+50%の次に−50%が来ても元に戻らない、資産の1/4が消える
(opula.io)+50%の後に−50%なら算術平均リターンは (50−50)/2 = 0% だが、実際の残高は25%減っている。100 → 150 → 75。手数料も税金もタイミングミスもなくても、乗算はもともとそういうふうに働くだけだ。同じ大きさの上昇と下落は相殺されない — 下落はより大きくなった金額に適用されるからだ。この隔たりには「ボラティリティ・ドラッグ(volatility drag)」という名前がある。
- 平均は2つあるが、お金は1つしかない: 算術平均はリターンを説明し、幾何平均は実際に手元に残る資産を説明する。100が2年で75になったなら、幾何平均は年率約 −13.4%。両者が一致するのはボラティリティが0のときだけで、その隔たりはボラティリティの二乗に比例して広がる。
- 覚えておける近似式: 幾何平均 ≈ 算術平均 − 分散/2。年率ボラティリティが15%なら毎年約 0.15²/2 ≈ 1.1%ポイント、ボラティリティ20%なら約2%ポイントがドラッグとして差し引かれる。米国大型株(長期の算術平均12% / ボラティリティ20%)で、投資家が実際に手にする複利リターンが10%前後になる理由 — 消えた2%ポイントは誰の懐にも入らず、ボラティリティそのものの算数にすぎない。
- 計画への影響: 「平均7%想定」を10年複利で回すと1.97倍(どの計算機も約束する2倍)だが、その7%が算術平均でボラティリティが15%なら、実際の複利は5.9%に近く、10年後は約1.77倍。30年に延ばすと7.6倍対5.5倍まで開き、正直な数字では退職時点の資産は約27%少ない。入力が間違っているのではなく、構造が嘘をつく — リターンだけを受け取りボラティリティを受け取らない計算機は、ひそかにボラティリティ0を仮定していることになり、それは確実に外れる唯一の仮定だ。
- すでに見た極端な例 — レバレッジETF: 2倍ファンドは日次リターンを2倍にするが、ドラッグはボラティリティの二乗で大きくなるため、エクスポージャーを2倍にすると通行料は4倍になる。指数が +10%/−10% なら −1%で終わるが、2倍版は +20%/−20% で −4%。「連動指数が元の位置で終わっても、時間が経つと損失が出る可能性がある」というSECの警告文が出てくる理由だ。普通のポートフォリオでも同じ力を、より小さなボリュームで毎年受けている。
- 結論: (リターン、ボラティリティ)の組は、1つの未来ではなく未来の「分布」を作る。「目標金額にいつ到達するか?」への正直な答えは日付ではなく範囲であり、その中央値はナイーブな複利が約束した地点よりおおむねドラッグ分だけ下にある。モンテカルロ・シミュレーションがもっともらしく見せるための装置ではなく、ボラティリティがお金に及ぼす作用を将来予測にも反映する唯一の方法である理由だ.
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