2 ポイント 投稿者 GN⁺ 2025-06-05 | 1件のコメント | WhatsAppで共有
  • IRSDirect Fileのソースコードの大部分 を GitHub でオープンソースとして公開
  • 米国政府の著作物として パブリックドメイン に属し、誰でもコードを確認可能
  • 今回の公開は SHARE IT Act 履行の一環であり、法定期限より3週間早く発表
  • オープンソース 公開の目的は透明性の向上と 納税者の信頼 の構築
  • Direct File チームは データセキュリティ、公正な税制優遇の適用、一般向けアクセシビリティの強化も重視

Direct FileのGitHubソースコード公開

2025年5月30日、IRSDirect Fileサービスのソースコードの大部分 を GitHub にオープンソースソフトウェアとして公開した。米国政府の著作物として、当該コードは パブリックドメイン に属し、誰でも自由に内容を確認できる。

公開の趣旨と背景

今回のソースコード公開は SHARE IT Act(第118連邦議会法案9566号)を順守するための措置であり、正式期限より3週間早く実施された。IRS が運用する、より多くのソフトウェアコードが今後さらに誰でもアクセス可能になることが期待されている。

オープンソースの重要性

Direct Fileサービスのコードのオープンソース化は最近計画されたものではなく、長年にわたって進められてきた取り組みである。昨年 Direct File チームが発表したとおり、オープンソースには次のような重要性がある。

  • IRS は透明性の強化を通じて 公共の信頼 を形成し、業務の独立した評価 を可能にできる
  • すべての納税者が自ら受ける資格のある税制上の優遇を十分に享受できるよう、ソフトウェアが設計されていることを外部に証明できる
  • 公開ソフトウェアを通じて、こうした約束の履行を技術的に示すことができる

納税者の信頼とDirect Fileの原則

納税者の信頼 の構築は Direct File 設計の中核戦略だった。そのため、以下の要素が強調されている。

  • 最も正確な納税申告オプション の提供
  • 国民の誰もが納税申告システムにアクセスし、活用できるようにすること
  • 納税者データのセキュリティ原則を厳格に順守すること
  • コードを直接公開することで透明性を実践すること

個人的な告知

筆者は2週間前に正式に IRS での勤務を終えた。現在の文章は純粋に個人の見解である。

GitHubリポジトリのURL

1件のコメント

 
GN⁺ 2025-06-05
Hacker Newsの意見
  • Direct Fileには、Fact Graphという宣言的でXMLベースの知識グラフデータ構造が含まれており、部分的に記入された納税申告書のような不完全な情報について推論するよう設計されている。Fact GraphはScalaで書かれ、バックエンドではJVM上で実行され、クライアントではScala.jsを通じてトランスパイルされて実行される。Direct FileのFact Graphは特定ドメインに限定されていないため、税務機関や他のビジネスルールエンジンを実装する際の参考資料としても有用である可能性がある

    • fact graphがどのように動作するかを定義するコードはこちらで見られる。実際の税定義と派生計算はこちらで確認できる。例として基本控除(Standard Deduction)税率計算がある。これらの定義はMeF(Modernized e-File)スキーマに基づいていると思われる。システムが入力データをMeFスキーマのXMLに変換し、MeFシステムへ送信する必要があるためである。詳細な説明はIRS公式ページで確認できる

    • 興味深く、もっと読み進めたくなる

  • つい2週間前までIRSで働いていたが、個人として話している。現政権が Direct File を廃止し、それに関わる人員も全員解雇してしまった状況が残念だ

  • 悲しいことに、このプログラムは現在の政権によって停止されている。コードリポジトリは本当に素晴らしく、Scala fact graphの構造も非常に見事だ。チュートリアルにも並々ならぬ労力が注がれているのが分かる

    • このプロジェクトに参加した人たちは、コードを1行書く前からすでに運命が決まっていると分かっていたのではないかと思う。次に(R, 共和党)の人物が政権を取ればすぐに潰されるプロジェクトだと分かっていたはずだ。ソフトウェアを実際に公開までこぎ着けたのは大きな成果だが、長くは続かないと皆認識していた。pay-to-fileの税務ロビー勢力はあまりにも強力で腐敗している

    • この法案は共和党所属のNick Langworthyが提出し、William Timmonsが共同提出者だったという事実がある。誤情報や偽情報を広めないでほしい

  • Javaでこういう書き方は一般的なのかという質問と、サンプルコードへのリンクの共有

    • これはJavaのリアクティブプログラミングの例だ。処理完了時に実行されるコールバックを返す。Mono<T>型が代表的な特徴だ

    • 長年Javaを使ってきたが、こういうコードはあまり見ない。多くはリアクティブスタイルプログラミング (reactor.core.publisher.Mono) に由来している。1画面にすべてのコードを収めようとしただけかもしれない。もし自分がチームリーダーなら、もっと単純化するよう求めたくなる

    • こういうコーディングスタイルは、政府系プロジェクトで終身雇用を得たいとか、他人に読みにくいほうが有利だと考える場合によく見られる。あるいは超横長モニターの販売促進が目的の場合にも必要だ

    • atomicsは不自然だが、reactorを使う場合、逐次的なblocking動作が必要になるとコード全体の構造がひどく崩れることがある

    • Javaに限らず他の言語でも似たものを時々見る。好まれる書き方ではない可能性が高い

  • IRSがこれを公開するにあたっては、ソースコード自体よりも税収システムとの連携、そして現行税法への準拠を保証する部分のほうが難しいと思う。たとえソースコードを公開しても、この部分は政権がいくらでも停止できる可能性がある

    • 全面的に同意する。リポジトリ内の説明によると、Direct Fileは米国税法(26 USC)を平易な質問に解釈し、追加説明なしで納税者が自分で答えられるようにしている。納税者の回答を標準的な税務フォームに変換し、公認APIであるModernized e-File(MeF)に送信する。理論上はいま使えたとしても、言う通り政策が変われば無意味になる危険がある

    • さらに難しい点として、税務申告準備業界のロビー活動が何十年にもわたり自らの利益を守るために行われてきたこともある。無料の直接申告を認める州は昨年より増え、現在はDCを含む25の州・地域になったが、残りの25州でなぜ認められていないのかは不明だ。(私はDC在住だ)

    • その通りだ。税務申告ロビーのために働く政治家や公務員は、ソフトウェアが役に立たなくなるよう税法をいくらでも変えられる

    • 現時点でそうした機能があるかは分からないが、eFileに十分な機能が備わっていれば、紙の申告書も生成できる可能性がある

    • むしろビジネス機会にも見える

  • Exempted Codeセクションを見ると、Direct Fileの開発に使われたすべてのソースコード・文書・メタデータが公開リポジトリに含まれているわけではない。PII、連邦税情報(FTI)、機微だが非格付けの(SBU)データ、国家安全保障システム(NSS)向けソースコードは法令により除外される。こうした制約により一部機能は削除または書き直されたという案内がある。どの部分が削除されたのか非常に気になる

  • 誰でも一度くらいは、実際のファイルをリポジトリに上げずにサブモジュールポインタだけ追加してしまうミスをしたことがある。サンプルコミットへのリンク参照。米国発のコードなので単純にCC0を使えず、別途「パブリックドメインであること」を明確にする必要がある点も興味深い

    • 一言で言えば、Creative Commons(カリフォルニアに本部)が米国最大規模の公共主体のソフトウェアに適したライセンスを公開していなかったということだ。加えて、こうした違いに対する疑問も残る
  • 念のため、気になる人向けにリポジトリのリンクを共有

    • 誰かがそのリポジトリを削除する前に、急いでforkしておいたほうがよいかもしれない。いずれは閲覧しただけで処罰されるような状況にまで進むかもしれない
  • コードだけでなく、/docs/designフォルダには優れた設計文書やメモが大量にある。ユーザーフローごとの詳細な手順図(ライブビューは不可でzipファイルとして提供、flow1.zipとflow2.zip参照)も含まれている

  • 先週(2025年5月時点)にも関連する議論があった: IRS Direct File - Hacker News(コメント62件)