- TSMCアリゾナ工場でAppleのA16 SoCの生産が開始された
- A16は2年前にiPhone 14 Proに初めて搭載されたチップ
- 現在は少量生産中だが、2025年上半期の目標達成に向けて段階的に生産量を増やしていく予定
- TSMCアリゾナ工場で生産されるA16チップは、台湾で生産されるものと同じN4Pプロセスで製造される
- N4Pプロセスは5nmプロセス系列に属するが、4nmと呼ばれることもある
- アリゾナプロジェクトは、CHIPS Actに基づく390億ドル規模のCHIPS for America Fundを代表するプロジェクト
TSMCアリゾナ工場の進捗状況
- TSMCの広報担当者によると、アリゾナプロジェクトは計画どおり順調に進んでいる
- アリゾナ工場の歩留まりは現在、台湾にやや後れを取っているが、数か月以内に台湾と同等の水準に達すると見込まれている
アリゾナで生産されたA16チップの搭載が予想される製品
- 正確にどの製品に搭載されるかは不明だが、次のような可能性がある:
- 10月ごろ発売予定の新型iPad(iPad Miniは除く)
- 来年発売予定の次期iPhone SE(iPhone 14ベースでA16チップ搭載が予想される)
GN⁺の見解
- 世界最大のファウンドリであるTSMCが米国に先端工場を建設したことは、半導体産業において非常に大きな意味を持つ出来事
- 米中貿易摩擦などの地政学的リスクを回避するための戦略とみられる
- 米国政府の支援を受け、米国内の半導体エコシステム構築にも寄与する見込み
- ただしTSMCの立場では、台湾に比べて人件費や電力コストなどの生産コストが高くならざるを得ない
- アリゾナ製チップの価格が台湾製より高くなる可能性がある
- 長期的には台湾工場の競争力低下につながる可能性もある
- Appleにとっては、TSMCアリゾナ工場を通じてiPhoneやiPadなど主力製品のサプライチェーンリスクを下げられるようになる
- 中国発のリスクなどから相対的に自由になれる
- ただしチップ調達コストの上昇により、製品価格が上がる可能性もある
- Samsung、Intelなどの競合他社も米国内での工場建設を検討しているだけに、今後は米国がグローバル半導体サプライチェーンで占める比重がさらに高まる見通し
5件のコメント
GN+の意見の中に、理解できない文があります。価格が高くても、米国生産チップには別の競争力があるということですか?
台湾海峡で戦争が起きても、アリゾナ工場は稼働できますからね。
米国企業の立場では、リスクを考慮すると価格がやや高くても米国内で生産されたチップを選好する可能性があり、長期的に米国内で生産するチップのコストも下がって差が縮まれば、台湾工場の競争力は低下しうると見ています。
説明ありがとうございます。おそらく同様の理由で、完成品の工場も米国にできるかもしれませんね。完成品生産のリスクを減らし、中間生産品に対する物流コストを削減しようとする試みもあり得るでしょう
Hacker Newsの意見
米国の産業政策が成功裏に機能し、TSMCの知見が米国の労働力へ移転されている
Bloomberg または NYT で、米国の労働者が台湾式の働き方に適応するのに苦労しているという記事を読んだことがある
TSMC に敬意を表する
iPhone 14 Pro、14 Pro Max、15、15 Plus に使われる一部のプロセッサが、米国で TSMC によって製造されている
予想よりはるかに良いニュースであり、実現も早かった
サプライチェーン攻撃に対する利点が何なのか気になる
TSMC の成功が、高度な技術製造の要求に見合う技能を供給できる人材構造と関係しているのか気になる
これは国家安全保障が損なわれないようにするうえで大いに役立つだろう
これは米国には良いニュースであり、台湾にとっては地政学的に悪いニュースだ
TSMC の米国工場で製造されたチップのコストが、TSMC の台湾工場で製造されたチップのコストとどう違うのか気になる