- 筆者は、IPFS(InterPlanetary File System)とENS(Ethereum Name Service)を使ったWebサイトの先駆者だったと自負している
- 2019年3月に最初のENS+IPFS Webサイトを立ち上げた時点では、類似のWebサイトは15件未満だった
- 2019年から2022年にかけて、IPFS+ENSブラウザ拡張機能(Almonit)、IPFS+ENS検索エンジン(Esteroids)を共同開発し、個人ブログもIPFS+ENS経由でのみアクセス可能だった
- しかし今日、ブログを再びサーバーへ戻すことを決め、その理由を議論したい
P2P Webサイトへの興奮
- P2P WebサイトであるIPFSに興奮していた理由は、理論上、Webサイトの訪問者が多いほど、より強力で、検閲耐性があり、スケーラブルになる点だった。
- Torrentファイルが永遠に生き残るように、Webサイトもそうなってほしいと思っていた。
- 訪問者が多いほど利用が速くなり、一部の訪問者がコンテンツの拡散を手助けできるWebサイトを思い描いていた。
実際にはうまく機能しなかった理由
- IPFS利用者の大半は、自前のノードやソフトウェアを実行せず、ゲートウェイを使っている。
- 自前のIPFSノードを運用していても、Webサイトにアクセスしたからといって自動的にその内容をピン留めするわけではない。
- BitTorrentと違い、IPFSではコンテンツを受信してもデフォルトで共有されるわけではない。
- Webサイトは動的なオブジェクトであり、内容が継続的に更新される。
- ほとんどのIPFS Webサイトは、IPNS(内部ネーミングシステム)またはENS(Ethereum Name System)を使って最新バージョンのコンテンツを指している。
- IPFSには、IPNSの最新コンテンツを常にピン留めする単純なコマンドがまだなく、ENSを使う場合はEthereumブロックチェーンのイベントを受信する必要がある。
ブラウザでIPFSコンテンツへアクセスする難しさ
- IPFSブログを、すべての主要ゲートウェイ、すべてのIPFSノード、Braveブラウザ(標準でIPFS対応)、js-libp2p & helia(IPFSのjsライブラリ)からアクセス可能にしたかったが、信頼できる方法を見つけられなかった。
- cid.contactという"コンテンツルーティング"サービスを見つけたが、このサービス経由でコンテンツをインデックスさせる方法が分からなかった。
- cid.contactに依存すると、中央集権的なサービスへの依存が生まれる。
シンプルで伝統的な解決策への回帰
- IPFSブログを適切に運用するための継続的な努力に疲れ、シンプルで伝統的に動く解決策を求めるようになった。
- 現在読んでいるこのブログはJekyllで構築され、自前の10ドルのサーバーでホスティングされている。
- 今でもIPFSのファンではあるが、個人ブログの要件にはまだ合っていない。
GN⁺の見解
- IPFSは分散型Webのための革新的な技術だが、個人ブログのように動的で頻繁な更新が必要なコンテンツには、まだ適していない。
- 技術の複雑さと運用保守の難しさが、ユーザーが従来のサーバーベースのソリューションへ戻る主な理由となっている。
- この記事は、技術愛好家に対してIPFSのような分散型技術の現実的な限界と、改善が必要な領域を示し、技術の発展への継続的な関心と参加を促している。
2件のコメント
はじめまして
Hacker Newsの意見
著者の文章がよく書けていると称賛する意見。
IPFS実装の
irohを開発中の創業者の意見。IPFSとBitTorrentの利用パターンの違いについての意見。
IPFSのユーザー体験に対する不満。
Web3や暗号資産とますます結びついており、友人に勧めにくい。Filecoinについての意見。
IPFSに関する個人的な経験の共有。
ブログホスティングについての意見。
IPFSの拡張性に対する懸念。
IPFSディレクトリを読み書き可能なFUSEドライブとしてマウントできるかどうかについての質問。
Peergosを使ってWebサイトをホスティングした経験の共有。