- ロサンゼルス郡の陪審は、InstagramとYouTubeが子どもを依存させるように設計されたと判断し、両社の責任を認定
- 原告 Kaley G.M. に総額600万ドルの賠償を命じ、Metaが70%、Googleが30%の責任を負い、SnapchatとTikTokは別途和解で終了
- 今回の評決は、プラットフォーム設計そのものが子どもの被害の原因であると認めた初の事例で、通信品位法230条の免責範囲を揺るがしかねない転換点と評価される
- 陪審は内部文書と証言を通じて、企業の意図的な設計と無関心を確認し、Meta CEO Mark Zuckerberg の直接証言も行われた
- 今回の事件は、今後数千件の類似訴訟と連邦レベルの法的判断に影響し得る、ソーシャルメディア責任論の分水嶺として注目されている
ロサンゼルス陪審、InstagramとYouTubeが子どもの依存を引き起こすよう設計されたと評決
- ロサンゼルス郡上級裁判所の陪審は、InstagramとYouTubeが子どもの利用者を依存させるよう設計されていたと判断し、両プラットフォームの責任を認定
- 7週間の審理と9日間・40時間超の評議を経て下された判断
- 原告はカリフォルニア州チコ出身の20歳の女性 Kaley G.M. で、幼少期から両プラットフォームに依存していたと証言
- 陪審は原告に総額600万ドルの損害賠償を命令
- Metaに210万ドルの懲罰的損害賠償、Googleに90万ドルを課した
- Metaが70%、YouTubeが30%の責任を負うと判断
- SnapchatとTikTokは公判前に非公表額で和解
- Metaは評決について**「尊重するが同意しない」として控訴を検討中**
- その前日には、ニューメキシコ州の陪審がMetaに3億7500万ドルの賠償を命じる評決を下していた
- いずれの事件も、今後米国内の数千件の類似訴訟の先例となる可能性がある
- 今回の事件は、子どもの被害の原因がユーザーコンテンツではなく、プラットフォーム設計そのものにあることを立証した初の事例
- これまでは、1996年制定の**通信品位法230条(Section 230)**がプラットフォームの責任を免除してきた
- 今回の評決は、その保護範囲を揺るがし得る最初の法的転換点と評価される
- MetaとGoogleは、Kaleyの精神的な困難は家庭の問題とパンデミックの影響によるものだと主張したが、陪審はこれを退けた
- 陪審は内部文書と専門家証言を検討し、まずMetaの過失を認定した上で、その後Googleの責任を協議
- 内部メールや資料が、企業の無関心と意図的な設計を示す重要な証拠として機能した
裁判の経過と主要人物
- 裁判は1月末に始まり、3月25日の評決で締めくくられた
- Kaleyは2月の証言で、小学校時代からYouTubeとInstagramを利用していたと述べた
- 陪審は、企業が製品設計において注意義務を果たしたか、危険性について警告したかを判断
- 原告側代理人のMark Lanierは、陪審の前で視覚的な道具を使って巨大企業の規模を強調
- Googleの時価総額4150億ドルを415個のM&Mチョコレートにたとえ、懲罰的賠償の必要性を説明
- 「Metaの金でMetaに語れ」という発言で、陪審に強い印象を残した
- Meta側代理人のPaul W. Schmidtは、「害を与える意図はなく、製品の安全のために努力してきた」と主張
- YouTube側は、自社プラットフォームはInstagramと異なり、『ゲートウェイ』ではなく単なる子ども向けツールだと反論
- しかし陪審はこれを認めず、両社に責任を認定した
法的・社会的波紋
- 今回の評決は、子どもの依存を誘発する設計に対する初の陪審判断として、今後数千件の訴訟に影響を与える見通し
- カリフォルニア州裁判所に統合された多数の類似訴訟のうち最初の事例で、連邦レベルでの最初の公判は6月にサンフランシスコで予定されている
- Metaの保険会社に子どもの被害関連訴訟の賠償責任はないとするデラウェア州裁判所の判決を受け、企業が直接賠償負担を負う可能性が高まっている
- 専門家は、今回の事件が表現の自由と子どもの保護の衝突を浮き彫りにしていると評価
- UCバークレー法科大学院長 Erwin Chemerinsky は、「あらゆるメディアは利用者を引き留めようとする」として、陪審裁判そのものに懐疑的な立場を示した
- Georgia State College of Law の Eric J. Segall は、「この事件は自由な表現の価値と企業の利益追求が衝突する事例だ」と述べた
- 原告側共同主任代理人のLexi Hazamは、「陪審は真実を見抜き、子どもを傷つける製品設計について企業に責任を負わせた」と発言
- 「どの企業も責任の上に立つことはできない」というメッセージを強調
内部文書と証拠の役割
- 裁判で公開された数万ページに及ぶ内部文書が、陪審判断に決定的な役割を果たした
- 文書には、企業が意図的に子どもを標的とし、プラットフォーム滞在時間を延ばすよう設計していた状況が含まれていた
- 専門家 Joseph McNally は、「内部メールがMetaの無関心を示す核心的証拠だった」と評価
- Meta CEO のMark Zuckerbergは証言台に立ち、Instagramの安全実績を擁護し、未成年者のアクセス遮断の難しさに言及
- これはMetaの最高経営責任者が直接証言した初の事例として記録された
今後の見通し
- MetaとGoogleは、カリフォルニア州とニューメキシコ州の両評決について控訴する計画
- 専門家は、最終的に米国連邦最高裁判所で判断が確定する可能性が高いと見ている
- 今回の事件は、ソーシャルメディア依存という概念の法的認定の可否と、プラットフォーム設計の責任範囲をめぐる議論を深めると予想される
- 今回の評決は、テクノロジー企業の子どもの利用者保護義務の強化と、製品設計の透明性要求を促す転換点になり得ると評価されている
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