『マジック:ザ・ギャザリング』の参入障壁を下げるゲームデザイン
(magic.wizards.com)2005年当時、『マジック:ザ・ギャザリング』は新規ユーザーが減少する問題を抱えていた。
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既存ユーザーは新しいカードを求めるが、新しいカードが追加されるほどゲームは複雑になり、新規ユーザーの流入を妨げる参入障壁も高くなる。
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そのため当時発売した新製品は、複雑ではなく直感的なカードを中心に作られた。
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しかし、それでも新規ユーザーは増えなかった。
R&D部門は、ゲームには3種類の複雑性(Complexity)があることを発見した。
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理解の複雑性:カード自体の効果が複雑な場合。
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盤面の複雑性:カードが他のカードとどのように相互作用するかに関する複雑性。
発売していた新製品のカードは単純な効果を持っていたため理解の複雑性は低かったが、他のカードとの相互作用(他のカードの攻撃力を上げるなど)が多く、参入障壁を下げることはできなかった。
- 戦略の複雑性:このカードをどのタイミングで使うべきかを判断することで生じる複雑性。ゲームの実力に直結する要素。
複雑性を下げれば参入障壁は下がるが、既存ユーザーを満足させることはできない。新規ユーザーと既存ユーザーの両方のニーズを満たすために、カードのレアリティ(Rarity)を活用した。
- 新規ユーザーはパックをあまり多く購入しないため、使用するカードの中でコモン等級カードの比率が高い。
(『マジック:ザ・ギャザリング』のカードのレアリティはコモン、アンコモン、レア、神話レアに分かれています。カードパック1つにはコモン10枚、アンコモン3枚、レアまたは神話レア1枚が含まれています。)
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コモンカードの理解の複雑性と盤面の複雑性をできる限り低く設計。
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既存ユーザーが好みそうな複雑なカードは主にアンコモン以上の等級に含める。
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戦略の複雑性は例外で、カードを使うタイミングについては新規ユーザーが意識しないため、参入障壁として認識されない。
このようなゲームデザイン戦略が的中し、その後『マジック:ザ・ギャザリング』の売上は伸び始め、数年にわたって売上のピークを更新することになる。
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