Web3についての私の第一印象
(moxie.org)- MetaMask や Rainbow のような Crypto Wallet は "non-custodial"(非保管型、鍵はクライアント側で保管)だが、私の dApp と同じ問題を抱えている: ウォレットはモバイル端末またはブラウザ上で動作しなければならない <br />
- Ethereum およびその他のブロックチェーンはピアネットワークというアイデアで設計されているが、モバイル端末やブラウザがそのピアの一つになれるようには設計されていない <br /> <br />
- MetaMask のようなウォレットは、残高、最近の取引、自分の NFT の表示だけでなく、取引の構成、スマートコントラクトとの相互作用のような複雑な作業も実行しなければならない <br />
- 端的に言えば MetaMask はブロックチェーンと相互作用しなければならないが、ブロックチェーンは MetaMask のようなクライアントが相互作用できるようには構築されていない<br />
- そのため私の dApp と同様に、MetaMask はこれを行うために 3 つの企業に API 呼び出しをしている <br /> <br />
- たとえば MetaMask は <br /> → あなたの最近の取引を表示するために etherscan API を呼び出す <br /> → 口座残高は Infura への API 呼び出しを通じて表示する <br /> → あなたの NFT は OpenSea API 呼び出しを通じて表示する <br /> <br />
- 繰り返しになるが、私の dApp と同じく、これらの応答はいかなる形でも認証されていない<br />
- 後で彼らが嘘をついていたと証明できるように、署名すらされていない <br />
- ウォレット内のすべてのアカウントについて同じ接続や TLS セッションチケットなどを共有するので、私が ID 分離のために複数のアカウントを使っていても、これらの企業はそのアカウント同士が結び付いていると分かる<br /> <br />
- MetaMask は実際には多くの作業をしておらず、これらの中央集権的な API が提供するデータのビューにすぎない<br />
- これは MetaMask だけの問題ではなく、Rainbow もまったく同じように構成されている <br /> → 興味深いことに、Rainbow はウォレットに入るソーシャル機能(ソーシャルグラフ、ショーケース)向けの独自データを持っており、これをブロックチェーンではなく Firebase の上に構築することを選んでいる <br /> <br />
- これらすべてが意味するのは、NFT が OpenSea から削除されるとウォレットからも消えるということだ <br />
- 私の NFT がどこかでブロックチェーン上から消されないことは、機能的には重要ではない <br />
- なぜならウォレットは(そしてエコシステムのますます多くのものが)単に OpenSea API を使って NFT を表示しているからであり<br /> → その API は、私が所有している NFT について 304 No Content を返している<br /> <br />
この世界を再現する <br />
- web1 が web2 になった理由の歴史を考えると、web3 が奇妙なのは、Ethereum のような技術が web1 のような implicit trapping(暗黙の装飾)を持った形で作られていることだ<br />
- こうした技術を使えるようにするため、空間はプラットフォームを中心に統合されつつある、"またしても"<br />
- あなたのためにサーバーを運用し、登場する新機能を反復実装する人たちが Infura、OpenSea、Coinbase、Etherscan だ <br /> <br />
- 同様に web3 プロトコルの進化速度は遅い<br />
- First Derivative を構築する際、デリバティブの価格を基礎価値のパーセンテージとして設定できるのが望ましかった <br />
- そのデータはチェーン上にはなく、OpenSea が提供する API にある<br />
- クリエイターの利益になり得るという点で NFT ロイヤリティに熱狂しているが、そのロイヤリティは ERC-721 には明記されていない<br />
- 今となっては変更するには遅すぎるため、OpenSea は web2 に存在していたのと同じように、ロイヤリティを構成する独自の方法を持っている<br />
- すでに中央集権化されたプラットフォーム上で素早く反復することが、分散プロトコルとプラットフォームに制御機能を統合することを上回っている<br /> <br />
- こうした力学を考えれば、"ウォレットで NFT を見ること" が "OpenSea で NFT を見ること" という空間に来ているのは驚くことではない<br /> <br />
- これはメールと似た状況のように思える<br /> → 私は自分のメールサーバーを運用できるが、これはプライバシー/検閲耐性や制御について機能的には重要ではない <br /> → なぜなら、私が送受信する相手側には Gmail があるだろうからだ <br />
- 分散状態系が利便性のためにプラットフォーム中心に集中化されると、両方の世界で最悪の状況になる <br /> → 中央集権的な制御を受けるが、同時に時間の泥沼にはまるほど分散している <br />
- 私は自分自身の NFT マーケットプレイスを作れるが、人々が使うすべてのウォレット内の NFT について OpenSea がビューを提供するなら、追加機能を提供できない<br /> <br />
- これは OpenSea への不満や、彼らが作ったものに対する告発ではない<br /> → まったく逆で、彼らは動くものを作ろうとしているのだ<br />
- 私は、この種のプラットフォーム統合が起きることを私たちは予期すべきだと思うし、それが避けられないことを踏まえるなら、私たちが望む形で物事が構成されるようシステムを設計すべきだと思う <br />
- しかし、私が感じて懸念しているのは、web3 コミュニティが、私たちがすでに見ているものとは異なる結果を期待していることだ <br /> <br />
まだ初期段階だ<br />
- "まだ初期段階だ" という言葉は、この問題を議論するとき web3 空間でよく出てくる表現だ <br />
- ある意味では、比較的初期段階のエンジニアリング以上に拡張できていない暗号資産の失敗は、まだ初期だと考えることもできるが、すでに 10 年以上が経っている<br />
- しかし、たとえこれがまだ始まりにすぎないとしても(そして非常にうまくいく可能性もあるとしても!)、それをどんな慰めとして受け取ればよいのか私にはよく分からない <br />
- 私はむしろ逆が真実だと思う <br /> → 最初から注意を払うべきだ <br /> → こうした技術は現実化するために、プラットフォームを通じて集中化される傾向がある <br /> → これはエコシステムの速度に悪影響を与えず、ほとんどの参加者はこうしたことが起きていると気付きもせず、気にも留めない <br />
- 脱中央集権それ自体は、大多数の人にとって実用的でも重要でもない<br /> → 人々が望む脱中央集権の量は、何かが存在するために必要な最小限の量であり、<br /> → これを意識的に説明しなければ、理想的な結果に近づくどころか、むしろ私たちをそこから遠ざけることになる<br /> <br />
だがゴールドラッシュは止められない
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考えてみれば、Web3 の部分をすべて取り除けば、OpenSea は即物的な意味でははるかに "より良いもの" だ <br /> → 誰にとっても、より速く、より安く、より使いやすい <br /> → たとえば NFT への入札を受け入れるには、Ethereum の取引手数料だけで $80〜$150 以上を支払わなければならない <br /> → これはすべての入札価格に対して人工的な下限価格を生み出す。そうでなければ、ガス代より低い価格で入札を受け入れて損をしてしまうからだ <br /> → 一般に不当に感じられるクレジットカード手数料も、これに比べれば安く見える <br /> → OpenSea は、人々が取引/オファー/入札などの公開記録を望むなら、単純な透明性ログを公開することもできる <br /> <br />
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しかし、名目上暗号化を基盤にしていない画像を売買できるプラットフォームを構築していたなら、成功はしなかっただろう <br />
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分散されていないからではなく、それが動作するために必要なものがすでに分散されていないことを、私たちは数多く見てきたからだ <br />
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これがゴールドラッシュのせいで盛り上がったのだとは思わない<br />
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人々は暗号資産の投機で金を稼ぎ、その人たちは追加の収益をもたらしつつ投資を支える手段として暗号資産を使うことに関心を持っている<br /> → つまり "Market of transfer of Wealth"(富の移転のための市場)だ<br /> <br />
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NFT の反対側のエンドにいる人々は、分散型の信頼モデルや支払いメカニズムには関心がなく、どこに金があるのかに関心がある <br />
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だから金が人々を OpenSea に引き寄せ、web2 空間で web3 プロトコルを反復するプラットフォームを構築して体験を改善し、最終的には独自のスマートコントラクトではなく OpenSea 自体を通じて NFT を生成(mint)する機能を提供し、そして最終的には Coinbase があなたのデビットカードを通じて自社プラットフォームから NFT 市場にアクセスできる機能を提供する機会を生み出す <br />
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これは、保有するダークプールを通じてトークンそのものを管理するCoinbaseに門戸を開き、取引手数料を実質的に取り除き、スマートコントラクトと相互作用する必要をまったくなくしてしまう <br />
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結局のところ、あらゆるWeb3の要素は消え去り、JPEGをクレジットカードで売れるウェブサイトが残ることになる <br />
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このプロジェクトは市場の力学のためにWeb2プラットフォームとして始めることはできないが、同じ市場の力学と中央集権化の力によって、Web2プラットフォームとして終わることになる <br /> <br />
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NFTアーティストたちは、この種の進展に興奮している。なぜなら、それは彼らの作品に対してより多くの投機や投資が起こることを意味するからだ <br />
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しかし、Web3の要点がWeb2の落とし穴を避けることにあるのなら、これが別の未来をもたらすはずの新しいプロトコルの自然な傾向なのではないかと懸念すべきだ <br /> <br />
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私はこうした市場の力が今後も続くと思っており、それがどれほど長く続くかは、蓄積された莫大な暗号資産が最終的にこのエンジンの内部にあるのか、それとも穴の空いたバケツの中にあるのかという問題だと思う <br />
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NFTを通じて流れるお金が暗号資産の空間へ再び流れ込むなら、これは永遠に加速し続ける可能性がある(単なるweb2x2にすぎないとしても)<br />
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しかし、これが離脱(churn)するなら、これはblip(一時的な出来事?)になるだろう <br />
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個人的には、すでに十分なお金が生み出され、十分な蛇口(資金の流入元)がある段階に来ているので、これはblipにはならないと思う <br />
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もしそうなら、Web3がweb2x2(Web2だがプライバシーがはるかに少ないもの)になるのを避けることを、緊急に検討する価値があると思う <br /> <br />
創造性が不足するかもしれない <br />
- 私はWeb3にほんの少し足を踏み入れた程度だ <br />
- ただ、このような小さなプロジェクトを通じて見てみると、なぜこれほど多くの人がWeb3エコシステムをクールだと思うのかは簡単にわかる <br />
- 私は、Web3が私たちを中央集権的なプラットフォームから導き出す軌道にあるとは思わないし、技術と私たちの関係を根本的に変えるとも思わないし、プライバシーも現在のインターネットより低い水準だと思う(すでにかなり低い!)。それでも、私のようなNerdたちがそれを作ることに興奮している理由は理解できる <br />
- 少なくともNerdのレベルでは、それは新しいものであり、初期インターネット時代を思わせる創造性や探求のための空間を生み出している<br />
- アイロニカルなことに、その創造性の一部は、Web3をあまりに不格好にしている制約から生まれてくるだろう<br />
- 私たちが目にしている創造性と探求が前向きな結果を生み出すことを期待しているが、これがインターネットに存在してきた従来の力学を防ぐのに十分かどうかはわからない <br /> <br />
- 私たちが技術との関係を変えたいのなら、それは意図的に行う必要があると思う。私の基本的な考えは次のとおりだ <br /> <br />
- インフラを分散させなくても信頼を分散できるシステムを設計するのだとしても、人々は自分のサーバーを運用しないという前提を受け入れるべきだ <br /> "We should accept the premise that people will not run their own servers by designing systems that can distribute trust without having to distribute infrastructure"<br /> → これは、比較的中央集権化されたクライアント/サーバー関係の不可避性を予期し受け入れつつ、インフラではなく暗号技術によって信頼を分散するアーキテクチャを意味する <br /> → Web3について私が驚いた点は、これが"crypto"ベースで作られているのに、"cryptography"がほとんど関係していないことだ <br /> <br />
- 私たちはソフトウェア構築の負担を減らすよう努力すべきだ <br /> "We should try to reduce the burden of building software"<br /> → この時点で、ソフトウェアプロジェクトには膨大な人手が必要だ<br /> → 比較的単純なアプリであっても、一群の人々が毎日、永遠に、1日8時間コンピューターの前に座っていなければならない<br /> → いつもそうだったわけではないが、1つのソフトウェアプロジェクトに参加する50人の人員が「小さなチーム」だとは思われなかった時代もあった <br /> → ソフトウェアがこのように集中的なエネルギーと高度に専門化された人間の集中を要求する限り、私たちが思い描くより広い目標よりも、毎日その部屋に座っている人たちの利益に奉仕する傾向があると思う <br /> → 技術に対する私たちの関係を変えるには、ソフトウェアをもっと作りやすくしなければならないと思うが、私の人生ではその逆が進むのを見てきた <br /> → 残念ながら、分散システムは仕事をより単純に、より簡単にするのではなく、より複雑に、より難しくすることで、このトレンドを悪化させる傾向があると思う </p>
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