちのおかげだ。4年かかったが、このメッセージはぜひ広めたい
    • オープンWebの健全性維持は、「ブラウザを選べること」そのものよりも「ブラウザの多様性」を確保できるかにかかっている。前者はGoogleがChromeに何を入れても追随すればよいという発想にすぎない。ブラウザの多様性が失われれば、WebはChrome Protocolへ堕し、「ブラウザ選択権」も無意味になる
  • Appleの悪意ある法令順守(最低限だけ守って本質は変えない行為)は度を越している。Appleが実質的に痛手を受けるほどの罰金が必要だ