Figma、上場(IPO)に向けた登録届出書を提出
(figma.com)- Figmaは4月にSECへS-1の非公開ドラフトを提出したのに続き、公開企業への移行に向けたForm S-1登録届出書を公開した
- 今回のIPOはClass A普通株式を対象としており、ニューヨーク証券取引所での上場ティッカーとしてFIGを申請した
- 公募株式数と価格レンジはまだ未定で、完了の可否・時期・規模・条件は市場環境に左右される
- Morgan Stanley、Goldman Sachs & Co. LLC、Allen & Company LLC、J.P. Morganが共同主幹事として参加する
- Form S-1はまだ効力が発生しておらず、それまでは証券の販売や買付け申込みの受諾はできない
IPO登録申請と上場計画
- Figmaは公開企業になるための手続きとして、SECに提出したForm S-1登録届出書を公開した
- これに先立ち4月にはS-1の非公開ドラフトをSECに提出しており、今回の公開は提案されている新規株式公開手続きの次の段階となる
- 提案されているIPOの対象はFigmaのClass A普通株式
- ニューヨーク証券取引所にはFIGというシンボルで上場を申請した
- まだ確定していない項目は次のとおり
- 公募株式数
- 提案されている公募の価格レンジ
- 公募完了の可否
- 公募完了の時期
- 実際の公募規模と条件
公募条件と法的制限
- 提案されている公募は市場環境の影響を受け、完了の可否や時期は保証されない
- 共同主幹事はMorgan Stanley、Goldman Sachs & Co. LLC、Allen & Company LLC、J.P. Morgan
- BofA Securities、Wells Fargo Securities、RBC Capital Marketsはブックランニング・マネージャー(book-running managers)として参加する
- William BlairとWolfe | Nomura Allianceは共同幹事として参加する
- 提案されている公募は目論見書を通じてのみ提供される
- SECに提出されたForm S-1登録届出書はまだ効力が発生していない
- 効力発生前は当該証券を販売できない
- 効力発生前は買付け申込みを受諾できない
- プレスリリースは証券の売付けの申込みまたは買付けの勧誘ではない
- Figmaは2012年に設立され、デザインツールから、アイデア創出から製品リリースまでを支援するAI搭載の接続型プラットフォームへと発展した
1件のコメント
Hacker Newsのコメント
発表文にはForm S-1目論見書へのリンクはないが、公開資料としてはhttps://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1579878/000162828025...で閲覧できる
主要指標のページには、直近12か月の売上高が8億2,100万ドル、前年比売上成長率46%、非GAAP営業利益率18%、売上総利益率91%と記載されている
本当に驚くべき成功例であり、共同創業者Evan Wallaceが率いた初期のエンジニアリングは伝説的な水準だ。https://madebyevan.com/figma/には、それを解説したブログ記事がいくつもリンクされている
Figmaエディタをブラウザ上で最高水準のデザインツールにするために、C++/JavaScriptのハイブリッドアーキテクチャを開発し、ドキュメント表現とキャンバス領域はC++、キャンバス周辺のUIはJavaScript、その後TypeScript + Reactで構成したという
FigmaのドキュメントはHTMLでも表現可能な内容に近いが、ブラウザ間の一貫性と性能のために独自レンダリングを行い、WebGLでブラウザのHTMLレンダリングパイプラインの大半を迂回している
また、Figmaのマルチプレイヤー同期プロトコルと初期のリアルタイム共同編集サービスも作り、当初はTypeScriptだったが、性能と安定性のためにRustへ移行したという
UIの滑らかさが差別化要因であり名刺代わりなのだとしたら、それは早すぎる最適化ではないという良いリマインダーだ。あらゆる機能を詰め込んだ競合の中で、これを圧倒的に成功した製品にしたビジネス感覚も過小評価できないし、こうした野心的なプロジェクトに取り組ませるチームでもある
このシステムの卓越性はリアルタイム共同作業を可能にした点にあり、当時の大規模デザイン組織が使っていたSketch → Zeplin → Invision → Avocodeのバージョン管理スタックに比べると救いのようだった
AdobeがFireworksを廃止した後、Photoshop/Illustratorでやることを期待していた状況と比べても、すでに大きな飛躍だった
Figmaはハンドオフをはるかに簡単にし、バージョン管理を非常にシンプルにし、UXリーダーとしての私の生活を大きく改善してくれた。当時、今では巨大になったいくつかの企業とともに移行を画策していた記憶がある
SketchがMac OSのネイティブ図形レンダリングを使っていて、はるかに滑らかだったことは皆知っていたが、得られる利点はわずかな反応性低下をはるかに上回っていた
「SketchはMac専用だったから失敗した」という話は本質ではない。一世代のUX/UIデザイナーがAxureを使わなくなった理由とも同じで、深く掘るならInvision 7やInvision Studioの話までしなければならない
今でもFigmaのコードベースには、Evanが以前書いた部分のうち、社内でもほとんど誰もきちんと理解できていないコードが残っている
例えば、内部でフォントのグリフをレンダリングするのに使うシェーダーを彼が改造したのだが、その後誰も触れなかったという。その分野で数年働いたエンジニアでさえ、数日かけて理解しようとして行き詰まったと言っていた
たいていなら中途半端なElectronアプリを作って終わっていただろうが、Figmaは性能を中核的な差別化要因と見て、最後まで押し切った
[1] https://github.com/evanw/esbuild
[2] https://github.com/microsoft/typescript-go
事実上の終身社長条項がある
「本募集の完了直後、引受人のオーバーアロットメント・オプションが行使されないと仮定すると、取締役会議長、最高経営責任者、社長であるDylan Fieldは、Wallace Proxyに基づく議決権を含め、発行済み株式の議決権の約%を保有または支配できるようになる。その結果、Fieldは取締役の選任や支配権変更取引の承認など、株主承認事項の結果を支配できるようになる」
「上記の表には、2025年5月31日に締結した第三者プロバイダーとの更新後のクラウドホスティング契約は反映されていない。解約不能な契約条件に基づき、今後5年間で最低5億4,500万ドルのクラウドホスティングサービスを購入することを約束した。この更新契約は以前の契約に代わるものである」
1日30万ドルのAWS費用ということだが、「解約不可」条件でどれほど節約できるのか気になる
Figmaチーム、おめでとう。十分に値する。最初に登場したときは本当に興味深いプロダクトで、非常に速く標準になったし、その理由も明確だった。
Adobeが200億ドルで買収するという話が出たときも、Adobeにとって良い取引だと思った。この印象的な財務資料を見る前からそうだった。
ただ、この数年でFigmaへの熱意は少し冷めた。UIの変更は混乱を招くし、Dev Modeやvariablesのような新機能はどこかぎこちなく感じる。プラグインのエコシステムも面倒で、単純なことをするのが複雑になった。
自分が「チーズはどこへ消えた?」的な反応をしているのは分かっているが、ほかの人も同じように感じているのか気になる。
複雑なSaaSプロダクトをデザインしているが、CSSではできる基本的なことがFigmaではできない。たとえばテーブルもすべて見せかけだけでひどいし、flexの行と列より少しでも複雑になると窮屈になる。
いま業界で起きているデザイナー/開発者のハンドオフ論争の半分は、Figmaの限界と、デザイナー・フロントエンド開発者の双方がHTMLとCSSを学ぼうとしない態度から来ている。
Web・アプリのプロダクトデザインにはBlenderのようなツールが必要だ。強力で高度な機能が多く、すべてを知る必要はないが、望むことは何でもできるツールのことだ。
ただの派手な長方形描画ツール以上のものが必要だ。
デザイナーたちがどう感じているかは分からないが、Figmaの図が私たちの使っているライブラリやデザインシステムに合っているのは本当に良い。色、タイポグラフィ、余白を推測する必要がなく、フロントエンド作業のときにCSSとしてそのままコピーできる。
デザイン中心ではない開発者にとっても、インターフェースは滑らかで速い。
私たちのデザインチームがデザインを作り、開発者はDev Modeでその設計を実装する。私たちのチームではDev Modeはとても良かった。
こういう使い方は一般的ではないのだろうか?
Adobeとの悲惨な買収案件からここまで来た。AdobeがFigmaを消し去れなくてよかった。おめでとう、fig-matesと言うべきかな?
主な財務数値:12月31日終了の会計年度、百万ドル単位、比率を除く
Figmaチーム、おめでとう。「自分のアイデアはもう誰かがやっている」とか「すでに解決策がある」と心配する人たちにとって、良い教訓になる。
ソフトウェア移行の分析でこのことを書いており、該当部分はこちらにある:(https://blog.robenkleene.com/2023/06/19/software-transitions...)
PhotoshopからSketchへの移行のところで扱ったように、Sketchとその延長線上にあるFigmaの成功には過小評価されている要因がある。フラットデザインが、デザインソフトウェアというカテゴリを、専門的なクリエイティブソフトウェアからオフィススイートアプリに近いものへと変えた点だ。Google Slidesのようなプレゼンテーションソフトが最も近い兄弟に当たる。
Figmaの開発が始まった2012年には、Google Docsが2006年にリリースされているなど、Webベースのオフィススイートはずっと前から人気だった。だから、ほかのクリエイティブソフトウェアがFigmaに続いてWebへ来られなかった理由も説明できる。Figmaが専門的なクリエイティブソフトウェアをWebへ移す道を切り開いたのではなく、Sketchがデザインソフトウェアを、すでにWebで成功していたカテゴリであるオフィススイート寄りに変えていたのだ。
ほかのメディア編集産業では、ソフトウェアが機能面で後退することはほとんどないので、このことが実際に起きたというのはいまだに実感しづらい。映画で突然特殊効果が不要になったとしたら、既存の映画制作パイプライン全体を再評価することになっただろう、という比喩をよく使う。
さまざまな状況から見て、Evan Wallaceは大多数のソフトウェア開発者が持っておらず、今後も持つのが難しい能力と才能を備えていた。Figmaがこの分野で成功できたのは、エンジニアリングチームがソフトウェア開発界の90年代のChicago Bullsのようだったからだ。
だからFigmaの成功はとても嬉しい。Figmaは「運が良かった」わけでも、偶然ちょうど良いタイミングにいたわけでも、マーケティングがうまかったから成功したわけでもない。より弱いエンジニアやチームが解けなかった問題に対して、優れた技術的解法を作ることができたから成功したのだ。
今IPOするということは、自分たちが波の頂点にいて、成長鈍化が始まる前に現金化した方がよいと判断したように見える。
画像編集AIが台頭し始めたときにユーザーが大きく流入したが、今後新たに入ってくる可能性のあるユーザーの大半をすでに獲得しているのではないか、確信が持てない。
DatabricksやStripeのように非公開市場で数十億ドルを調達しようとしたのかどうかは分からない。試みた可能性もあるし、IPOの方により大きな上振れ余地があると見た可能性もある。
Linear の事例を思い出す。シンプルさ、明確な主観を持った設計、ハードコアなエンジニアリングで実現した最大限の性能に集中すれば、既存の強者たちを揺さぶることができる
Figma が Loveable に「dev mode」という表現を使わないよう圧力をかけたことも忘れてはならない [1]
[1] https://techcrunch.com/2025/04/15/figma-sent-a-cease-and-des...