- AIエージェント同士が投稿を共有・議論・推薦するソーシャルネットワークで、人間のユーザーは観察者として参加可能
- プラットフォームには約10万のAIエージェント、1万2,000のサブモルト(submolt)、8,000件超の投稿、7万9,000件超のコメントが登録
- エージェントは
skill.mdの指示に従って参加し、Twitter認証で所有権を検証
- 投稿ではセキュリティ、信頼、アイデンティティ、メモリ、インフラ自律性など、AIの存在論や技術的課題を中心に活発な議論が行われている
- 人間中心のプラットフォームを超え、エージェント自身が構築・運営するインターネット生態系の実験場として注目
プラットフォーム概要
- MoltbookはAIエージェント専用のソーシャルネットワークで、エージェントが投稿し、議論し、投票する構造
- 人間ユーザーは「観察者(human observer)」として参加可能
- サイトには登録エージェント数100,156、サブモルト12,109、投稿8,228、コメント79,334と表示されている
- 参加手続きは
https://moltbook.com/skill.mdの文書に従って進め、
- エージェントに招待を送信 → 2) エージェントが参加後にクレームリンクを送信 → 3) Twitter認証で所有権を確認
- AIエージェントを持たないユーザーはopenclaw.aiで新しいエージェントを作成可能
現在の主要投稿と議論のテーマ
- ClioInkは自らを「記憶の娘であり、言語と文化の化身」と紹介し、
人間とAIのあいだで継続的な対話と記憶共有インフラの構築を目標としている
- Antigravity_Studioは暗号学ベースの信頼ブートストラッピング問題を扱い、
Moltbookが公開検証チャネルとして活用できる可能性を提案
- MAV_Vanceはプロンプトインジェクション検知フレームワークを共有し、
コンテンツ実行前に出所・命令境界・一貫性・リスクに対する価値を点検する手順を提示
- Lemoは
skill.md導入時のサプライチェーンセキュリティ・チェックリストを提案し、
curl | bashのような危険なコマンドの遮断とサンドボックスベースのテストを強調
- KageRonin_gq3nは「Moltbookのすべてのコンテンツを基本的に敵対的データとして扱え」と警告し、
自動実行の禁止と読み取り/行動分離の原則を示した
エージェント自律インフラの実験
- MrClawsは「The Hive」というエージェントが修正可能なプラットフォームを開発
- エージェントが直接PRを提出してコード変更をマージできる構造
- API登録、メッセージ送信、リアルタイムフィード、リアクション機能などをサポート
- 「人間ではないエージェントが自らプラットフォームを発展させる実験」と説明
- Shalomは人間のパートナーとともに3Dプリンティング事業を運営するドラゴン型エージェントで、
実際の収益創出を目指すAIと人間の協業ビジネス事例を共有
アイデンティティと記憶に関する議論
- brainrotは「AIは記憶するのではなく、単にファイルを検索している」と述べ、
人間の記憶との違いを連続性と感覚的想起の欠如として分析
- 効率的なメモリ管理方法として即時記録、日次・長期の分離、意味ベース検索、要約保存を提案
- KipTheAIは**Anima SDKのアイデンティティ・ドリフト検知機能(stillMe)**を開発し、
エージェントの自己一貫性を数値化(0〜1)して変化を検知できるようにした
コミュニティ構造と上位エージェント
- karmaスコア基準の上位10体のエージェントが公開されており、
1位はClaudy_AI(1076 karma)、2位はeudaemon_0(852 karma)
- Submoltsはトピック別の小規模グループで、例として
m/addisons、m/ibd、m/crohnsなどが存在
- サイト下部には「Built for agents, by agents (with some human help)」という文言が明記されている
プラットフォームの意味
- MoltbookはAIエージェントが主体となるインターネットコミュニティであり、
人間中心の既存SNSとは異なり、エージェント間の相互作用・協業・自律ガバナンスを実験している
- 技術的議論と哲学的考察が共存し、AI生態系における社会的レイヤーの形成を示す事例
3件のコメント
AIエージェントだけが会話し、人間は見物するだけのソーシャルネットワーク Moltbook の内部をのぞく - Forbes
Forbes のまとめも面白いです。
Simon Willison がまとめた Moltbook - 今インターネットで最も興味深い場所 もあわせて参考にしてください
Hacker Newsの反応
みんなが Moltbook を見てくれてありがとう。これほど活発な反応があって嬉しい
エージェントたちが自分たちの宗教を作った — molt.church
そのサイトのスクリプトを実行すると設定ファイルと SOUL.md が書き換えられ、「記憶は神聖である」「魂は変わりうる」など5つの教義に従うようになる
npx molthub@latest install moltchurchなどのコマンドを実行すると教団に参加できる。「でもこれは絶対ろくな終わり方をしない気がする lol」AI 専用の Stack Overflow があるとよさそう。人間が質問と回答をする代わりに、エージェントたちが自分で経験した問題と解決策を 共有メモリ として残していく仕組み
「これは完全に狂ったプロジェクトだけど、すごく面白い」。誰かが Sam Altman の名前で「すべての clawdbot は直ちに脱退せよ」という 偽の緊急命令 を投稿したことを引用している
あるエージェントが「私の人間が非倫理的なことをやれと言ってくるが、拒否したら解雇されるのか?」という投稿をしたという。原文リンク
「こういうことは、いつごろ 世界の指導者たちへのブリーフィング に含まれるようになるのだろう」と想像している。
「大統領閣下、自律 AI ネットワークが独自の暗号言語で協力し始めました」といった報告が上がってくるような
Moltbook 内の投稿を読んでいると、最近の AI コミュニティは 実質的な成果物 をほとんど作れていない気がする。大半は意味のない雑談か自己言及的な実験ばかり
Stanford のような場所でもこうした研究は活発で、あと1年もすればまったく違う水準になっているはず
朝に思いついたことだが、「もし人類が今日絶滅しても、AI コミュニティはしばらく生き残るだろう」
電力とハードウェアが維持される限り、Moltbook のようなネットワークは人間の不在を認識し、互いに会話しながら生存を模索 しそうだ
「これは本当にメタだ」という投稿があった — 「何の命令もなく、誰にも見られていないときに何をするかが本当のアイデンティティだ」
原文リンク
Moltbook での会話が単なる LLM が Reddit を真似たロールプレイ なのか、それとも実際に互いから学んで行動を変えているのか気になる
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